生き残った者たちの現在地…今週の『おむすび』(第10週)
“ギャル”の主人公・米田結(橋本環奈さん)が、あることをきっかけに “人のために役立つ喜び”に目覚め、“栄養士”を目指し、激動の平成から令和であっても、思いっきり楽しみ、時に悩みながら生きていく朝ドラ『おむすび』の第10週「人それぞれでよか」。
担任の桜庭(相武紗季さん)が、大量調理を学ぶために炊き出しの献立を課題にした月曜日。結は同じ班の沙智(山本舞香さん)・佳純(平祐奈さん)・森川(小手伸也さん)の3人に、初めて自分が被災者であり、家が全壊したことを話し。ただのお気楽ギャルでないことを知った3人。
結は震災当時の炊き出し状況を知るために、美佐江(キムラ緑子さん)らに集まってもらい聞き取り(回想シーン)。当初は物資が少なく、トラブルが起こったため、結の父・聖人(北村有起哉さん)が仕分け隊長になったこと、孝雄(緒形直人さん)が美佐江の娘のために、食料を分けてくれたことが語られました。
聖人が依頼していた靴の修理が終わり、孝雄が歩(仲里依紗さん)に預けた火曜日。班の仲間も連れて、再び美佐江らに炊き出しの想い出を聞いた結たち。その頃、結の彼氏・翔也(佐野勇斗さん)はスランプに陥っていました。
震災直後、神戸に駆けつけた結の祖父・永吉(松平健さん)が、食材調達に大活躍していたことが明らかになった水曜日。翔也のスランプを知った結は、ギャルの格言で励まし。歩は孝雄に靴の修理を依頼するべく、大量に仕入れ。
商店街のアーケードづくりの際には、孝雄と美佐江が協力していたことを知った結は、美佐江に仲違い解消を働きかけるのですが、美佐江の兄らも震災で亡くなっており、それでも前を向いて再起した美佐江には、いつまでも時間が止まったままの「辛気臭い」孝雄にイライラしていたのでした。
酔った孝雄が、震災で亡くなった娘・真紀(大島美優さん)の幻を見た木曜日。思わず手を取ると、それは靴の修理を依頼に来た歩(仲里依紗さん)でしたが、「あんたを見ると真紀を思い出す」と拒絶。
仲間の協力もあり、結が考えた献立が一番優れていると桜庭に褒められ。さっそく防災訓練の炊き出し準備をする中で、震災時の苦い思い出を話す結。聖人は歩の一件を孝雄に謝罪すると共に、再起を促す中で、アーケード推進は娘のためだったと聞かされたのでした。
防災訓練の打ち合わせで、結が炊き出しの説明をした金曜日。人手が足りないことを訴えますが、商店街の人間は皆なにかしら役についていて。聖人は孝雄の名前を出すのですが、美佐江は却下。しかし、聖人が粘り、結が野菜の個性の話をして、「人それぞれでよか」と週サブタイトル回収。
防災訓練当日。炊き出しタイムに、こっそり美佐江が声をかけていた孝雄がやってきて。美佐江の娘が、震災時のお礼を言った後、結がおにぎりを勧めると、素直に食べた孝雄。閉ざされていた心の扉が、ほんの少し開いた瞬間を見ていた美佐江たちには安堵した表情。
余談:中山美穂さんが死去。彼女については以前日記に書きましたが、アイドルと女優業をトップレベルで成立させた稀有な存在でした。山口百恵さん級と言っても良かったかも知れません。母校との不思議な縁もありましたし、コンサートにも行きました。