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小説同人誌への道のり2(原稿準備)

さて、印刷所さんを決めたら、印刷してもらうのに合った形式で入稿する必要がある。(本文テキストと原稿は別物である。テキストがあればすぐ本にできるとか言ってたの誰ーーーって最初ちょっとなった)

こんな状況化だし、画像処理ができるソフトに慣れたかったのもあって、デジタル入稿をすることにした。

※この時点では、スマホで「アイビスペイント」というソフトを使ってアナログの線画を取り込み、色を塗る程度のことはやっていた。
PCは持っているがごく普通のオフィススペックくらいので、イラストなどの作業はソフトも何もわからない。

原稿を作るのにやることは

・オンライン入稿の対応形式を調べる
・その形式で保存できるソフトを選ぶ
・選んだソフトを使って原稿を作成
・推敲する→入稿!

こうやって書きだすと意外とシンプルなんだよなぁ…。
できる気がしてきた。←

1.まず、入稿の対応形式を調べる

絶対、印刷所さんのHPのどこかに載っている。
ざっと見た感じ、「PDF」か「PSD」の形式でしなくてはならないらしい。逆に言えば、そのどちらかにできればどこの印刷所さんでも受け付けてもらえそうだ。

PDFはまぁ見たことがある。(といっても編集できないファイルだなくらい)電子上の紙、みたいな認識。
PSDって何…?
【PSD形式】わからない事はすぐ検索だ。素晴らしき世の中。
どうやらAdobe Photoshop形式のデータのことらしく、その「Adobe Photoshop」というソフトで開くのに適している拡張子の種類のようだ。

EPS(.eps)
TIFF(.tif / .tiff)
この辺りの拡張子はわからないので必要があれば後で調べようと思う。きっと他の有名ソフトの拡張子なんでしょう。

2.作らなくちゃならない原稿は

カバー
表紙
(目次)
本文
奥付

これらを、何でどうやって作るんだ?
【イラスト ソフト】なんかで検索もしてみたが、絵を描き続けていくかどうかはわからないし、検索に【無料】を付けたし…とりあえず無料のソフトでと、MediBang Paintさんのソフトを使うことにした。多機能!
本当にありがたすぎる…どうなってるの世の中…。

そんなわけで、以下のように作成することにした。

カバー メディバンペイント→PSD形式で保存
表紙  メディバンペイント→PSD形式で保存
(目次)  メディバンペイント→PSD形式で保存
本文  word→PDF形式で保存
奥付  word→PDF形式で保存

最終的にPSDやPDF形式に保存できれば、間のソフトはなんでもいい。
各印刷所さんの原稿マニュアルに、〇〇(ソフト名)で作成する場合~なんて書いてあるものは主流のソフトなんだろう。

さらに、自分が印刷をお願いしたい所はどちらのファイル形式が混ざっていてもいいらしい。(揃えなくてはならない所もあると思う。文章が全体の○%であること、など各印刷所さんの条件を要確認!)

なんでカバーつけるとか言っちゃったの自分ーーー!?!?

3.原稿を作る(準備)

いよいよだ。
「原稿中」というやつだ。
いや全然まだだ。
原稿作業をやる為の準備はまだある。

ここに辿り着くまでにもすでにけっこうな情報量と道のりだった気がするけど、皆これをやっているのか…本が出せる人まじですごいな…。(今までもしてたけど、改めて尊敬した)

でもここからも大変なんでしょ…だってソフトの使い方がわからないゼロからなんだから…と少しぐったりしつつ、いやそもそも使い方云々の前にデザインだ。
何を描くかを決めてもいないのに、作業なんてできるわけがない。

仕事でもなんでもそうだけど「準備が8割、作業は2割」
これは真理なのだな…重要で濃厚で要な2割の為に。

大別して文字と絵はどっちからやってもいいと思う。
でも締切りが早いのは”表紙”だと聞いた。※これ、単に自分の注文(箔押しやら特殊インクやら小口染めなどなど)が多いから+日数が必要ということらしいので、特殊な事しなければ変わらないのかも。
この記事では実際やった順に(文字)書くけど、表紙から作るほうがよいかもしれない。


