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俺がYESと言えば、80万、すぐ手にはいる

『もしもし?そちらはアクズメさん様でしょうか?』
「はい、わたしです」
『どうもアクズメさん様!○○金融です!いつも弊社のクレジッドシーンを使っていただいてありがとうございます!条件がよく信用度が高い優良お客様のアクズメさん様のために特別なプランを用意しました!80万、お貸しします!複雑な手続き不要!利息が超低い!今すぐ振り込めます!いかがでしょうか?』
「いいえ、結構です」
『そうですか!アクズメさん様は毎月のカード代の何%を支払っていますか?』
「全額です」
『むっそうですか。投資とかやっておられます?』
「株は一応もっています」
『では我々が提供するこの80万で更なる株を購入しませんか?』
「いいえ、もってはいるけど正直株よくわからないのでこれ以上やりこむつもりはありません」
『ではローンは支払ってますか?』
「ローンは背負ってません」
『家を買う予定は?』
「今のところありません」
『車を買う予定は?』
「今のところありません」
『子供がいらっしゃいますか?』
「いません」
『結婚していますか?』
「してません」
『結婚する予定は?』
「今のところありません」
『恋人とか』
「いません」
『そう、なんですか。あーでもこれは本当に本当、アクズメさん様のような数少ない優良顧客様にしか申し上げませんお得のプランです。考えてみませんか?』
「ありがとうございます。考えさせてください」
『いつになったら考えが定まりますか?』
「それはわかりませんね」
『そうなんですか。ではあとでわたくしの連絡方法をメールで送りますので、必要があればいつも連絡をください』
「はい、ありがとうございます」
『お返事お待ちしております!』
「はい。そちらこそ、お疲れ様です」

以上、毎週2,3回ほどかけてくるカード会社の営業電話の内容を翻訳してみた。毎回違う人がかけてくるけど内容は大体同じなので暗記できた。直接電話を切るだなんてどんでもない。電話の向こうの彼や彼女も人間であり、働く理由があって、養う家族がいる。それを考えるとどうしても電話を切れんのだ。話ぐらいなら聴いてやろう。80万は当分借りるつもりがないがな。

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