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ドラマ日記『六本木クラス』&『オクトー』&『雪女と蟹を食う』(初回)

巨大企業の跡取り息子・長屋龍河(早乙女太一さん)が引き起こした事件により、絶望の淵に立たされた宮部新(竹内涼真さん)が、息子に罪を償わせることと、事件をもみ消した父親・茂(香川照之さん)に土下座させることを人生の目標とした復讐劇『六本木クラス』の初回。

2006年秋――父子家庭で育った高校生の宮部新は、愛想はないが真っすぐな性格に育ち、父・宮部信二(光石研さん)からの教えである「信念を持って生きろ」という言葉を胸に、警察官になることを夢見ながら父と支え合い仲良く暮らしていた。

父親の権力をかさにきて、同級生を虐めていた龍河を制しし、殴ったことから、茂は土下座を要求。悪いことに、信二が務める会社の社長こそが茂で…。しかし、正義感の強い新は拒否。信二もそれを尊重し、会社を辞めることになり、退学処分となった新と二人で居酒屋を始めます。

しかし、信二は龍河の車でひき逃げされ死亡。『最愛』に引き続き、光石さん、あっという間の退場。新の同級生だった優香(新木優子さん)の証言で、龍河が犯人とわかり、殴り倒していたところを逮捕された新。茂が再び土下座を求めてきますが、拒否。新は実刑に。

大人気韓国ドラマのリメイクということですが、本家あらすじも知りませんが、おおむね同じようです。王道の復讐ドラマとしてまずまず。逆境のキャラで光る“追い込まれ俳優”の竹内さんがさすが。新木さんもツンデレな感じが手馴れてきました。平手友梨奈さんも一瞬ながら、英語や踊るシーンも。

人の“感情の色”が見える変わり者の女性刑事・心野朱梨(飯豊まりえさん)が、感情見え見えのエリート崩れ男性刑事。風早涼(浅香航大さん)とバディを組んで、目に見えない感情から凶悪事件の真相に迫る刑事サスペンス『オクトー~感情捜査官 心野朱梨~』の初回。

神奈川県警東神奈川署・刑事第1課強行犯1係の巡査部長・心野朱梨は、目を合わせた相手の感情を色として見ることができる特殊能力がある刑事。警察庁のエリート刑事・風早涼が東神奈川署に異動してくる。朱梨とバディを組むことになるが、風早は感情が見え見えで…。

男女二人の飛び降り事件が発生。男は死亡するも、女性・咲子(本田望結さん)は軽傷。警察は、心中に見せかけた偽装ではないかと疑うのですが…。心野が最初に咲子から読み取ったのは「期待」。事件の背景には、SNS上での「いいね」を期待する、現代的な病があったという話でした。

風早はどうやら警視庁から送り込まれたスパイらしく。東神奈川署の持つ秘密や、心野のトラウマがこれから絡んできそう。一風変わった刑事ドラマが始まりました。心の声が直で読めるのではなく、色に一回変換するところがもどかしいのですが、そこをどう面白くするか。

もう一つの注目点は、心野の上司・雲川役で山中崇さんが出演していること。飯豊さんと山中さんといえば、朝ドラ『ちむどんどん』の数少ないまともなキャラを演じ、同じく上司と部下役。とりあえず、この二人の関係を見守ります。

冤罪により人生が狂い、自殺を決意した男・北(重岡大毅さん)と、雪女を彷彿とさせるような謎多きセレブ妻・雪枝彩女(入山法子さん)による、奇妙な二人旅を描く、文学的でサスペンスフルなラブストーリー『雪女と蟹を食う』の初回。

サラリーマンの北は、痴漢のえん罪をかけられ失業。家族や婚約者に見放され人生に絶望し、「北海道でカニを食べてから死ぬ」と決意。しかし、十分な金がない北は、図書館で出会った高級住宅街に住む人妻・雪枝彩女に狙いを定め、家に押し入る。

冒頭、人生に絶望する北が首を吊ろうとするも、どうしてもあと一歩が踏み出せないシーンからスタート。偶然見た、グルメ番組で北海道のカニを見たことから、物語が転がりはじめます。

最も重要な家に押し入るシーン。原作だと、お金だけでなく、北が体も求めている風に彩女に受け止められて…ここがずいぶん改変されてましたね。死ぬつもりが、欲望が目の前にぶら下がった途端、落ちていく人間のゲス感が、むしろ逆に北は本当はいい人、みたいな描き方で。

最も期待していた深夜ドラマだけに、ちょっと初回は…。『ただ離婚してないだけ』 の北山宏光さんが、ジャニーズとは思えないほど、ゲス野郎を見事に演じていただけに、本作も2回目以降どうなるかに注目しましょう。


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