2022年 俺的最高楽曲10選

今年ももう終わりですね。去年やったし実家で暇なのでせっかくだから今年もやってみようと思います。
去年の記事はこちら。(書いたあとに2020年リリースの曲が混ざっていることに気づきましたがそのままにしています)

注意事項

  • 音楽の嗜好が偏った人間がさらに独断に基づいて選んだものなので話半分に読んでください

  • 掲載順は序列とは一切関係ないです

  • 電音部楽曲は良曲しかなくて絞れなかったのであえて入れてません (1年ぶり2回目)

1. モンダイナイトリッパー! / 名取さな

楽曲情報

リリース: 2022/3/7 (デジタルリリース: 2022/5/11)
MV公開: 2022/4/29
作詞曲/編曲: sasakure.UK
収録: 名取さなミュージックコレクション Vol.2

感想

のっけから7拍子で人間に本能的に備わるテンポ感をグチャグチャにしつつ、おもちゃ箱をひっくり返したようなピアノメインのポップなメロディはまさに sasakure.UK ワークスといった感じ。歌詞も一見楽しげかと思いきやよく読んでみると名取さなの裏設定に触れており、名取に対する造詣と愛の深さに満ち溢れた名リリックになっている。
個人的には今年のささくれ曲で一番お気に入り。クラブでトンデモワンダーズと繋げられるとあまりに良すぎてひっくり返ってしまう。でも自分が使うとイントロの7拍子があまりに繋ぎづらくてひっくり返ってしまう。助けてくれ〜!

2. ダンスホール / Mrs. GREEN APPLE

楽曲情報

リリース: 2022/7/8 (デジタルリリース: 2022/5/24)
MV公開: 2022/6/28
作詞曲: 大森元貴
編曲: 大森元貴・久保田真悟
収録: Unity

感想

休止、2人の脱退を経て新たな Mrs. GREEN APPLE が動き出した!と思ったら3人が派手な髪色になってしかも踊ってる!?ということでだいぶ不安がっていた既存ファンも多かったようだけど、当の大森くんが「なんにも変わってないよ」って言ってたのが強く印象に残っている。
楽曲自体に関しては、今までなかったファンキーなダンスナンバーに仕上がりつつも常人には歌えないハイトーンなど「大森くん変わってないね〜」と思えるようなミセスらしさが随所に見られて大変好み。このご時世、聴くと無条件に楽しくなれる曲は大事です。

3. メロン・ソーダ・フロート / サンドリオン

楽曲情報

リリース: 2022/12/21
MV公開: 2022/12/20
作詞曲/編曲: いよわ
収録: SOUND OF BES2

感想

サンドリオン、メジャーデビューおめでとう!(クリスマスライブに行きました)
というわけでおそらく区切りとして発売されたであろう2枚目のベストアルバム、何故か Remix が収録されてたり(ほんまにふざけんなよアイツ)、前回のベストアルバムにも入っている曲が入っていたり(ほんまにふざけんなよアイツ2)と謎の陣容になっているものの、相変わらずその音楽性は唯一無二。その中でもボカロ界隈で異彩を放ついよわ氏が作り上げたこの曲をピックアップした。なんと MV まで本人お手製、本当にありがたい。
いよわ氏のオリジナル・アルバムと聴き比べるとわかるそのマイルドさ、これはもういよわ界のポケモンカレーみたいなもの(?)。それでもおよそ鳴ってはいけないような不協和音っぽいメロディもしっかり入っており、スパイシーさも共存させているのはさすがの一言。2023年はもっといよわの曲が聴きたい!

4. We Should Be Dancing / KAKKO and TAKASHI

(YouTube Music が生成した動画です)

楽曲情報

リリース: 2022/9/21 (デジタルリリース: 2022/7/8)
作詞曲: Matt Aitken, Mike Stock, Pete Waterman
編曲: Night Tempo
収録: Music Restaurant Royal Host

感想

元々は鈴木杏樹が KAKKO 名義で1990年に UK デビューした楽曲。原曲は 80-90年代の UK ポップス全開なサウンド(自分はこういう音楽を聴くと天才てれびくんの洋楽カバーを思い出す)なのだが、Night Tempo の手にかかると、昔の音楽だって今の音楽に負けず劣らず良いものなんだ、という強い意志を感じる見事なディスコナンバーに。英語詞を日本語に翻訳して(ちなみに翻訳したのは鈴木杏樹)、そのパートを藤井隆が歌ってデュエットにしているのもどこか日本的でいいなと思う。
それにしてもここ最近韓国のコンポーザーや DJ の方が日本人よりも日本の音楽のことを分かっているんじゃないか、と感じることが多くてちょっと悲しい。もっと頑張ってくれ…。

5. たったいま:さっきまで / RYUTist

(YouTube Music が生成した動画です)

楽曲情報

リリース: 2022/11/22
作詞曲/編曲: ウ山あまね
収録: (エン)

感想

え、RYUTist どうした???
前作『ファルセット』は北川勝利や沖井礼二など渋谷系を代表するコンポーザーを集め、今時の楽曲派アイドルらしいアルバムに仕上げていたのに、2年ぶりにアルバムを出したと思ったら異常音楽しか入ってない、最高!
どの曲もここで紹介したいくらい好きで悩みに悩んだ結果、その中でも電音部ファンとしてほんの少し触れたことのあるウ山あまね氏の曲をピックアップ(Midnight Town のリミックス大好きです)。
このあたりのジャンルに疎いので詳しいことはわからないけど、ラスサビでロキノンっぽくなるところで何故かエモを感じて泣きそうになってしまうから好き。

