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俺は30歳になった

「ふほっぷ!」

 さっきまで悪い夢を見たかのように、おれはテーブルに俯いた状態から弾いて起き上がった。途端に何かが頭の中で暴れているような頭痛が広がり、おれはそれを耐えながら周り見渡した。ここはキャシズムによって再構築された居酒屋"ゴールド・ディストリビュータリー"。意地悪のエルフがおれをほったらかしたあげく、徒歩で町にたどり着いたおれがアルコールと揚げ物を求めてここに訪れた。エルフとコンビニエンスストア店員の姿はすでにいなかったが、テキーラを二杯飲むとどうでも良くなり、その後のこともうよく覚えていない。

「お、起きたか」

 大麻模様のTシャツを着た男が水を入れたグラスを差し出した。

「元気ぃ……」

 こいつは元気、以前一緒にソシャゲをやった仲間がベースになったイマジナリフレンドだ。なぜこいつはここにいる?

「大丈夫か?今日お前にとってビッグデイだろ?」

 ビッグデイ?なんの話だ?水を飲みながらおれは鈍っていた脳を回転させた。ビッグデイ……大きい、日、大きな日、9月上旬……ああ、そうか。

「ふー……」水を飲み干し、酒くさい息を吐いた。「今日誕生日特別企画の日だったな、三十歳の。いま何時だ?」

「午前四時」

「うん、うん、オーケー。じゃあちょっと支度してくるわ」

「りょー。準備ができたら呼んでくれ、放送室で合流な」

「へいへい」

 ドアを押して外に出ると、町は静まり返っている。コヨーテの遠吠えが聞こえてゾッとしたが、また営業所しているコンビニの光で何だかんだ落着いた。文明の光……

「さむいな……」

 手を擦りながら、おれは自分の仮想住居へ急いだ。

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ズンッチャズンッチャズンッチャチャチャッチャ~♪ ズーカームレィイイイイディオ~♪

 グゥゥッドモーニン!ズカウムランド!きみたち親愛なる支配者、アクズメです。あっ、支配者といっても酷いことはしませんよ。そんなことしたらエルフの王子が光るからね。ハハハッ。

 さて、今日はスペシャルゲストも来ております。どうぞ!

「Yooo everyone , are you GENKI?俺は元気だぜ。よろしくぅ!」

 イエーイ!ようこそいらっしゃいました元気さん、今日の放送はについてみんなに教えてくれるかな?

「俺が言うのか?いいよ。みんな聞け、こいつはつい最近30代になったんが、それがめでてぇって思って何か言おうと放送室でラジオ番組っぽいことやると決まったんだ」

 適切な説明ありがとう。大体は彼の言う通りさ。そんじゃあ皆さんは仕事を続けながら聞き流してくれて構わないよ。LAW&ORDERで警官が事情聴取しても相手が全然仕事を中断しないようにね。一旦CMに入ります!

🎥📺📻

あの日、私は普通に尿意で覚め、バスルームに行った。そこでー
「うあああぁぁぁ!」「どうした!?ぎあああぁぁ!?」
朝五時に悲鳴をあげる私と夫のダイラ。鏡に映っているのは、波打つロングブロンヘアを持つ可愛いらしい少女、15歳頃の私だった。

「レディさんかわいい!」私に抱きつく後輩。

「呪いの類かしら……?」検査報告を見ながらナッツを食う医療係官。

「レディ・ドゥーム、たとえ姿が変わっても、きみは機関の重鎮であることは変わらない。任務は全うしてもらうぞ」「イエッサー!」容赦ない上官。

「グッハー!」触手生物のムチめいた一撃を受け、私が飛ばされた。衣服がもはやボロボロで、素肌がかなり露出している。
「だめだ……!この体では……!」
「クックク……リージョンを轟かすレディ・ドゥームも、筋肉とルーンタトゥーの力がなければその程度よ!」ボディスーツを纏ったヴィラン女が嘲笑う!
AKUZUME PRESENT
「レディよ……思い出しなさい……魔法少女という意味を……」真っ白の空間で、アルマジロのゆるキャラみたいな小動物が私に囁く。ああ、そうだ、私は……
LADUY DOOM:NO MORE MAGIC
「昔みたいにやるか?」「そうね、家事ばかりして腕が鈍ってない?」「ふっ、あとで腰を抜かすなよ」「はい、はい」
ダイラの身体が腹部から裂け、蘭の花が咲く如く四方に展開しいく、中にあるうねうね動く触手が伸ばし、レディの体に絡み取り、体内に取り込む!
「「合体!!」」
2019 SPRING アップデート

