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俳優ノート『内野聖陽さん』

気になる俳優さんの出演作についての覚え書き「俳優ノート」。今回は、朝ドラ『おかえりモネ』に出演、主人公(清原果耶さん)の父親役を演じる内野聖陽(せいよう)さん。

“ラブコメの女王”と称されたメグ・ライアンの出世作『ユー・ガット・メール』(1999年)。日本におけるインターネット普及率は、当時10%程度でしたから、ずいぶんお洒落なツールだなあと、憧れてみていたものでした。

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同作の「互いに素性を知らない男女が、通信でやり取りをする中で、互いに惹かれ合う」というストーリーは、同作よりも3年早く日本で公開された『(ハル)』(1996年)と類似。ただし、こちらはパソコン通信ですけど。主演に抜擢されたのが、内野さんと深津絵里さん。知る人ぞ知る名作。

人生に行き詰まりつつあるサラリーマンの逸見(内野さん)は、「ハル」というハンドルネームでパソコン通信を始め、やがて「ほし」と名乗る人物とのメール交換が始まる。次第に「ほし」が女性(深津さん)であることがわかり、彼女もまた、人生に悩みつつ日々を生きる若者であることを知る…。

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この映画をきっかけに、朝ドラ『ふたりっ子』(1996年)のメインキャストに起用したのが脚本家の大石静さん。内野さんは天才棋士役で、双子の一人・香子(岩崎ひろみさん)と結婚。カッコよすぎるプロポーズも話題に。

以降の代表作をざっと挙げると『ラブジェネレーション』(1997年)、『黒い家』(1999年)、『蝉しぐれ』(2003年)、『エースをねらえ!』(2004年)、『不機嫌なジーン』(2005年)、『風林火山』(2007年)、『臨場』(2009年)『JIN-仁-』(2009年)、『とんび』(2013年)と多数。

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そんな内野さんで次に挙げたいのが、大河ドラマ『真田丸』(2016年)。やや臆病設定の徳川家康 を演じた内野さん。伝説の「伊賀越え」回は爆笑の神回。側室役の斉藤由貴さんとのやり取りも絶妙でした。

戦国時代最後の名将・真田幸村(信繁)。乱世を生き延びていくために、迷い、悩み、苦しみながら成長していく家族愛にあふれた次男坊・信繁の生涯を描くNHK大河ドラマ。

そして最後は『きのう何食べた?』(2019年)。ゲイカップルの日常を描いた、よしながふみさんのマンガの実写化で、原作ファンからは心配の声もありましたが、放送がスタートすると大絶賛。中でも、内野さんの賢二役はパーフェクト。何でも演じられる名優ですね。

雇われ弁護士の筧史朗(西島秀俊さん)と美容師の矢吹賢二(内野さん)は、お互いを「シロさん」「ケンジ」と呼び合う恋人同士。そんなふたりのほろ苦くも温かい毎日と日々の食卓を描く。


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