さぁ、とりあえずテンプレートをダウンロードだ。

各印刷所さんの入稿マニュアルと睨めっこしながらやっていく。
(画像付きで詳しく書いてくださっているところがほとんどである。感謝)

☆word→PDF(本文などの文字)

・wordの書式(テンプレート)を設定する
・枠組みができたら文字を書く(貼り付ける)
・体裁を整える
・奥付を作る(横書きにするなら紙のページ設定を変える)
・PDFに変換する→確認!!!!!

a.テンプレートを探す(word)

wordのテンプレートが入稿先の印刷所さんになければ【新書 word テンプレート】なんかで検索するか、自分で設定する。
自分で設定するとなると、【word スタイル】や段落やらレイアウトのいじり方も結局調べることになるから【word 調べたい項目】検索は必須になる。

今回は緑陽社様のテンプレートを使用させていただいた。
(各ソフトでの原稿の作り方マニュアルもありがたすぎる…!)

最終的には、行間をもう少し広くすればよかったなとは思いつつ、勝手にノンブル(ページ数)振ってくれる(設定にしてくださってる)し、初心者には感謝しかなかった。

1つの型がわかったので、次回はアレンジができそう。
奥付け用に横書き対応の文書フォーマットも作った。

b.体裁を整える準備

フォントは、どんなものが読みやすいんだろう。
大きさは?(本のサイズにもよるけど、8~9.5くらいが平均みたい)
(フォント探しの旅は本当に沼が深いので、帰ってこられなくならないよう気を付けて…ご武運を…)
本文用の明朝体探し→【参考
色々使える→フリーフォント(何度も足を運んでしまう。文字って楽しい)

もうできてるテキストを新書サイズに納めたら、ページが変わる際にそのまま見開きの隣へ移動するページと、めくるタイミングが来るページがある。
ここで、文章が切れるのはなんか嫌だ…。(何やらこだわりがわいてきてしまった)

というわけで、確認(準備)事項

・本文に使うフォントと大きさを決める(探す)
・句読点の位置やら拗促音(ゃとかの小さい文字)やらが文頭にきていないか、次の行の同じ位置にないか
・読み仮名をふる箇所、記号やアルファベット、数字など全角にしていく箇所をマーカーする
・さらに、― ―この棒(ダーシ/ダッシュ記号)を繋げたいのにフォントによっては離れて表記されていたりする。
→【word ダッシュ 繋げたい】また検索だ。疑問はそのままgoogle先生に聞こう。(実際の作業工程や参考ページは次記事で)

どんどん直したい箇所をマークしていく。

文字に関しては、この体裁を整えるのが何よりも作業の要だと思う。そしてPDFに変換してみて、さらにおかしなところがないかチェックする。
先が見えた。これで、作業に移れそう。
何度も何度も自分の文を読む覚悟が必要になる。

さぁ次は絵の作業準備だ。

☆メディバンペイント→PSD(絵)

・本のタイトルを決める!!!
・カバーと表紙のデザインを考える
・余裕があれば目次も(投稿文だったので、章タイトルはあるし)
・PSDに変換する→確認!!!!!

a.本のタイトルを考える

これが意外と…悩ましい。
b.と並行しつつ、決めていく。

【小説 タイトル 付け方】【タイトルが秀逸 小説】またすぐ調べる。
コチラ】とか、ただ記事を読んでるだけでも楽しい。本を読みたくなる。

実際やったのは、本文の内容と関係あるもの、連想するものを紙にばーーーっと書いていく作業。
ここであれだ。マーフィー?式の書き方。
浮かんだ単語からどんどん連想ゲームみたいにしていくやつ。
最終的に、お気に入りの単語を2つ拾った。
「○○と△△」とか「○○の△△」らへんがシンプルでいいなと。
(○○と△△の意味が離れているほどいいとか何かに書いてあったよ)
あとは本文の言葉を使うとか、もう一行加えるとしたら?って考えてそれをタイトルにするとか…。

