「でき婚」ドラマを振り返る

先日放送された『教場Ⅱ』後編。風間教官(木村拓哉さん)の義眼の真相はエンドロールまで引っ張られ、2020年ブレイク俳優1位の北村匠海さん演じる後輩刑事は瞬殺。まあ、続編への布石なんでしょうが…。

後編は杣(Snow Man目黒蓮さん)と伊佐木(岡崎紗絵さん)の恋愛&妊娠に絡むエピソードがメインに。ドラマ『パーフェクトワールド』ファンとしては、しおり(岡崎さん)と晴人(SixTONES松村北斗さん)を思い出し。SixTONES→Snow Manというのも興味深い。

伊佐木が妊娠・休校という流れで、恐らくは杣と「できちゃった結婚」ということになるのでしょう。で、ふとドラマにおける「でき婚(授かり婚、おめでた婚)」を振り返りたくなりました。

まずは客観的な数字と事実から。妊娠期間よりも結婚期間の方が短い割合は、1980年で10.6%、2004年で26.7%と、4人に一人に(年代・地域別で大きく異なる)。1980年代以降の婚前交渉の一般化が関係しているのでしょう。『現代用語の基礎知識』に「でき婚」が初掲載されたのが2003年。

タイトルそのままの『できちゃった結婚』が、「月9」で放送されたのが2001年。一晩だけのつきあいだったはずの男女が、妊娠をきっかけに結婚を意識し、そこから巻き起こるドタバタコメディ。

主演は人気絶頂だった竹野内豊さんと広末涼子さんの『ビーチボーイズ』(1997年)コンビ。脚本は『Dr.コトー診療所』(2003年)の吉田紀子さん。今思えば、脇役陣も石田ゆり子・阿部寛・妻夫木聡・沢村一樹・千葉真一(敬称略)と豪華だったんですね。

次は今だ独身の長谷川博己さんの作品2連発。まずは長谷川さんの連ドラ初主演作『鈴木先生』(2011年)。独自の教育理論を持つ中学教師・鈴木(長谷川さん)が、クラスで起こるさまざまな問題を解決していく学園ドラマ。生徒役だった土屋太鳳さん、松岡茉優さんらを輩出したことでも有名。

本当は頭の中で小川(土屋さん)に妄想を抱いているものの、生徒らから絶大な人気を集めていた鈴木でしたが、彼女(臼田あさ美さん)が妊娠し、「でき婚」(第9話)。クラスは騒然となり、鈴木先生を告発する学級裁判、通称「鈴木裁判」が開かれて…傑作。

続いて、最終回視聴率が40%だった『家政婦のミタ』(2011年)。長谷川さんは4人の子供を持つよきパパと見せかけて、実は不倫が原因で妻を自殺に追い込んだゲス夫役。その妻とは実は「でき婚」だったという設定でした。

映画『海月姫』(2014)、『ラブ&ピース』(2015年)、『デート〜恋とはどんなものかしら〜』(2015年)など、恋愛に不器用な役を振られがちな長谷川さん。私生活では上手くいきますように。



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