🎥📺📻

「うわぁ……おまえ、こんなの書けんの、すごい壮大ななことになってんだけど」

 そのうち書き始めるかもしれないわ。締め切りは来年の春だし、平気平気。

「間に合わないか、書けないかのどっちがに100ユーロかける」

 傷ついたぜ。さあて次のコナーに入ろっか。

今まで何をしていたか

 僕は二年前に、ユーザー対抗型のソシャゲに嵌って、ゲームのために金と時間を使っていた。僕は強くなかったため、トップクラスの団体に居続けのに忍殺文体を倣った怪文書(非ヘッズにとって)を書いて、ジェスターみたいに団員を楽しませた。思い出せば、屈辱の日々だったが、得た物がないわけではなかった。ガチャで爆死した度に、僕は人生の意味を問い、「ゲームに遊ばれては本末転倒」という考えに至った。

「はい質問でーす。ゲームに遊ばれては本末転倒、どのような状況がゲームに遊ばれてると言えるんですかぁ?」

 んんん、そうだね。自分の場合、ほかのプレイヤーに追いつけなくなって苦悩したり、リアルよりゲームを優先する、義務でゲームやっている感じはあれば遊ばれているとも言えるか。MMORPGとかでベテランのプレイヤーがギルドのこと配慮してとっくに飽きたゲームをやり続けるケースはよくあるだろ?
ソシャゲとかに金と時間を注ぐのは無駄きわまりない行為かもしれないが、当人がそれが楽しんでいれば、それでいい。僕はお説教が嫌いなんで「貴方!金を有意義に使いなさい!」とか言わない。ゲームの楽しみ方はそれぞれだ。

「ソシャゲ否定するか肯定するかはっきりしろよ」

 無論肯定だ。実は今もやっている、昔ほどハマっていないがな。

「へぇそう。さっき気になる事言ってたソシャゲに通して得たものとはなんだ?」

 よく聞いたな。ソシャゲを通して、僕は日本人の知り合いができて、日本に行くたびにオフ会をやることまで至った。面白かった。ネット上の仮のイメージ以外に素性の知らない連中が集まり、必死に自分を偽ってネット上のアイデンティティを保って、よくわからないまま居酒屋で盛り上がり、よくわからないまま散らばったあと勝手に落胆したり悪口言ったり、あしたはまたモニターの後ろに隠れて挨拶する。一日だけの関係、なんか儚くて僕はたまらなく好きなんだ。

「一日だけの関係、だってよ。なんかいやらしいな」

 ほかの連中知らないが、僕は健全を徹したぞ。

「なんだ、面白くない。だからいつまでも童貞なんだ」

 童貞が何が悪い。恋愛の自由があれば誰も好きになれないしセックスもしたくないという権利もあるはずだ。

「負け犬の遠吠えとしか聞こえないぞ」

 勝手に聞こえてろ。僕は紳士だ。誰の娘を傷つけることはしたくない。

「じゃあ誰かの息子は傷つけていいわけか?お前ホモか?」

 やめろ、俺たちで扱える話題ではない。すまない、いったんCMに入る。

🎥📺📻

「お待たせしました、カフェラッテでございます。熱いので受け取りの際はご注意ください」

「あっはい、ありがとうございます……」

 時期は秋、空気が涼しくなり、葉っぱがわずかながら枯れ始めている。ショートボブのコンビニ店員は今日も精を出して頑張っている。彼女は今日体のラインを強調する縦セーターを着て出勤したが、制服の胴衣で拝めることができない、悔しい。

「ギャーッ!」突如の悲鳴!「えっ」男性客が声の方向に振り向くと、なんということか!店奥の冷蔵庫の前に、男が無理やり若い女性を後ろから抱きついてる!やばい状況だ!

