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海を眺めながら、幻のカステルブオーノを思う( ハプニング Part.2 )

<イタリア旅行記(2013年 シチリア横断)no.25>

パレルモ滞在・4日目。
この日は、友人シェフのお薦めで、とても美味しいレストランがある聞いていた山の街・カステルブオーノ(CastelBuono)に、足を伸ばすことにしました。

パレルモから、海沿いを東へ。
チェファルー(Cefalu`)のあたりから、10Kmほど内陸に入ったあたりの山の街です。

交通手段として、最初は、バスを考えていたのですが、パレルモ発のバス乗り場は、いくつもあり、とても複雑で。
確認の為、パレルモの観光案内所( Informationセンター )で聞いたら、
「列車でも行けるわよ」と、対応して下さったお姉さん。

バスだと、くねくねした山道を走って、酔ってしまう不安もあり、
久しぶりに、イタリアの列車にも乗りたくて、こちらを選択。
さあ、カステルブオーノに向かいましょう!

海沿いを走る列車。
やはり、海は気持ち良いな、きれいだな。
そろそろ、山に向かって、曲がっていくのかなと、思っていたら、あらら、駅に着いちゃいました。

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カステルブオーノ駅(Stazione Ferroviaria di Castelbuono)

え、ここ?
確かに、駅名はあっているけれど、「無人駅」だし、予想していたのとは、だいぶ違います。
目の前に広がるのは、美しい海と空だけ。
うーん? 街は、山の中のはずなのに。

さて、どうするか。
まだ、スマホのGoogleマップ等で現在地を確認できる手段を持っていなかった、この頃。
とにかく、人を探そう。
無人駅を出て、バールや、お店で、山方面に行く手段(ミニバス or タクシー)を聞いてみよう!と、駅周辺を1時間ほど歩き回しましたが、成果なし。

駅前は、車もほとんど通らない一本道の道路のみ。
この道を、行ったり来たり、一向に、お店もなく、人にも合わず、
「あかん、これは、本当に、あかんやつ!」
久しぶりに、危険信号、発動しました。

駅に戻り、とにかく列車に乗ろう!と、時刻表を見ると、
なんと、一番早い到着の列車は、2時間後のパレルモ行きしか無かったんです。

少し、気が遠くなっていき、あ、なんか、聞こえてくる。
あ、由紀さおりさんの歌声が、聞こえてくる。

~♪~ ル〜ルルルル~、ル〜ルルルル~、ルルルル〜、ルルル ~♪~
「 夜明けのスキャット 」

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Informationセンターのお姉さん、ちゃんと教えてよ、勘弁してよ、と思いながら、ただ、ただ、ひたすら海を眺めていました。
ペットボトルを携帯していて良かった。(この時も、なかなかの暑さです)

「無人駅舎からの景色 in カステルブオーノ」。
TABIFLEEEEEKさんが投稿された、愛媛県の下灘駅の、この美しい風景写真と、ちょっと似ているかもですね。


2時間待って、やっと、パレルモ行きの列車がやってきました。

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午前中に、パレルモ駅を出発してから、往復で5時間強。
結局、海を見ただけで、パレルモに戻ってきた私。

旅には、ハプニングはつきもの。
まあ、こういうこともあります。
時間を忘れるほど、長閑に、ゆったりと碧い海を眺められたことを良しとしましょう。

ただ、折角のパレルモ滞在の半日、ちょっと、もったいなかったな。
う〜ん、シチリアは、なかなか手強い。
もし、次回、機会があれば、是非、幻のカルテルブオーノの山の街へ
「バス」で訪れたいと思います。

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パレルモ滞在・ハプニング Part.1は、こちらから。




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