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紅茶の美味しさを広めたいのでゲームを作っています

お茶が好きで、紅茶はじめ日本茶やジャスミンティーも好きです。好きすぎるあまり、先日「LoveSoTea 紅茶狂詩曲」という紅茶ゲーの開発を始めました。


コーヒーのお店:紅茶のお店=6:1

私が仕事やプライベートでよく滞在するのは京都市内の烏丸御池という地域です。表通りを10分弱歩く間に、スターバックスが3軒と、ドトールとホリーズカフェとカフェベローチェがあります(2023年現在)。大袈裟に言うと「通りに立ってコーヒーチェーン店が見えない場所はない」です。

対して、表通りに面した紅茶専門店は1軒です。日本茶のお店は、私が知る限り表通りにはありません。

私もスタバにはたまに行くし美味しいと思いますが、それにしてもお茶系のお店少なすぎない?! 日本でお茶系って苦戦してる? 消費量ではコーヒーを上回っているはずなのに?

そもそも日本では紅茶のチェーン店自体が少ないので、表通りは全国的にどこも似たような感じかも知れません。

逆流性食道炎が目覚める苦さの紅茶専門店

一方、京都の嵐山界隈には3〜4軒紅茶専門店があります。美味しいお茶を出すお店もありますが、私が行ったとある有名な専門店では、モノスゴクニガイ紅茶が出てきました。

茶葉の量が尋常ではない。どう見ても3杯分くらい入ってる。差し湯しますって書いてるけどそれどころじゃない。

お湯はマグカップ一杯分って感じでした

私はこの日、ちょっと治りかけてた逆流性食道炎を温泉に入って癒すか〜と嵐山に来たのに、飲んだあと明らかに悪化していました。

また、以前フォロワーさんの「素敵なホテルのアフタヌーンティーで出された紅茶が美味しくなかった。抽出時間を計らないんだろうか」というツイートを発見し、夜中なのにものすごい速さで鬼リプしたことがあります。素敵ホテルなのに、その紅茶を飲んだことない人が給仕されているのでしょうか。

私も忘れがちなのが、イギリス系を看板にするお店ではミルクティ前提の濃い紅茶を出されることがほとんどなのに、うっかりストレートを頼んでしまい後になって「しまった」と思うこともしばしば。

お店で出されるものだから、これが正式なのだろう、自分の口に合わないだけだと思う人もいるでしょう。これが苦いものだと知らない人は、苦いとも言いにくい。現状、日本における紅茶文化は「おいしさを知っている人が少ないので正解が分からない」状態なのかも知れません。

白く濁ったアイスティは交換してもらう

私はマクドでホットを頼んだのにアイスが出てきても飲み、店内でと言ったのにテイクアウトが出てきても黙って持ち帰る者です。

しかし京都の路地裏にあった有名ケーキ店でアイスティを頼み、出てきたのが白く濁っていたときは交換してもらいました。この時は友人が同行だったので「これがアイスティと思われたら嫌だ」という気持ちもあり。

私が大好きなとあるパン屋さんでは美味しいアイスティを出されていたのですが、いつもいる店員さんがお休みの日に白く濁っていました。半分以上残して帰ると外まで店員さんが追いかけてきました。「何かおかしかったですか?!」と聞かれた私は「冷えが甘いと濁って味が落ちます」と答えました。

私はそれらが「クリームダウン」を起こした、非常にまずい、もはやこの世の飲み物ではないと形容しても過言ではないものだと知っています。しかし、おそらくそれを知らず飲んで「アイスティってまずいんだ」と思うまま二度と飲まない人もいるでしょう。

以前、町外れのお店に入り紅茶を飲んでいたところ、アイスティを頼むお客さんに対して「うちではホットしか出せない」と返答をされているのを聞いたことがあります。お客さんは「なんで?」みたいな表情。ホットに氷入れたら済むのでは? と思われているのでしょう。違うんだ。

拙作のPVで「アイスティは赤い沼」という表現があるのは「難度が高く、本気でやろうと思ったらどハマりする」の暗喩です

紅茶の地位を向上させたい。どうやって?