「動くなよ!おまえら全員!」男が凄んだ。何週間も剃っていないそうな無精髭、興奮で開いた瞳孔。いったい何が彼をそうさせたのか。「どうせおれはもう終わりなんだ!せめて最後にこの女をヤってから刑務所の飯食いに行く!」

「た、たいへんだ……!」「お客様、ちょっと失礼します」「あっなにを!?」店員が右手にコーヒーを持ったままで左手をカウンターに付くと、身を翻してレジを飛び越えて着地。その間にカフェラテは一滴も溢れなかった。

「通報お願いしますね」

 店員が短く客にそう告げると、決断的な歩みで乱暴男に向かった。

「来るなつったろ!」「ギャーッ!」乱暴男が女性を突き飛ばしてポケットを探り、スタンガンを取り出した。ダダダダッ!先端に白い電流が走る!でもコンビニ店員は止まらない!距離は僅か3メートル!

「女ァ!舐めやがって、来るならこい!」いつでも攻撃を突き出せるようスタンガンを後ろに引いて構える乱暴男。「……」しかし店員はこれ以上進まず、咄嗟に手中のコーヒーコップを彼に投げた。

SPLASH!紙コップが男の胸部に当たると、中の液体が押し出されて男の首と顔の下部分に浴びせた。

「あ……あぁ……」男がまた何があったかわからない様子だが、次の瞬間。「アッッッチィーーーーッ!アッチ、アッチ、アチャチャチャだバーッ!」

 熱さにもがいている男に、店員が無言で大外刈りを仕掛けて地に伏させた!技あり!「これで冷やせ」そして手際よく冷蔵庫からボトル水を取り出して男にぶっかけた。

「ハァ……ハァ……」被害者の女性もまた動転している模様。コンビニ店員は営業スマイルに切り替えて優しく声を掛けた。

「大丈夫ですか?立てますか?」

「あっはい、大丈夫……すみません、腰抜けちゃって……ありがとうございます。あなたがいなければどうなっていたか……」

「感謝するなら彼にですよ、彼のコーヒーなければあなたを助けられなかったんです」

「おいおい、どうなってんだ?通報はしたけど……」一足遅く駆け付けた男性客。

「すみません、手伝って頂いてとても助かりました」

「いいんですけど……コーヒーは買い直しかな」

「私に奢らせてください!」女性が言った。「カフェラッテ二つ、お願いします」

「かしこまりました」

カメラが切り替えて、室外よりコンビニ全体を映し出す。そしてスローガンが浮かぶ。

WE TREAT YOU LIKE FAMILY

🎥📺📻

「なに、今の?」元気は左手を振りながら問った。手の甲には強く握られたような白い痕跡が残っている。

 ごく普通のコンビニCMだろ?

「いやおかしいだろ、コーヒーを無断に投げたのは店員の方だから店員がコーヒーを弁償すべきじゃないのか?」

 大外刈りで暴徒を倒せた店員に向かっていちゃもんつけれるのかあんた。

「そりゃつけるわ!こっちの方が理にかなってる!」

 じゃあ何もせず女の人暴行に晒さるのを黙ってみるというのか?

「大外刈りできるぐらいだから別にコーヒー使わなくてもいいだろ?誰が被害者わからなくなるぞ」

 それは警官がみな格闘技学んだはずだから銃や警棒を使わなくても犯人を組み伏せると言いたいのか?店員と警官の命が大事ではないと言いたいんだな?

「なんなんだおまえさっきから!喧嘩売ってんのかああん!?」

 ああん!?

(録音室の外にメガネ掛けた小太りのおっさんが両腕を合わせてXのジェスチャーを作った。警告のサインである)

 コホン、とにかくだな。僕が言いたいのは、常識に囚われすぎると楽しくないってことよ。逆噴射先生の似たようなこと言ったし間違いない。急いで次の話題に入ろう。

童貞が30歳になると魔法使いになるって本当ですか?

