見出し画像

ドラマ日記『罠の戦争』(第5話)&『大奥』(第6話)

愛する家族を傷つけられた議員秘書・鷲津亨(草彅剛さん)が、知略を尽くして鮮やかな“罠”を仕掛け、悪しき政治家を失脚させる痛快エンターテイメント『罠の戦争』の第5話。

息子の泰生(白鳥晴都さん)を突き落とした犯人を明らかにするため、正式に出馬を決めた鷲津だったが、その矢先、対立候補として人気フリージャーナリストの有馬保奈美が出馬すると聞かされる。

鷲津のバックには幹事長の鶴巻(岸部一徳さん)、有馬のバックには総理の竜崎(高橋克典さん)という、代理戦争の要素も含んだ選挙戦。鷲津を貶めるようなデマのビラや、ウグイス嬢の引き抜き、選挙事務所へのスパイ送り込みなど、現実政治を反映した熾烈な戦いが見応えあり。

圧巻はやはり鷲津の涙の演説。長年国会議員の秘書であった以上、汚れ仕事をしてきたことは聴衆も薄々感づいていること(デマビラも含め)。そこを逆手にとった、「私はズルい大人でした…」から始まる決意と訴え。計算を超えて、聴衆の心を揺さぶるものがありました。

落選すれば警察のガサ入れが入り、当選すればスルーという噂を、僅差で当選した鷲津の事務所前のパトカーで表現。早速、国会議員の立場で警察署の署長に泰生をことを尋ねると、意外にも幹事長の名前が…。やはりラスボス役は岸部さんなのか!?

三代将軍・家光の時代から、幕末・大政奉還にいたるまで、男女が逆転した江戸パラレルワールドを描いた傑作コミックを再ドラマ化した『大奥』の第6話。

綱吉(仲里依紗さん)は桂昌院(竜雷太さん)の反対を押し切り、右衛門佐(山本耕史さん)を側室候補にしようとする。一方、側用人・柳沢吉保(倉科カナさん)と桂昌院は、綱吉が気にかける右衛門佐をなんとか失脚させようと、あらゆる手を尽くし…。

右衛門佐が上手く立ち回り、大奥総取締に就任。柳沢吉保との水面下でのバチバチが繰り広げられる中、綱吉の一人娘・松姫が急死。悲しみにくれる綱吉に、それでも子を作るように強要する桂昌院。将軍は「子を産む機械」というわけです。

騎馬戦で見出した男色カップルと3Pで騎乗位、さらに二人で「睦みおうてみよ」と羞恥プレーを強要。割って入った右衛門佐に、「私は毎夜毎夜、そなたらに夜の営みを聞かれておるではないか。将軍とは、岡場所で身体を売る男たちよりも卑しい、この国で一番卑しい女のことじゃ」と悲痛な叫び。

今週のハイライトともいうべき本場面は、NHKが初めて「インティマシー・コーディネーター」を導入させたシーン。かなり攻めた演出でしたが、しっかりと準備された環境での撮影だったんですね。


この記事が参加している募集

テレビドラマ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?