5/1
今日は忙しい日であった。
遠足に向かわなければいけないので僕は今日久しぶりに早起きをきめる、
シャワーに入り着替え髪を乾かし余った時間でギターを弾く。
遠足用のランチボックスを取るために食堂へと向かい、それを受けとったのちはバスに乗る前の集合地点へと向かう。
10分ほど待ち、生徒が集まった場所からそれぞれがバスへと足を進め、次第とバスの中に人間が収納されていく。
もちろん僕も収納された人間の1人である。
動物園へと向かう道中はよく分からない音楽をバスで流す人もいればゲームをしている人もいる。正直カオスと言っていいだろう。
動物園へとついてグループに分かれたとてカオスなのは変わらない。仲がいい男子の他に僕が正直苦手としている女子が2人、そして一年前からの付き合いである女子もいた。
動物園自体はそこそこ楽しく、特に僕は孔雀に目を奪われた。
とは言っても僕の記憶はそこまで残っていない。
一年前からの付き合いである女子になぜか突如として相談を持ちかけられた僕は4時間のうちの1時間ほどをその時間に費やした。
最初は世間話程度であったのに、突然「最近の心情はどう?」という意味のわからない質問を投げかけられ、それに答えるうちに彼女の別れた話を聞かされる。
僕は正直人の恋愛に興味がそこまでないので、誰が付き合った、誰が別れたという情報は耳に入ってこないのだが、それを強制的に聞かされるもんだから心労が。。。
という状況である。
去年もそうだった。彼女はやっと付き合ったと思えば二週間もしないうちに別れてしまい、結局今回もそうであった。
問題は彼女の方にあるのか、男の方にあるのか。はたまたただ単に人を見る目がないのか。彼女自体はいい子であるが故に悩ましいところではある。
しかしそれ以外に私が気にしなければいけなかったのは他人からの目線である。
なぜか僕と彼女はグループの集団から少し外れた後ろの方を2人で歩かなければいけなかったために他人からの目線が痛い。
まだ世間体の中では僕はある女性が好きという事になっているため、そんなことをして仕舞えばよくわからない噂がでるかもしれないし、別れたてほやほやの彼女目線に立ったとて僕と2人で歩くのはあまりいいことではないだろう。
どうか会わないようにと願いながら散歩を続け結局は誰とも会わずにその空間を終えることができた。
それで一安心と言いたいところだが、それ以外に悩ましいことがあり、それだけをバンドルームに戻ってもなお考えていた。
ベーシストには今後の生活も考え明日の問題に出席させることはできないし、できない。多分これは僕が今年直面するであろう壁で1番高いものだ。
僕は少なくとも女子1人、多く言えばほぼ全員を敵に回してしまう可能性がある。
どうしても将来的に軽音部でのトラブルを避けたいのであればやらなければいけないことなのは分かっているが覚悟には時間がかかる。
いくら僕が一度去年ほぼ全員の女子を敵に回した経験があるとはいえ、去年は人数が少なかったが今年は違う。下手すりゃ色々と死ぬ可能性も考えられる。
だけれど今までの僕の学校生活を考えれば、ある程度までなら女子に嫌われてようと好かれていようが変わらないだろうし僕は大丈夫だと思う。
正直そう信じるしかない。
2人のうちの1人は正直被害者とも言える立場で、だからと言って1人だけに許可を与えるのもトラブルを生んでしまう。
本当に良心が痛むし、これが人間として正しい選択なのかと言われれば、最善ではないだろう。
今でも正直葛藤している。言わなければと言いたくないが交差する頭の中はまとまる気配が全くなく、なんなら時間が経つごとにこんがらがっていく。
明日どのような顔で彼女と顔を合わせればいいのだろうか。
ある意味、昔の自分が全てをを賭けてまで仲良くなろうとしていた努力を明日の一言によって台無しにする可能性はあるし、過去の僕には申し訳なく思う。
場合によっては薔薇だって共演だって意味のない記憶となり、意味のない努力となるかのしれないがそれより大事なもののために賭けるのであれば良いかとも思う。
言ってしまえば、明日僕がもしある程度の喪失感と罪悪感を感じたのであれば今回の作戦は達成されたのだろう。
今は言う事を言って目標に達するのことが第一優先で正直女性との関係は二の次、三の次だ。
今日はよく眠れる気がしない。
けれど仕方がないことだ。なんとかするしかない。
明日どうなったか。僕の努力に終止符を打ったのか。
多分それは明日の日記でわかる。
それまでは今ある最善を全力で追い求めなければだからそろそろ終わろうと思う
僕を待ち構える一定の喪失感と罪悪感、ある意味それを期待するしかない。
それでは
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?