 本当だよ、僕はつい最近二つの力を手に入れたんだ。

「へえ、どんな?」

 その一つはイマジナリティ、想像力だよ。むかしからいろいろ想像して遊んだけど、この三年間ニンジャスレイヤースレイヤー読み始めてからTwitterでいろんな奴と絡んで、脳が刺激されてさらに成長したんだ。今に至って脳内にユニバースができてタフの男と女が闊歩している。たのしいよ!

「Oh man、なんつーか闇が深いだぜ……そんでもう一つは?」

 金だ。この前に書いた”俺には神聖すぎる”というnoteに、父が最近亡くなったと少し言及したよね。いろいろ大変だった。テンプル行ったり、儀式やったり、お布施したり、体力も金銭面もかなりきつかった。シュマグを頭に巻いて「ブッダが悪い」と叫んで神聖アンタイブッダ帝国に加わりたい気分だ。この部分は後に別のnoteで話そう。そして今月、父さんの遺産が一部振り込まれ、僕の財産が従来の3倍になった。

「3倍と言っても、何の3倍かはっきり言わんピンと来ねえな」

 詳しい数字は教られない。PS4なら200台以上買えるとでも言っておこう。

「そうか、デカくやるには遥かに少ないが慎みながら生きるなら結構もてる金額ってわけだな。金を手に入れてからなにをする?リムジンに乗って左右にホットなベイブを抱きながらシャンパンでも飲むか?」

 いや、僕はケチ野郎なんだ、3000円以上掛かる物や食事を買う際はいつも躊躇している。支払いの後は半日ぐらい罪悪感に苛まれるんだ。そして母さん、彼女はまだ悲しみから抜け出せていない。だから僕ひとりで贅沢に過ごせるわけにはいかない。周囲から親不孝と言われたくないからね。とりあえずPS4と新しいバイクは今年内で飼う予定。

「PS4とバイクか、おまえ二年前から同じことばかり言ってたけど一向買う気配がないな。今年も不発で終わりそうだぜ。ていうか車買えよ、金が余裕だろ?アウディとかかっこいいの買おうぜ?そしたら彼女も一発ゲットだ」

 そんなことTwitterで言ったらお前はもう炎上してるぜ。

「わかってる風に言いやがって……おまえこそ炎上の何がわかるんだ?フォロワー50もいねえのによ」

 くっ!だ、大丈夫だって!「読者を一人作れ」と逆噴射先生の課題はもうクリア済だって!それにSNSはフォロワー数を競うものではないと僕は思うぞ!

「増えてほしいんだな」

 ええ、まあ……この記事でフォロー一人でも増えればいいよな……でも車は買わない、何せ駐車は困難だ。政府の連中は収入を増やすため郊外の住宅街にまで格子描いて駐車代を徴収してやがる!ふざけんな!

「駐車代に気に病むほどケチ臭いなら確かに車がない方がいいよな。燃料税とか保養とかすげえ金掛かるぜ。でも待てよ……記録によると、お前は二年前、大阪に行った時、京橋で一人一万のステーキランチを注文したうえでロブスターも追加したな?飲み物の酒も含めて17000円を一気に使った。これはどう説明するか?」

 さすがは一万円かかるステーキだけあってすごくおいしかったよ。今でもたまに夢に出る。ちょうどよく分配された甘い脂、歯ごたえがありながら繊維が切断しやすいし歯に挟まない、強いて文句を付けるならシェフがステーキを切ってから出したところか。おいしい肉ならどうしても自分がナイフで切りたいものだ。ロブスターの方店の水槽から捕ってからすぐ縦に両断して、バターとニンニクで焼き上げる。迸る汁と灰色の甲殻が徐々に赤く変色していくのがたまらない。バターの香りがロブスター本来の海水の塩味を引き出し、ぷりっぷりの弾力に富んだ身と相まって最高だった。人生二番目のランチ体験とも言えよう。

「ふーん、じゃあ一位は?」

 そこらへんで食べられるドでかいステーキ。やや固いけど安くておいしいよ。

「やはり金かっ!」

 

