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ドラマ日記『罠の戦争』&『ダ・カーポしませんか?』(初回)

愛する家族を傷つけられた議員秘書・鷲津亨(草彅剛さん)が、知略を尽くして鮮やかな“罠”を仕掛け、悪しき政治家を失脚させる痛快エンターテイメント『罠の戦争』の初回。

衆議院議員・犬飼孝介(本田博太郎さん)の第一秘書を務める鷲津亨は、20年前、路頭に迷っていた自分に手を差し伸べてくれた犬飼に恩義を感じ、以来、命がけで犬飼に尽くしてきた。その犬飼は、亨の献身的なサポートにより、与党・民政党の議員として内閣府特命担当大臣にまで上り詰め。

前半、議員周りのことを完璧に、スマートに処理していく亨のスーパー秘書ぶりが見事。後半、息子の泰生(白鳥晴都)の転落事故(事件)をもみ消し・恫喝してきた犬飼と、その背後にいる人物への復讐を決めた亨の鬼気迫る表情。オンとオフの切り替えの鮮やかさが光る草彅さん、さすがです。

在庫一掃セールと揶揄される現実の大臣にも似た小物&卑劣感を醸し出す犬飼役の本田さん&パワハラ・セクハラ常習の政策秘書・虻川役の田口浩正さんの憎々し気な演技もドラマを盛り上げ。

前日から『どうする家康』に登場した杉野遥亮さんが、ミステリアスな青年役として秘書見習いに。恐らくはキーマンになるのでしょう。『舞いあがれ!』ではヒロインの父で亡くなった浩太役の高橋克典さんが、総理大臣役で出演。高橋さんって最近は、『ひきこもり先生』→『正直不動産』→『舞いあがれ!』→『罠の戦争』と、役の幅の広いこと。

ミスターXにより、休業中のホテルに集められた多重債務者の8人。人生一発逆転をかけたチャンスを与えられた彼らが挑むのは、金と命を懸けたくじ引きゲーム。果たして、最後まで生き残り、人生をやり直すのは誰か!?運命をかけた殺人ゲームを描く『ダ・カーポしませんか?』の初回。

人生に悲観した職業も年齢もバラバラな、今まさに命を絶とうとしている8人の前に、突然謎の男・二宮辰之助(武田鉄矢さん)が現れた。二宮は「もう一度生きるチャンスを差し上げたい」と言い。

冒頭、さまざまな方法で自殺を試みる多重債務者たちの前に、二宮が現れるシーンからスタート。集められた8人はゲームの概要を聞き、生命保険の契約書に署名させられ。一人死ぬごとに、保険金を山分けしていくシステム。

早速ゲームがスタート。猛毒が一つだけ入っているシャンパングラスを一斉に飲み干すという趣向。一旦、取ったグラスを太田原(マキタスポーツさん)と取り換えた四門(迫田孝也さん)が死亡。迫田さんって、『天国と地獄』『競争の番人』『エルピス』と不幸な役がハマりがち。

余談:朝ドラ『舞いあがれ!』の脚本家・桑原亮子さんの2020年作品『心の傷を癒すということ』のスペシャル版が、NHKプラスで配信中(2月1日まで)。放送文化基金賞番組部門テレビドラマ番組最優秀賞受賞作。傑作。


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