あるのは名誉だけ

あるのは名誉だけ

「よぉおっさん、やるじゃないか」

 ベンチ中の私にギャップを被った若者が話しかけてきた。ラグビーやれそうな体格、顔もハンサム。きっとモテてるだろうなと思いながら私はシャフトを置き、起き上がった。

「なんでしょう?」「あれはアンタが?」

 若者は壁を顎で指した。私の写真が飾ってある。ジム内大会優勝の名誉の証だ。

「ええ、そうです」

「でも正直キツイだろ?関節が軋んで、筋肉痛が何日続くよな?これ以上老骨を無理させんなよ、代わりに俺がここのNO.1になってやるよ」

「はは、確かに。だから最近これを始めたんです」私はプロテインが入ったシェイカーを彼に見せた。

「プロテイン?そんなもん皆飲んでるだろ?」

「実は私、プロテインや鶏胸肉など全く摂らなくて馬鹿みたいにやって来ましたよ。40になってさすがにきついから飲んでみた。すごく効くよ」

「は?」彼は少しキョトンとした。「じゃあプロテインなしで200kgあげれたんっていうの!?」

【続く】

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ここは栄養素になり得る作品はない。しなびたフライドポテトしか出てこない。