6. ギヴ・ミー・ア・ライド / CAPSULE

楽曲情報

リリース: 2022/12/14
MV公開: 2022/12/16
作詞曲/編曲: 中田ヤスタカ
収録: メトロパルス

感想

俺たちの CAPSULE が帰ってきた。いや別に去年シングルリリースされた『ひかりのディスコ』ですでに確信していたんだけど。
Perfume のソリッドなダンス・ミュージック、きゃりーぱみゅぱみゅの(良くも悪くも)サブスク時代の若者に刺さるデジタル・ポップスの経験を全て吸収して CAPSULE に還元した感じがあってすごく嬉しい。それでいてこの曲でやっているのが 80's っぽいサウンドでサブスク時代の攻略法(サビを頭に持ってきて離脱率を下げる)と完全に逆行した音作りっていうのも最高。
小室哲哉は(音楽的に)死んでしまったというのは数年前から主張し続けているんだけど、この調子なら中田ヤスタカはまだまだトップを張れると感じた1曲、そして1枚。

7. Hurrah!! / にじさんじ

楽曲情報

リリース: 2022/8/7
MV公開: 2022/9/29
作詞曲/編曲: じん

感想

別にメカクシ完了とか言ってイキってたガキではないけどカゲロウプロジェクトの曲は普通に好きだったし、今のじんが作る曲も好き。そのじんがにじさんじという200人以上の Vtuber が所属する事務所が主催する文化祭をイメージしたフェスのテーマソングという注文に対して100点満点の回答をしてくれた1曲だと思っている。「一緒くた」→「一色多」といった歌詞での言葉遊びもじんらしくて好き。ぼくは委員長と皇女が同じ歌歌ってるだけでグッと来るけどどう?
個人的に、にじさんじのアンセムといえば kz というイメージが根強い(を通り越して根強すぎる)のがあまり好ましい状態ではないので、この曲が新しいアンセムになってくれるといいな…と淡い期待を抱いていたけどどうだろう。

8. Owlish / ▽▲TRiNITY▲▽

楽曲情報

リリース: 2022/10/5
MV公開: 2022/9/28
作詞: TOPHAMHAT-KYO
作編曲: DYES IWASAKI
収録: Δ(DELTA)

感想

今年 V-music を追い続けてきた人ならわかると思うのですが、Electro Swing (というか FAKE TYPE.) がヤバかった。明らかにブームと言っていいくらい。アンジュ・カトリーナ『Alche Miss Katrina』、猫又おかゆ『ORANGE PARADE feat. 戌神ころね』、叶『Jam Jam』、ちょっと別ジャンルにも寄ったところだと Luxiem『Hope in the dark』など挙げればキリがないのだけど、とりにてぃのアルバムがあまりに素晴らしい完成度だったので合わせ技で Owlish をチョイス。みんな歌上手くなりすぎ音楽性尖りすぎかっこよすぎ。
個人的に2サビ後の『だって我々賢いやり方しか知らない』って歌詞に突っ込みどころしかないのが大好き。ポンだってこれ歌っていいんだよ!あとその後の『I wanna be 単なるスマートよりクレバーなフレイバー』のところのはかちぇの伸びやかな歌声を聴いてくださいね。よろしくお願いします。

9. Don't Know Why / 花澤香菜

楽曲情報

リリース: 2022/2/23 (デジタルリリース: 2022/2/9)
MV公開: 2022/2/9
作詞: 北川勝利・藤村鼓乃美
作曲: 北川勝利
編曲: acane_madder・北川勝利
収録: blossom

感想

花澤香菜のポニーキャニオン移籍後初のアルバムに収録された1曲。ANIPLEX / SACRA MUSIC に所属した9年間で渋谷系アーティストのトップランナーになったと思うのだけど、『SHINOBI-NAI』でポルカドットスティングレイの雫氏から楽曲提供を受けたり、引き続き北川勝利氏にも書いてもらいつつ、今回ピックアップしたようなちょっと捻った曲になっていたりと、ポニーキャニオンの柔軟さを活かしてまだまだ進化してくれるという期待を抱かせてくれていて本当に嬉しい。まだまだ走り続けてほしい。
というか今年 70-80's 風味の曲刺さり過ぎかもしれない。そういうお年頃なのかな…。

10. 異世界混合大舞踏会 (feat. おばけ) / 星野源

楽曲情報

リリース: 2022/7/18
MV公開: 2022/7/18
作詞曲/編曲: 星野源

感想

今年の星野源の1曲は喜劇じゃなくてこれだろ。『SPY×FAMILY』を見て『喜劇』を聴いただけで全部理解したつもりになってる奴全員浅い。
『YELLOW DANCER』で日本のすべての音楽の集合体を Yellow Music として再定義したあと、SUPERORGANISM と曲を作ったり欧米のビートすら取り込んだり任天堂への愛をパンパンに詰め込んだり新垣結衣と結婚してみたり(ほんまに許せねえ)して、全てを吸収して完全体になった星野源が改めて Yellow Music を作った最高の1曲。この世に生きる人とあの世に『生きる』者へ愛を示しつつ、その中でも『おばけはいるぞ だけど生きた人よりは怖くないよ』と世間に中指立て続ける生き様が本当に好きなんだよね。2023年も応援させてください。

おわりに

今年はデザイナーっぽい仕事を始めたり DJ を始めたり(どれもこれも電音部にズブズブにハマったりせいなんだけど)、より音楽に対して本気で向き合う機会が多かった1年でした。そのおかげでより音楽を楽しみ、音楽を知ることができてよかったです。
来年もこの調子で、もっとたくさんの良い音楽に振れることができたらいいなぁ。
それでは皆さん、よいお年を!

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