私の周りだけでもこれだけいろんなことがあるので、国内において紅茶はあまり市民権を得られておらず、お店ですら美味しくないものを出されることは珍しくないという認識でいます。

なんとかしたい。

しかしインフルエンサーでもない私が「このお店の紅茶は苦い」「ここは美味しい」などとレビューに書いたところで支援効果はたかが知れています。

ドラマ「相棒」では水谷豊さん扮する右京さんが紅茶好きで知られており、作中に登場する紅茶店近くにお住まいの方は足を運ばれたりしたのではないでしょうか。羨ましいな。

あるいは「紅茶王子」のように、漫画やキャラクターを通して紅茶界隈が盛り上がれば嬉しい。

母数を増やしたいならやっぱりコンテンツの力を借りたいものです。

私であればゲームで何かできないか? いや、紅茶ゲームならすでに誰かリリースしてるだろう、世界は広いし……と思ったら、

飲み物系ゲームはお酒とか概ねコーヒーメインなんですね!!

紅茶ゲーは、ないことはないけどどちらかというと可愛らしいテーマのゲームが多い印象です。もっと例えばこう、遊んだだけで紅茶が飲みたくなる、いや、クリアした後、ふだん紅茶を嗜まないプレイヤーが自力でお茶を入れられるようになるくらいのゲームがあればいいのに……。

ないなら作るしかねえな!!

紅茶狂詩曲の前身は「味噌汁狂詩曲」という割とふざけたコメディタッチのゲームでした。しかし紅茶ゲーに変容を遂げる時、

-紅茶のよさを広めたい
-敷居が高いイメージがあるなら払拭したい
-美味しい入れ方を知ることで、不味い紅茶もあると知ってほしい
-できればゲームを終えた後、なんなら家にある道具でゲーム通りに入れたら飲めるようになってるのを目指したい

これらを目標にしました。企画からプロトタイプ作成までかなり時間がかかったものの、根本のテーマとして変わりありません。

開発にはプレッシャーもつきもの

先日放映された情報番組「INDIE LIVE EXPO」関連メディアに掲載された記事で当方を知ってくださった方も多いかと思います。

私は細々と小規模でマイナーなゲームを作ることが多く、今回もその一つのつもりで、このような広まり方をするとは思っていませんでした。慣れないもので、「たくさんRTされて嬉しい❤️ 」みたいな気持ちはなく、正直「え、どうしよ、怖……」と思っています

私は自分の作るものを客観的に見るのが得意ではありません。またこれは個人開発ゲームあるあるなのですが、なんでそんなゲームが話題になるの?! みたいな、予想外過ぎて動向が読めないことが多々あります。私の目線では他ならない「LoveSoTea」がまさに「そんなゲーム」です。

いつもどおりミニマルなゲームを作って、前作を遊んでくださった人に後日譚だと喜んでもらえたらいいな〜くらいだった内輪ノリが、メディアのリリース記事が驚くほど広まったのを見て吹き飛んでしまいました。

これがチーム制作なら、拡散されたのをみんなで喜んで祝杯でもあげるところです。しかし本作は、これまた個人開発あるあるなのですがたくさんの方の力を借りながらもベースはほぼ一人で作っているので、「おいどうすんだこれ」という戦々恐々とした気持ちや、期待に応えるゲームを作る重責を分かち合う相手はいません。マジでどうしよ。

けれども割と雑な紅茶ゲーにしたい

紅茶好きな方の記事やお店レビューでは、

-ティーカップ+ソーサー+ティーポット+ティーコーゼ 必須
-正式な入れ方(茶器を温める、ジャンピング など)大切
-ノンフレーバーこそ至高
-ティーバッグはNG

……といったものも見受けます。おそらく長年紅茶に親しまれ、こだわりのある方々なのでしょう。

確かに紅茶、日本茶など、お茶系はコーヒーに比べてうっすら高貴なイメージがあり、実際そのように楽しまれている方も多いと思います。

一方で、茶葉はさまざまな国で、さまざまな飲み方で楽しまれているものでもあります。ミルクティ用には煮出す淹れ方もあり、中国茶は何煎も淹れて飲めると知った時には驚きました。紅茶や日本茶をざっくり大量に淹れてガバガバ飲む人もいるでしょう。現に私がそうです。

LoveSoTeaでは、まずお茶を知らない人や初心者さんのハードルを下げ親しんでもらえることを目的としています。アイスティを自宅で入れられると知らない人、お茶が苦くておいしくないと思っている人たちに、紅茶も美味しいかも、ペットボトルもいいけど次は自宅で入れてみようかなと思ってもらえるのが目標のひとつです。

完成は2024年末予定とまだまだ先ですが、ストアページは公開していますのでウィッシュリストに登録の上お待ちいただければ幸いです。

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