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胸が苦しい(筋断裂の意味で)

やってしまいましてね。

二週間前、ベンチプレスする際、急に右胸の脇あたりが痙攣し出して、激痛が走った。シャフトをスミスマシーンに戻るすのがやっとだった。

かけたプレートは全重60kg。鍛えている人から見ると特に重いとは思わないだろう。実大胸筋のトレーニングは何年も座ったままのチェストプレスをメインでやってきたが、そろそろ本気で地球引力に立ち向かおうと思ってベンチプレスに取り込んだ。

姿勢をお変えて、負担が全然違った。チャストプレスだと80kgできるのに、ベンチだと40kgでも結構キツかった。「これぞ本当の筋トレだ」と自分に言い聞かせて、40kgの15leps2sets、そして60kgの10leps1setをやっていた。

1ヶ月ほど前からプレスする際に右胸に痛みを感じたが、我慢できないほどでもないので、私は事態を軽視してトレーニングを続けた。そして御覧のあり様だ。完全に自分がアホ。「運動する際に痛みを感じたら直ちに動作を停止してください」の原則は頭のどこに置いたか。

10分経っても痛みが治まる様子がない。トレーニングが出来そうにないため帰宅せざるを得なかった。右腕を動かすたびに痛む、もしかしたら結構厄介な怪我かもしれない。

翌日は午前に理学療法のクリニックに訪れた。

「どこか痛いですか?」
「胸筋の、右の脇あたりです。ベンチプレスの時やっちゃいました」
「なるほど。手をあげられますか?」
「あげれますけど、痛みがあります」
「右腕を回転してもらえますか?」
「こうでしょうか……動ける範囲も狭くなっていますね」
「ふむ。では手を45度キープしてください」
私は先生の言う通り右手をあげて、ハイルヒトラーのようなジェスチャーを取った。
「では手を押しますんで、できるだけ対抗してみてくださいね」
「はい」
「行きますよ……とっ、結構力が弱ってますね」
「……はい、痛むんで」
華奢な女性医師に力が弱いと言われて、少々屈辱を覚えた。でもそれほど自分が弱っているのも事実。
「ついでに左手も見てみよう……うん、こちらも結構弱いようです」
「……はい、つられて右が痛むんで」
ダブル屈辱だ。
「腫れが見られませんし、筋断裂と見ていいでしょう」
「筋断裂?」
「筋繊維が負荷に耐えれず切れてしまう症状です。筋トレする方によく見られます。傷ついた右胸をカバーするために無意識に肩が傾けてますよ」
「本当すか」
そういえばなんか右肩がちょっと凝ってる感じがあった。
「では処置しましょう。上の階で受けてください。処方で湿布も出しましょう」
「はい、ありがとうございます」

このクリニックは二階がリハビリスペースになってる。以前ランナーズニーになった時もここで電撃を打ってもらってたいぶ良くなった。今度受ける処置は患部を湯たんぽで15分温めて、あと10分間のスーパーライザーだけだ。

湯たんぽはともかく、スーパーライザーはどうも信用ならないな。こうやって吸盤で皮膚にくっついて、なんかの赤い光を照射するだけで本当に治療になってる?医療に関する学位があるわけでもないので、効くと願うしかできない。博識のフォロワーよ教えてくれ。

それからは二日に一回リハビリに行って、湿布も貼ってる。現在はボクササイズできるほど動けるようになったが、筋トレはまた無理。プッシュアップ1回もできない。よって普段の運動は全部ボクササイズになっている。

運動を一切やめて回復に専念しろ、とか言われそう。けどね、私が怖いんだよ、その間に自分の筋力、体力が落ちて、逆に脂肪と体重が増えるのが不安でならない。スポーツ漫画で怪我してもなお無茶をするキャラがいるだろ?今となってそいつらの気持ちがわかる気がする。今まで平然とできていたことが突如に、不本意の事件でできなくなったのが何よりも悔しくて、屈辱なんだ。

筋力が自慢だったアクズメさんが筋トレできなくなっている。これがフォロワーにとってのチャンスでもある。今から鍛えまくって、いずれのオフ会でアクズメさんをワンパンKOして彼の尊厳を完全破壊してみてはいかがでしょう。

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