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カッフェ文化の街で、老舗カッフェ・サン・マルコ

<イタリア旅行記(2008年夏・ヴェネト&ドロミテ&トリエステ)no.73>

トリエステ(Trieste)には、老舗のカッフェが5軒ほどあります。

1700年代後半に、当時、流行していたヴェネツィア(Venezia)のカッフェに似せて、飲み物を扱うお店ができました。
そして、国境が近い街ならではの、カッフェ文化が育まれていきました。

5軒全てに行きましたが、その中でも当時の雰囲気を残している
「アンティコ・カッフェ・サン・マルコ(Anrico Caffe` San Marco)」
ご紹介します。

バッティスティ通り(Via Battisti)にあり、外見は、とてもシンプル。
ここで良いのかなと、思わず、窓越しに覗き込んでしまいました。

えい!っと、ドアを押して入ってみると、店内は奥に、奥に広く、クラシックな感じです。

アンティコ・カッフェ・サン・マルコ
(Anrico Caffe` San Marco)

年月を感じさせる壁の彫刻やシャンデリアもあり、雰囲気は抜群。
早速、エスプレッソ(Caffe`)をお願いしました。

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エスプレッソ(Caffe`)

創業は、1914年。
当時から、交易を通じ、商業の港町として栄えていたトリエステは、
地元の方はもちろん、仕事で訪れたドイツ人、ギリシャ人、スイス人、
そして、東洋人等々の社交場のひとつだったそうです。

ハプスブルグ家の、お気に入りでもあったこのカッフェで、
外交関係の話し合いが、あったとか、なかったとか。
秘密裏に国境を超える為の密談や、書類作成の場で、あったとか、なかったとか。

社交場と言えば、作家や、芸術家も集う場所。
きっと、ウンベルト・サバ氏も、訪れていたのではないでしょうか。

そんなことを思い巡らしていたら、エスプレッソだけでは物足りなくなり、
ケーキも頼んでしまいました。

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ザッハトルテ(Sacher)

注文の時に、「ホイップクリームを添えますよ」と言われたので、
ちょこっとだけで…と、お願いしたのですが、ほぼ、ケーキの周り半分。
がっつり、添えられてきました!

ところが、このホイップクリーム、とっても軽くて。
ザッハトルテも、濃厚で美味しく、結局、さくっと食べてしまった私。
相変わらずです。

ドロミテの山小屋で食べたザッハトルテも美味しかったですが、
こちらも美味!でした。


ここ、トリエステも、オーストリアの影響が色濃く残っている地域です。
その雰囲気を感じながら、しっかり糖分補給も出来ました。

こちらのカッフェは、お昼、夜は、食事もできるようです。


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【カッフェ情報】


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