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ドラマ日記『新宿野戦病院』&『あの子の子ども』(第10話)

新宿区歌舞伎町の「聖まごころ病院」に、突然アメリカ国籍の元軍医であるヨウコ・ニシ・フリーマン(小池栄子さん)が降臨。美容皮膚科医の高峰享(仲野太賀さん)と出会い、歯車が動き始める救急医療エンターテインメント『新宿野戦病院』の第10話。

歌舞伎町のホスト・凌介(戸塚純貴さん)はアメリカ帰りに、日本人で初めて未知の新種ウイルス・ルミナに感染してしまう。凌介の感染を境に、日本国内にルミナの感染が拡大してしまう。

朝ドラ『虎に翼』から9人目の「転生」組、「#俺たちの轟」こと戸塚さんでしたが、あっさり「天昇」。最初の死者が歌舞伎町ホストだったことから、いつしか「歌舞伎町ウイルス」と呼ばれるようになり、街は風評被害に。

感染患者が増大する中、ヨウコは「聖まごころ病院」内に専門病床を確保し、皆で奮闘する姿はまさに「野戦病院」。そんな中、亨の父・啓三(生瀬勝久さん)が感染し、重症化。亨は自分を激しく責めるのですが…。

そんな亨を屋上に連れていったヨウコは「謝るな、軽々しく。誰も悪くない!」と喝。さらに「ここは屋外で空気も流れてる。明らかにマスク不要。それぐらい自分で判断せえ。緊急事態だからって、自分の頭で考えることまで放棄するな!」と、コロナ禍の頃の日本人への皮肉かな。

ウイルスの影響で、パパ活女子とそれを買い求める男たちも消えた街。女の子たちに声をかけるボランティアをしていた舞(橋本愛さん)は、「人間の言うことは聞かないのに、ウイルスの言うことは聞くのかよ!」とブチ切れ。

朝ドラ『虎に翼』でも「平等」という言葉がキーワードになっていますが、本作もそうですね。人間に唯一与えられた究極の平等は「死」。そんなことを思い出させてくれた第9話でした。

高校2年生の川上福(桜田ひよりさん)と、幼なじみの恋人・月島宝(細田佳央太さん)が避妊に失敗し、福の妊娠が発覚。決してなかったことにできない現実に悩み、葛藤する2人を描く、“ラブストーリーの一歩先”の物語『あの子の子ども』の第10話。

宝の様子がおかしいことに気づいた笹部隼人(前田旺志郎さん)から電話が。誘われるがまま隼人の家を訪れた宝は、相変わらずにぎやかで笑いが絶えない一家で一緒に夕食を食べる。その後、隼人から愛情を注いで自分を育ててくれた両親との話を聞くが、そこには宝も知らない事実があって…。

出産自体は認めたものの、高校生二人が自分たちの子供として育てることに反対の福の父・慶(野間口徹さん)。福は自分たちの未熟さを認めて、助けて欲しいと頭を下げますが、慶はスルー。

そんな慶に離婚を突き付けてまで、福の味方をしてくれている母・晴美(石田ひかりさん)は、かつて自分が就職して行き詰まり、死のうとした過去を打ち明け、それを救ってくれたのが慶であったと。宝の母・直実(美村里江さん)の中絶話もありましたが、誰しも色んな過去がありますね。

そして、進路指導として時間を作ってもらい、担任・沖田(橋本淳さん)に妊娠したことをついに報告した福。果たして高校に残れるのか、そして生まれてくる子供はどうなるのか。いよいよ最終回。

余談:ドラマ日記には継続して取り上げなかったものの、今も視聴している深夜ドラマがあって、その一つが『クラスメイトの女子、全員好きでした』。タイトルがキモいと思って避けた人もいるでしょうが、間違いなく傑作。

大筋の流れはあるものの、基本一話完結のエピソードなので、TVerで配信中の第9話だけでも見てみて下さい。『笑うマトリョーシカ』でも怪演を見せた田辺桃子さんが、教育実習生役で大暴れ。最高です(笑)。


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