根底のテーマは、メインになる話のサブタイトルがしっかり持ってた。

b.カバーと表紙のデザインを考える

選んだ印刷所さんには、オンデマンドノベルセットのカバー紙の選択肢にトレーシングペーパーはない。
さて、どうしよう。
紙の組み合わせを、実際に取り寄せた見本誌を合わせながら唸る。
カバーで見えないところだからこそ、カバーを取ったら「わぉ」ってなって欲しい。
一見とてもシンプルに。でも見つけてくれた人には…。
どんなだよそれ飛び出す絵本にでもするんか。
切り抜くか…うーーーーーーん。
(脳内を晒す必要はないんだけど、そんな感じで色々考えつつまた本屋さんをウロウロしだす。装丁の本とか画集とかも眺める)

タイトルが決まってからは【小説 表紙 レイアウト】とかも調べつつ、その文字をどう配置しようかと考える。

箔押しって何!?
小口染めって何??
特殊印刷って何ー!!
となりながら、ここでまた色んな印刷所さんを巡る。
表紙例なんかも挙げてくださってるし、イメージがしやすいサイトの作りになっているととても嬉しい…!

☆自分は表紙を自作する工程を進めていくけど、他にも選択肢はある。
印刷所さんによっては表紙のセミオーダー(しまや出版さんの文芸セットページ)やらを受け付けているところもあるし、好きな絵描きさんやデザイナーさんにお願いしたっていい。人によっては関われるチャンスかもしれない。(誰かに何かをお願いすること、その方の貴重な時間やエネルギーを使っていただくという事を念頭に置いて。謝礼についてもきちんと明記する)

c.素材集め

脳内試行錯誤しながらも、なんとかこんな感じにしようというデザインが決まった。(紙を決めたら、使える色がなんとなく決まってきた)
そしたらば、それを表してくれる素材が必要だ。

タイトルを決める際に書き出した単語たちに関連するようなもの、作品自体を彷彿とさせるような色やシーンのもの、心情を表すもの、とにかく探した。写真、イラスト、文字、色、概念の形…etc

最初はそのテーマで漠然と画像検索をしていたけど【素材写真 無料】で探していくつかのサイトに登録した。

商用利用もOKという無料写真サイト様様である。
皆様の感性と空間の切り取り方に感動しながら、素材としてありがたく使わせていただく。

☆【コチラ】の「表紙を作る」の項目に、素材集のリンクもまとめてあり…本当に何度もお世話になった。
・あと個人的に【photoAC】さんに投稿されている写真がとても好き。(今回も使用させていただきました)
・教えていただいた【Unsplash】さんも素敵…!

写真、イラスト、文字(フォント)、これらをどう組み合わせるか。
楽しくなってきたぞ。
なんかしら想像できたら、紙に何パターンも書いたりしてみる(基本的にアナログ人間)。

d.ソフトの準備

PCで作業をするので、ソフトをダウンロードしておく。
→メディバンペイントMediBang Paintさん
→カバー用テンプレート
→表紙用テンプレート
→モノクロ本文用テンプレート

カバー、表紙ともに背幅が1mm単位でテンプレートが用意されているかもしれない。
印刷所さんの見積もりの段階で背幅の計算をしてくれるところもあるし、【小説 背幅 計算】あたりで検索すれば独立計算ページが見つかった。
いずれも、用紙の種類とページ数を把握していなくてはならないしあくまで参考値になるので、実際にお願いする印刷所さんのデータを採用する。


とにかく、準備段階では各印刷所さんの入稿マニュアルを何度も読み返した…意味わからないことも多かったけど。


準備は整った。
いよいよ作業だ!


つづく


※これを書くにあたってまた印刷所さんのページを巡っていたら、【遊び紙トレーシングペーパーフェア】なる素敵なフェアを見つけてしまったではないかーーー!!!
しかも新作の絵柄が「藤の花」と「炎舞」って…その本を作れということ…?公開に合わせて…?(無理)

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