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ドラマ日記『半径5メートル』(第0話)

最近の朝ドラ主演はオーディションではなく、オファーで決まることが増え、“若手女優の登竜門”という表現はやや怪しくなってきたものの、目標に掲げる女優は後を絶たず。

とはいえ、ヒロインに選ばれたからといって、その後の女優人生も順調な保証はなく。主演女優として活躍できているのは、石原さとみや波瑠など一握り。脇役でも出演作が途切れないのはまだいい方で、夏菜のようにバラエティが主戦場になったり、岡本綾のように引退したり(ここまで敬称略)。

事務所移籍騒動があった森七菜さん(19歳)が出てきた時、芳根京子さんに似ているなと思いました。非大手事務所所属で、オーディションにめっぽう強く、若くして連ドラ主演を獲得。芳根さんも、TBS金曜ドラマ『表参道高校合唱部!』(2015年)で主役を務め、圧巻の演技を見せたのは18歳。

翌年、朝ドラ『べっぴんさん』の主役に抜擢。大きな期待が寄せられましたが、作品が地味過ぎて、芳根さんの魅力が十分に発揮されず。以降、あまり作品に恵まれてこなかった印象ですが、『海月姫』(2018年)や『チャンネルはそのまま!』(2019年)など、爪跡はしっかり残してきました。

そんな芳根さんが久しぶりにNHKの連ドラに復帰。金曜夜の「ドラマ10」枠で4月から放送の『半径5メートル』に主演します。この枠、『トクサツガガガ』の小芝風花さんや、『これは経費で落ちません!』の多部未華子さんなど、女優の(再)ブレイクが時々あり。

ニュースにもならないような「半径5メートル」の感情や出来事を記事にする女性週刊誌。その若手編集者・風未香と、ベテラン記者のバディは、どんな題材でも「わがごと」として取り上げ、女性読者の琴線に訴えていく。やがて風未香は、「半径5メートル」のネタから世の中を揺り動かしていく!

座組だけで傑作の予感。脚本は「僕シリーズ3部作」の橋部敦子、演出は映画『幼な子われらに生まれ』が国内外で高く評価された三島有紀子監督、ベテラン記者役に映画『八日目の蝉』の永作博美。他にも毎熊克哉・真飛聖・山田真歩・北村有起哉・尾美としのりと実力派揃い(ここまで敬称略)。

問題は、常にリアルタイム視聴派を悩ます、同時間帯のTBS金曜ドラマ。まだ正式発表はされていませんが、「女性自身」が北川景子主演で、人気脚本家によるオリジナル作品が内定と報じています。この枠ですと、野木亜紀子さんと大石静さんの起用が多いですが、さてどうでしょう。

いずれにしろ、作品としては期待できそうなので、芳根さんの再ブレイク作になるといいなあ。



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