🎥📺📻

ハローウィンの夜、四人の少年が古めかしい煉瓦と藁の一軒屋の前に立っている。
「ほら、早く行けよ。じゃんけん負けたんだろう」HE-MANコスの少年たちがそう言い、グリーン・ザ・リッパーの少年の背中を押した。
「……わかったよ」
唾を飲み込み、逃げ出したい衝動に耐えながら進み出だ。仲間たちが後ろで笑いながら手持ちカメラで撮影している。
「こりゃ傑作だぜ」「へへっ」「神作の予感」
Knock knock knock、 ドアを三回叩いてからおよそ10秒経つと、古い木製ドアが『ギィー』と鋭い音立てながら開かれ、中から現れるのは長身の女だった。前髪に覆われたため顔がよく見えないが、少年は屋内から伝わってくる濡れた犬と甘草飴が混ざり合った臭いと女のただならぬ存在感に気圧されて、恐怖した。心拍が早くなる。
「ハ、ハッピーハローウィン!どうもこんばんは、あの、僕はギブといいます」引きつった笑顔で、女に挨拶した。当初はトリック・オア・トリート言ってまずくなったらすぐに逃げる予定だったが、極度の緊張状態で舌が別の生物のように勝手にしゃべった。遠い場所に仲間たちが声を殺して笑っている。
「おやおや、こりゃあ可愛い死神さんだねぇ。キッキッキッ!」女がようやく言葉を発した。嗄れた、陰気くさい声であるが、気まずい沈黙より遥かマシだとギブは思った。「その、遅くまで邪魔して申し訳ありません!でもせっかくのハロウィンですし、何がご馳走とか、いただければ、その……」
「なるほど、坊やは、キャンディがお望みかい?」
「はい、そうなんです!出来れば少しでも……」
「んなもんあげるわきゃねえだろーッッ!さっさと失せろクソガキャー!」
ふぉーん!突然の強風が女の前髪を吹き上げる。ニキビ痕まみれた、月の表面みたいな皮膚と長いワシ鼻、まさしくお伽話に出る魔女の形象!その魔女は今、歯を剥き出して、血走った目で少年を凄んだ。
「ウッ、ウワアアアー!!」お菓子が入ったバッグチャームを捨てて、必死逃げるギブ!
「行け!チェスナット!」「ガッガー!」にわとり大のカラスが魔女の呼びかけに応じて屋内から飛び出して追撃を仕掛ける。翼でギブの頭を叩きながら耳を強く噛んで、引く!
「いたいッ!いたいぃぃよぉおーッ!」右耳から流血!ギブは喚いて仲間たちの元へ走った。「うわあ!こっち来んな」「なんだこの鳥は!?」「ハハハハッ!」四人が自転車に跨り、走り去った。周囲小屋の周囲が静かになった。
「ゲー……」「グッボーイ、チェスナット。グッボーイ」魔女が自分の肩に停まっているカラスのくちばしを指でさすった。「お注射は済んだよ。さあて、どうなるか」

散々な目に遭って、疲れ果てたギブは仲間と別けれて、先に帰宅した。フードで怪我を隠して玄関に踏み入れたが、両親は不在。大人のハロウィンとかで出かけただろう。少しは寂しいが、都合がいい。歯磨きだけを済ませ、二回の自室に上がると、靴も脱がずにベッドに倒れ込んだ。
「はぁぁ……」
柔らかい布団の心地よさが直ぐに彼を眠りに誘った、耳の怪我が黒い霧に覆われていることも知る由もない。
~~ダーヴィ・ザ・ビギニング~~

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 THE CENTER OF UNIVERSE...vers...vers...vers(エコ)

サイ「いや、今日はあんたの誕生日って知ってるよ」
BB「じゃあなんでおれのこと宇宙の中心みたいに扱わないんだよ!?」
ロビン「だって他人の誕生日祝いなんてつまんねえじゃん?毎年気まずそうに同じ歌を歌うとか」
スター「蝋燭と唾液が付いたケーキを食べるとか……うぇぇ……」
サイ「気にしているふりしてプレゼント開封を見るのがな、『ワースゴーイ!見て見て、またゴミが一件増えたね!』って」
ロビン「それな」
~~TEEN TITANS GO! BBBDAY!~~より

