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読書メモ:俯瞰図から見える日本型“AI(人工知能)"ビジネスモデル

自分が本を読み進めるために、読み方の作戦をまとめている読書メモです。

AIを自社の事業に適用するために何をするべきかを考えるための本です。第3次AIブームと呼ばれる現在のAI技術がどんなものなのかを、タイトルの通り俯瞰図を中心に解説しています。そして次に、現在のAI技術の特性を元に、どのような領域で活用できるのかを示します。さらに、日本企業はどのようにAIを活用するべきかという提言と続きます。

そんな親切な内容に加えて、付録の章は「ボードゲームに使われているAI技術」です。将棋とか囲碁のアレです。プログラミングをする人は興味あるでしょうし、プログラミングしない人にも分かりやすく解説しています。

第1次AIブームは論理をプログラムにしようという試みでした。第2次AIブームは知識をコンピュータの中に体系的に再現しようという取り組みでした。

第1次AIブームは、簡単な「おもちゃの問題」しか解けないとわかった時点でブームが終了。第2次AIブームは、知識を全てコンピュータに詰め込んで実用的なレベルまで作り上げるのは手間がかかりすぎて無理、というところでブームが終了。ちなみにブームの後も、知識を体系化する取り組み自体は続いています。

現在のAI知識は「学習」です。内容としては統計学。統計学だからできることと、統計学だからできないことについて、とても分かりやすくそして興味深い内容で説明されています。私は、これを読んで統計学が好きな自分に気がつきました。

AIの全貌を紹介したあとで、自社の事業に適用するために何が必要か、という話題が続きます。現在のAI技術が統計学をベースにしていることによって向いている分野というのがあります。経営改革、製造業、眼を持ったマシンというテーマで解説しています。

そして、日本企業だからこそどうするべきなのか。世界でどういうことが起きていて、日本企業が置かれている環境にはどういう特徴があるのか。それらをもとにした提言です。

全体的に熱く語っている文章なので、読んでいて楽しいです。AI技術は実用の段階に入っていて、それを現実的にビジネスで役立てる方法を伝えたいという思いを感じます。

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