旅のほん_vol.001:『地球の歩き方 ヨーロッパ』

流石に近年では、この本だけでヨーロッパ全部を回るという人は少なくなっていると思いますけれど、この本(とアメリカ編)こそ、「地球の歩き方」シリーズの最初を飾ったものです。それゆえに、通しの番号もA01とついています。

残念ながら、おそらく今年はほとんど活躍するような場面が、少なくとも今の段階までは、出てこなかったのですけれど、浅く広くという意味ではこの本の功績は大きいし、これからもある程度の影響力は持つと思われます。

ただ、かつてのようにこの本だけでヨーロッパを回るという人はもう出てこないでしょう。この本の電子版を持って、という人はいるでしょうし、その方が効率的です。さらにいってしまえば、このヨーロッパ包括版ではなく、各国版、さらにはもう少し細かい、例えば「ロンドン版」なんかもiPadに入れて使う方がよろしいと思われます。どれだけ入れても、重量は変わりませんから、iPadに必要なシリーズを全て入れておけばいいわけです。

情報が不正確とか(私も、間違いを指摘したことがあります)、ある特定の情報は載っていないとか、当然ですけれど日本人がいくようなところしか載っていない(結果としてこの本を使うと、さらに日本人によく出会うことになる)とかあって、「地球の迷い方」なんて揶揄されたりもしますけれど、それは有名税みたいなものなので、なんだかんだ言ってちゃんと本として出版されたものの中では、情報量は非常に多いと思います。

この先、このシリーズがどのようになるのかなんともいえません。ただこのシリーズの圧倒的な利点は情報量の多さです。その情報をうまくまとめてあるので、初心者にとってはかなり有益なはずです。ただ、今では、多様なヨーロッパを一冊でまとめてしまうのはもう無理なんじゃないかなぁと思います。まだアメリカ版は一冊でいけると思いますが。

流石に初年度(1979年)の「歩き方 ヨーロッパ」をみたことはありません。それと今の物とを見比べてみるなんてのも、悪くないと思います。

「旅のほん」シリーズ、これからしばらく続けていきたいと思います。


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