見出し画像

バレンタインといえば剣闘

 ヘイ!フッ!セイヤーッ!

(土色ジャージ姿を着た赤いショートボブ少女がグラディウス木剣を振り、スカイブルーにバオレットのメッシュを入れたセミロングカツラを被ったダミー人形に技を繰り出していた)

 シャアアアーッ!

(CRAAAASH!大振りの斬撃がダミー人形の首を叩き折った!カツラを被った頭部が床に転がる。少女は残心し、顔をカメラに向けた)

 よお、ドゥームだ。一か月ぶりだね。ここ最近、外の奴は剣闘運が悪く、書くに値することがあまりないからな。それはあんたもだぜ。今夜はバレンタインイブだろ?チョコレートの準備、花束、ディナー、モーテルの予約などしなくていいのか?あっ……そうか。チョコを送る相手あるいは送ってくれる人がいないのか……でも大丈夫だと思うぞ。本命でなくても、義理の方でももらって少しでもバレンタイン気分が味わえるはず……なに?ない?恋人ところが友達すらいない?Wow……そいつはその、気の毒だな。そんな奴はこの世にアクズメ一人だけだと思った。

(カメラは回転し、スタジオの隅に立っている外の奴ごとアクズメを映した。その表情が肅殺としている)

 まあそれでも気を落とすことはない。ポジティブに物を考えよう。そうだな、どうせ一人だし、この機に近くのAEON、ヨトパシ、ビックカメラなどに赴いて、デーダカードダスの前に座って剣闘に没入しようってのがどうだ?絶対楽しいぜ!

 剣闘士はいいぞ。食う、練習する、戦う、寝る、たまに貴人の添い寝に付き合うだけだが仕事、バレンタインの悩みと無縁が生活だぜ。なんせ自由も、明日もないからな!今を生きるだけが精一杯!とても現実的な生き方だと思わんか?

 だからあんたの明日は近くのAEON、ヨトパシ、ビックカメラなどに行ってデーダカードダスアイカツオンパレートの前に座りひたすらコインを注ぐべきだ。アイカツオンパレートはすごいぜ。過去シリーズの剣闘士たちが勢揃いで白熱な戦いを繰り広げている。あたしがいるリージョンがまたフレンズやってんだから詳しくは知らないがな。知識面においてあたしの上に立つチャンスでもあるぜ!

 ここで君にさらにいい情報がある。アイカツをやると、現実社会において他人と触れ合う機会が増える場合もある!PRガードがダブったらチャンスだ!積極的にトレードを行え!

 なんだと?恥ずかしくてやれない!?何言ってんだ!奴隷マインドで考えてみろ!お前にはこれ以上失う物があるか?ない!無駄な羞恥心を捨ててタイミングよくボタンを押せばいい!そうすれば扉が……次のEntranceがお前野前に現れる。そしてあんたもきっと、終わらない剣闘の渦に巻き込まれて抜けなくなる。

 挑んで来い、あたしがアリーナで待っている。

(彼女は再びクラディウス木剣を掲げると、勢いよく木剣を振り下ろす直前にの画面にカメラが止まった。画面はアイドルにらしからぬ獰猛な表情しているドゥームが映った)

(終わり)

NGシーン:
 なんだと?恥ずかしくてやれない!?何言ってんだ!自分が見ても嫌気をさすほどの非モテ顔を、他の人が見たがると思ってん……
「カット!カット!カーットォー!」アクズメ監督は大声で割入った。「何を言いやがったんだ!流石にひどすぎるぞ!」
 いや、本当のことを話しただけだと……
「事実だろうとだめだ!観客をDisってはよくない!」
 うぇー、わかったっすよ。

今日の格言:観客をDisるな。



当アカウントは軽率送金をお勧めします。