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【辛い麺メント】油潑麺&饃

今回紹介するのはこちらです。

饃都(モードゥ)という店です。なんか天に聳える塔の上に燃え盛る邪眼が地上を見据えるような名前ですね。看板に肉夾饃と大きく書いてありますが麺類のメニューも豊富です。

時刻は11:42分。私以外の客がいないでのテーブル席に着きました。カウンター席もありますが椅子が高いタイプ。なかなか賑やかな内装をしています。壁には肉夾饃の紹介が書かれています。

なんか美女の絵を飾ってあります。AIですかね。

三蔵法師らしき僧侶がアサルトライフルを2丁持ちというフォロワーが好きそうな絵です。いい趣味してますね。

席に貼ってあるQRコードをスキャンして注文を送信し、カウンターで支払うと売買は成立です。今回は油潑麺、肉夾饃とドリンクが入った満腹セット1にします。

辣油は普通の辣椒油と地獄辣椒の2種類があります。辛さが足りなければ自己責任で調整しろということですね。

先に肉夾饃が来ました。饃(モー)に肉を挟むだけの料理です。饃は何回か食べたことがありますが、ただ固い麦粉の塊の印象であまり美味しういと思いませんでしたが、今度の饃はなんか違う気がします。

表面を見てみましょう。この曲線っぽいねじり、なんか麻花やクロワッサンのような感じがしません?形成する際に脂を塗ったり生地を重ねたりするような技法を用いた?今まで見た素質で保存食っぽい饃とは大違いです。もしかしてこれは私が饃に対する印象が大きく変わるかもしれません。では食べてみましょう。いただきます、パリっ。

これは美味しいです。饃自体はけっこう固めに仕上がっていますが、ずっしりした感じではなく、歯で簡単に砕けることができてパリっとした食感。それでいてバゲットのように鋭利な破片となって口内皮膚を刻むことはない。この曲線的な捩れのおかげでしょうか?

具は細かく刻んだ豚肉とピーマンが入っています。メキシカンのカニータスと似ています。柔らかくジューシーでクリスピーな饃と相性がいいです。ウズラ卵の鐵蛋を入れるのも面白いです。美味しくてあっという間に食べ終わりました。

思想が強い人は「饃こそがハンバーガーのご先祖様だ!」と言っていますが、穀物の粉をこねて焼いたものでなんか挟んで食べることは地球上の各文明でみられる、人類が進化上必ず到達するポイントだと私は思いますのでそういった発言は不毛だと思います。料理は味で勝負でしょう。ちなみに私はすべてのハンバーガー・サンドイッチ料理の中で美味しさ、求めやすさ、満足度においてビッグ・マックがだんとつ一位だと思います。

しばらくして麺が来ました。

油(ユー)を麺に潑(ポー、勢いよくかけるの意味)するので油潑麺と言います。実物は初めて見ました。なんかの動画でアツアツの油を麺にふんだんにかけるのを見ましたが、見た感じそれほど油っぽくありません。

汁なし坦々麺以上に汁気がないので混ぜるのに手間がかかるし、色が浅い。本当に味がするのかと心配になったところですが、すぐ杞憂だとわかりました。塩気が十分、程よい辛さとにんにくの香りが食欲をそそります。よく見ると幅広の麺は一本一本油にコーディングされてテカテカに見えます。おそらくはアツアツの油で一気にスパイスの風味を引き出したんでしょう。酸菜魚などにも使われる技法です。デフォルトで唐辛子は入っていますが、個人的に地獄辣椒を一匙入れるとより香りと辛さが増しておいしく食べられます。

初めての油潑麺、なかなか美味しかったです。さすが陝西省の体表的ヌードルだけあります。これまでは重慶系ヌードルの複雑な味付けが好みですが、油潑麺のストレートな味付けもいいですね。料理はシンプルゆえに凝れば凝るほどとんでもないものに化けると言われるので、これからもチャンスがあれば油潑麺を食べて自分的に最高の味を見つけたいと思います。

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