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【雑日記】皆さんに知能検査WAIS-Ⅳを受けてみてほしい理由【MENSA】

この記事の要点

  1. MENSA入会のために受ける必要がある知能検査WAIS-Ⅳの結果が面白かった。

  2. 知能検査では、自分の知能の高さだけでなく、知能の分野ごとの特徴が分かり、日常生活・勉学・仕事に活かせる可能性がある。MENSAに興味がない人にもおすすめ。


はじめに

芥川と申します。小説を書いています。

実は2022年夏頃に、MENSA会員になりました。MENSAに関する詳細は既にたくさん書かれているのでこの記事では紹介しません(noteでMENSAと検索するだけでも1000件以上の記事がヒットします)。

とはいえ、誤った噂や誤解のせいで記事を読んでもらえないことがあると残念なので、簡潔にMENSAの要点と私の所感を申し上げますと、

  • "全人口の内上位2%のIQ(知能指数)の持ち主であれば、誰でも入れる国際グループ" (JAPAN MENSA HPより引用)

  • 「怪しそう」⇒少なくとも一般会員レベルにおいては、怪しさは全くない。むしろサークルとかの感覚に近い。

  • 「プライドの高い人が自慢するためだけに入会している」⇒ 確かにアピールに使えることもあるが、MENSAの人と交流できることや、会員限定のイベントに参加できることなどもメリット。むしろその発言こそプライドが原因のような……。

  • 人の意見は気にせず、自由にやろう!

というところです。組織の性質上、どうしても「よく知らない人」や「思考の偏った人」の的になりやすい組織ですが、私の感覚としては良い意味でゆるい組織です。周りの意見なんて気にする必要はなくて、楽しければ入っていればいいし、そうでなければ抜ければいい。そんなサークル感覚の場所です。


この記事で私が書きたいことは、MENSA入会のために受ける必要がある知能検査に関することです。このテストの結果とその考察から得られたことはとても興味深く、MENSAに興味がない方でも受ける価値があると感じたので、紹介します。


MENSA入会テストとは

従来、MENSA入会のためにはMENSA主催の入会テストを受験する必要がありました。しかし、現在(2023/5)は新型コロナウィルスの影響により、この入会テストが中止されています。

その代わりに「医療機関等で受診した証明書を用いた入会判定」が実施されています。対象の知能検査は以下の通り。

JAPAN MENSAでは、申請日から1年以内に受けた WAIS-III・WISC-III・WAIS-IV・WISC-IV のいずれかひとつの検査の結果証明書を用いた入会判定を実施しています。

JAPAN MENSA HPより引用

ⅢとⅣはバージョンみたいなもので、Ⅲの改訂版がⅣのようです。

WISCとWAISの違いは以下の通り。

  • WISC:対象年齢が5歳〜16歳11ヶ月

  • WAIS:対象年齢が16歳〜90歳11ヶ月

すっかり大人の私はWAIS-Ⅳを受けました。


WAIS-Ⅳとは

WAIS-Ⅳでは検査官の方と二人だけの空間で、いくつかの検査を行います。

検査によって測られる4つの指標は以下の通り。

  1. 言語理解指標(VCI)
    物事の概念を言葉で理解・表現する力

  2. 知覚推理指標(PRI)
    視覚情報を捉え、理解・表現する力

  3. ワーキングメモリー指標(WMI)
    聴覚情報を短時間記憶・操作する力

  4. 処理速度指標(PSI)
    視覚情報を捉え、素早く処理する力

加えて、総合の知能指数も算出されます。

検査内容について詳細は述べませんが、例えば二つの言葉の類似点を答えたり、積み木を使ってモデルと同じ模様を作ったり、耳で聞いた数字を復唱したり、複数の図形から特定の図形を探したりします。


芥川の結果はどうだったのか

私の結果をざっくり書くと、以下の通り。

⚫︎言語理解 → 上位30%
⚫︎知覚推理 → 上位1%
⚫︎ワーキングメモリー → 上位2%
⚫︎処理速度 → 上位1%

⚫︎総合 → 上位2%

言語理解は平均より少し上、それ以外は非常に高い、という結果でした。この結果だけを見ると、小説を書く者としてはどうなのか……という気がしますよね。

検査結果が出た後に検査官の方とお話しした際に、言語理解について以下のようなコメントをいただきました(一言一句までは覚えていないので、間違っていたらすみません)。

  • 言語理解の検査においては、言語を全く理解していないというよりも、少し変わった視点の理解の仕方をしているような傾向が見えた。

  • 言語理解は長期記憶の能力とも関係がある。言語というよりも単純に長期記憶の影響が大きいのかもしれない。

  • 他三つと比べると低いが、平均よりは上なので日常生活に問題はない。

一つ目に関しては……具体的にどのあたりが、というところまでは聞けなかったのですが、なんとも興味深いですね。これを聞く限りでは、芸術性を求める文章を書く場合、むしろ利点となる可能性もあるのかもしれない、と感じました(ちなみに、創造性はこの検査で測れない要素の一つであると知られています)。

二つ目に関しては、正直なところ学生時代から自覚がありました。特に近い学力の人に囲まれるようになった大学時代は、周りと比べると長期記憶力が低めな感覚があり、みんなよりも多く復習を繰り返さないといけなかったような気がします。そう考えると、長期記憶も言語理解の知能指数に影響しているのかな(ちなみに、私は会話に関してだけは長期記憶力が高いと自覚しているのですが、そういう力を測るテストってあるのでしょうか、気になっています)。

実際にきちんとした検査を受けて得られた結果なので、非常に信頼できる情報ですし、今後にも活かすことができそうだと感じました。


(他3つの知能指数に関しては概ね自覚している通りでした)

(具体的なことは書きませんが、この結果をMENSAに送付し、無事入会できました)


知能指数の高さが分かるだけではない

知能検査を受けると、知能の分野ごとの強みや弱み、特徴まで知ることができます。

皆さんもご自身の知能についてなんとなく自覚していることはあるかと思いますが、きちんとした検査を受けることで、より精度の高い自己理解ができると思います。

自分の能力を知っていれば、日常生活や勉強、仕事において、気をつけなければならない点も分かってきます。
周りと比べて記憶力が低い気がする、思考力が低い気がする、といった悩みが、本当にそうなのか、あるいは別の何かが原因なのか。ではどういった勉強法が合うのか。どういった生き方が会うのか。こういったことを考えられることはとても有益です。

MENSAがどうかはさておき、皆さんも受けてみてはいかがでしょうか。

以上です。



※知能検査は、発達支援や学習指導、就学相談などにも活用されています。そのため、検査機関によっては、知能指数を知りたいだけの方の検査を受け付けていない場合もあります。悩みを抱えている方の検査を優先しなければならないことをご理解いただき、適切な機関での適切な受診をお願いいたします。

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