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ドラマ日記『笑うマトリョーシカ』(第6話)

抜群の人気を誇る若き政治家・清家一郎(櫻井翔さん)と有能な秘書・鈴木俊哉(玉山鉄二さん)。得体の知れない不気味さに気付いた新聞記者・道上香苗(水川あさみさん)が、彼らを取り巻く黒い闇に迫るヒューマン政治サスペンス『笑うマトリョーシカ』の第6話。

国会前で浩子(高岡早紀さん)の姿を目撃した道上は、彼女の行方を追うが…。ついに清家は官房長官に就任。秘書・鈴木は清家との学生時代からの軌跡を思いながら胸を熱くするが、浩子の影が忍び寄っていて…。

『西遊記』における有名なエピソードといえば、傲岸不遜で暴れん坊な孫悟空が、如来と賭けをし、筋斗雲で世界の果てまで飛んできたと思いきや、実はその掌から一歩も出られていなかったというもの。清家と二人三脚で、一つの目標に辿り着いたと自負していた鈴木に「青天の霹靂」回でした。

当初は清家を利用して、亡父・宇野耕介(河野達郎さん)の無念を晴らそうとブレーンになった鈴木でしたが、共に政界で上を目指す中で、友情というか同志というか、計算を超えた、人としての感情が強くなっていたのでしょう。

清家のスキャンダルとして、鈴木の亡父の件が週刊誌に掲載されることになり、昔話をしながらも、非情にも鈴木を切り捨てた清家。恐らくは全て浩子の画策でしょうが、清家自身も本当は鈴木に利用されているようで利用していた、本当の意味では心を許してはいなかったんでしょうね。

余談①:noteのある方の記事を読んで、高校時代に国語の教科書に掲載されていた、高橋和巳さんの『我が青春論』の一節を思い出しましたので、一部紹介。また読みたいなあ。

「表立って犯罪を犯したり、なりふりかまわず転向したり、人に取り入ったりする人はそう多くはない。しかし、ひそかに心中に権威に屈服し、自己の利益のみを打算するようになってゆく人は少なくない」

「むろん青年期にも打算はあり、裏切りはあり、屈服はある。だが、彼らは打算や裏切りや屈服を、当然のことだとは少なくとも考えない。その一点によってのみ、全ての未熟さは償われる」

余談②:松下洸平さん主演のドラマが、日本テレビで10月から始まると「東スポ」が報じています。先月も「ピンズバNEWS」が同様の内容を報じていたので、恐らくは確かなのでしょう。「常駐医が主人公」「6年前に連載が終了した講談社漫画原作」から導き出せるのは、『放課後カルテ』かな。

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