サムライ in 池袋!

「なあなあコスプレの兄ちゃん!サムライとニンジャどっちがすごい正解すれば一万円あげるよ!」

 短棒を持った男が早口で話しかけてきた。その後ろに二人が大筒と刺叉めいた物を構えている。殺意は感じぬが、用心するに越したことがない。

「なに黙ってんのそんな格好して恥ずかしがり屋さんなの?はよ答えてよ一万円あげるよ」

 男が手に持っている紙片を振って見せた。わしの格好がどうかしたか?確かに他の者らは皆、妙に鮮やかな衣服を着ている。この者は日本語を話した、周りの透明な壁に書いてある文字も日本語だが、ここは本当に日本なのか?

「はやくぅ日が暮れちゃうよ!サムライか、ニンジャか!」

 喧しいわ。まずはこいつを何とかせんと。

「侍じゃ」

「ぶぁっかお前!サムライがニンジャよりすごいわけないだろう!ばか!ナード野郎!」

 すぐさまわしの剣が彼奴の胸を裂き、絶命させた。

「貴様ら」剣を振り、血を払う。「わしが侍と知っての狼藉か?」

【続く】


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