 僕はこのエピソードで故意に人の誕生日を無視したり粗末したりしたらどんな結果を招くがを学んだ。あろがとうレイヴン。大好きだ。

 女も男も、子供も老人も、年に一度宇宙の中心になりたい日がある。それがバースデー。僕は自分の誕生日を大声で世の中に知らせたがる奴ではないが、せっかく30歳になったんだ。30歳といえば、リア充と魔法使い、おにいさんとおじさん、勝ち組と負け組、色んなものの分水嶺と言われてきた。実際めでたいので何か面白いことやろうと思ったわけよ。その一つはアンケートだ。

「そう言えばあったな、そんな物。どうだった?」

 二週間で11通のアンケートが取れた。初心者としては悪くない結果だろう。

「11!? まじか!0かと思ったよ」

 因みに自演は一切ないと言っておこう。早速結果を見て見よう。まずは一問:

「ははっ!選択しが長すぎて見切れてる!」

 これは不覚……面白いともって回答を長くしたがかえってわかりずらくなった。青い選択は「Twitterでフォローされたのでフォロバしてやった」だ。これが一番多い。

「珍しい回答した奴がいるぞ、養豚場は知ってるけど、ブリトー?どいう意味だ」

 知らないのか?ブリトーはス炒めた肉、野菜、ご飯をトルティーヤで包み、棒状にしたメキシコ料理だよ。僕の大好物さ。ほんとう近所にタコベルが欲しいわ~

「いやブリトーがなぜおまえを知った原因か知りたいだが」

 細かく言い過ぎると誰の回答がわかっちゃうのでパス。

 ありがとうございます!自分でも誤字と脱字が多いと思うのでもし見つかった際は報告してください、修正します。

「日本からで…のあとは何?」

 あれは悪乗りだった。気にしないでくれ。次だ。

 80%パーセントと以上の読者は面白いと思っている、本当にありがとうございます。

「80%つっても9人だよな、あと見切れてるの何?」

『大したことないが呼んでやらないこともない』、もう一つは……やはり悪乗りだ。今はよそう。

 ここに見切れているのは上から

1.独特なセンスを感じる。いつか化けるかもしれない……
2.考えたら正直ダメな所が見つからない。自信を持っていけ!

 の二つだ。本当にありがとう。

「野郎が多いか……たしかにお前は女を書くことあまりないよな。ヒッカーの時はけっこう苦労したっけ?」

 んん……ヒッカ―はタフなパンク女だから何とかなったけど、本当に「優しくてかわいい」女の子はたぶん書けないよ。僕の書かせれば女の子は皆SHE-RAみたいにタフになるから覚悟しときなさいよ。

「優しくてかわいい女の子を書く練習もしておけ」

 はい、がんばります。

「そしてここにも面白い回答があるな、『ちょっとバイオレンスが怖い』ってさ、だめじゃねえか読者を怖がらせちゃ」

 バイオレンスか。これは困ったね。恋愛を書くには経験ないし、サスペンス書くには知能が不足なので自然に暴力に頼るしかない。本人も暴力が大好きなだからこれはだけは変えられないかも、ごめんね。あと私は普段極めて紳士であり決して暴力的な人間ではないのでご安心ください。

「こいつの言葉を信じてはいけない。ポケットにナイフ仕込んで通勤する奴だぞ。いつか何するかわからねえ」

 この胡乱なイマジナリーフレンドを信じるか、僕を信じるかはきみ次第だ。因みに元気さんはパチ屋に住んでいるぐらいパチンコが好きなおじさんなので人の事言えないじゃないかなと思うけどね。

「ああん?」

 さあて最後はお便りの紹介です。一つずつ行きましょう。

上記のアンケートは冗談として、生誕30周年を記念して脱げや(´・ω・`)

 わかった。んんー……ほら脱いだよ、きみたに僕の大胸筋を見せなくて本当に残念だね。

「……腹出てるぞ、ビール飲み過ぎじゃねえか?」

 筋トレよりビールが好きだからね、仕方ないね。

ちんちん

 アッハイ

何か文章の雰囲気が好き、応援しています

 ありがとうございます!励みになります。

小説がめちゃくちゃ面白いのでもっと書いてね

 これからも書く予定なんで期待していただければうれしいです。

アクズメさん30歳おめでとうございます!彼女はできましたか?? アクズメさんの書く文章は冗談抜きにとっても面白いです!何度も笑ってます!あとは日本人より日本語が上手くて尊敬します!! 今年は文章力と同時に男子力も磨いてはいかがですか? あ、筋肉じゃないよ!筋肉よりもハートを磨け!!! 素敵なアラサーをお過ごし下さい(*´ω`*)♡ ♡Happybirthday♡ 日本のファン、もといポメラニアンより。

