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2017年5月の記事一覧
人は「ことば」で世界や色を見る
世界は物質的には平等で均一だけど、人の見ている世界にはそれぞれ差があって、その見え方の違いが、「感受性」や「価値観」といったことばで表されている。そういった「人の見ている世界の差」を、色において感じられることが大好きだ。
村上春樹さんの『国境の南、太陽の西』という小説の一節に、こんな青色の表現がある。
それは世界中の青という青を集めて、その中から誰が見ても青というものだけを集めて一つにした
「サヨナラ」に対して人が紡ぐことばについて。
お昼休みに中島らもさんのエッセイ『愛をひっかけるための釘』を読んでいたら、こんな文章が出てきた。
この世のものならぬ至福の中に自分があればあるほど、いつかそのめまいに似た幸福に終わりがくるであろう予感も確固たるものになってくる。
(中略)時代が変わり、人が変わるたびにさまざまな表現で言いあらわされるけれど、本質はすべて同じことである。「生者必滅(しょうじゃひつめつ)、会者定離(えしゃじょう
こだわりではなく「たしなみ」を持ちたい
「たしなみ」という言葉が持つ、気品というか触れてはいけないキレイなもの感がとても素敵だな、と思う。
たしなみとは一般的に、好みだったり趣味だったり心がけだったり、そういう意味で使われることが多いと思うのだけれど、なんだかそれは単なる普通の好みとか趣味ではなく、「プラスワン」のそれとして使われることが多いような気がしている。
単なる趣味や心がけのことを「たしなみ」と呼ぶ人は少ないだろう。けれど、