 ありがとうございます!このポメラニアンさんはソシャゲ時代の知り合いだ。あの頃から身内向けの胡乱小説幾つか書いたが、いつも彼女が励んでくれたおかげで、今日の僕が居たともいえる。本当にありがとう。男子力というのは女の子に絡んだり、泣かせたりすることに繋ぐならそんなもん要らないと思いますわ。

30歳、おめでとうにゃ~

 ありがとうにゃ~

いつもキレの有る文章を楽しく読ませて頂いてます。ウナギやクレジットカードの様な一気に引き込まれる文章、素晴らしいです。これからも作品楽しみにしています!
頑張ってください!

 ウナギは結構自信作だったので嬉しいです。これからも読者を楽しませる文章を目指して頑張りたいと思います。

独特の言い回しのバランス感が面白い方だな、と思ってフォローさせてもらいましたが、ツイートなどいつも楽しく拝見させてもらっています。 お誕生日おめでとうございます。これからも健康に気を付けて、出来るなら日本語が上手になりすぎないように頑張ってください。

 正直日本語がネイティブではないので辞書を調べながら書くことが多々あります。やはり外人の語感はネイティブから見て面白いかな?日本に行く度は最初の数時間はやはり片言になりがちだがそのうち言語中枢が日本語にコンネクトし上手く喋れる。どころで居酒屋で調子に乗って「実は僕、日本人ではないんだよ」というと隣席の人が「うっそー?発音が上手だから全然気突かなかった~」って盛り上がったことがたまにある。あれは楽しかったな。

いつも楽しんでいます。アクズメさんの中の人たちがたくさん出て来ると嬉しいです。 お望月さん

 ありがとう望月さん。こちらも貴方のnoteを楽しく拝読しています。100%解ったとは言えないが、あの熱量のあるを文章をかける人はただ者ではない。尊敬してます。

「お便りは以上か?もっと攻撃的な嫌がらせがないのか?」

 ああいうのも期待していたが、多分きたところで返事に困るだろう。皆は常識的よかった。

 ゴオォォオォォォ……

「うおっ、なんだ!?すごい音がするぞ!」

 地鳴りだ!いいぞ、ズカウムランドが宇宙の中心に接近しつつある!あと一押しだ。最後にこのnoteを読んだ人に頼みたいことがある。画面を下にスライドしてみてくれ、そこに茶碗を持ったボロ布の老人がいるでしょう?あれは別次元の未来の僕の姿だ、宇宙の中心にたどり着けず、時空の狭間をさまよったが最後、あんな水ぼらしい姿になった……だからあなたの力がほしい!100円、五百円、100ドル!幾らでもいい、銭を投げ込んでくれ!プレゼント代わりに!僕も「文章かいて稼げたぞイェーイ」を一度経験したいです!何パーセントは寄付します!だから頼みます!

「おまえこんな風に金を要求するのか……でも金は余裕に持ってるでしょう?PS4を200台買えるとか」

 でもそれは父さんの遺産だ、僕が自力で稼いだのではない。それを気安く使ったら僕があっという間にダサい野郎に堕落し、酒とベイブに溺れて、いつかあの老人より惨めな結末を迎えるだろう。そうならぬよう、今すぐ下のサポートボタンを押して、ドネードを!

「そこまで必死だったらもうなにも言わねえ。皆も気が向いたらサポートしてやれよ」

 これからも書き続けるから!貴方には見えないがいまオジギしてます!どうか!お願いします!


ズンッチャズンッチャズンッチャチャチャッチャ~♪ ズーカームレィイイイイディオ~♪

*番組内の発言はすべてパーソナリティとゲスト個人の意見であり本ラジオ局の立場とイデオロギーに一切関与しません。放送内容に関するご意見があれば下のコメント欄にお願いします。

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