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ドラマ日記『どうする家康』(第38話)&『何曜日に生まれたの』(最終回)

今川家の人質としてひっそり生涯を終えると思っていた元康(後の徳川家康=松本潤さん)が、個性派だらけの家臣団の助けを借りながら、乱世に飛び込んでいく、スピード感あふれる波乱万丈のエンターテイメント『どうする家康』の第38話「唐入り」。

天下統一を果たした秀吉(ムロツヨシさん)は、次の狙いを国外に求めた。江戸開発にいそしんでいた家康をはじめ諸大名を肥前名護屋城に集め、唐入りを命じる。朝鮮に渡った加藤清正たちから連戦連勝という知らせが届き、秀吉はご満悦だが、家康は苦戦を強いられているという裏情報をつかむ。

元将軍・足利義昭で、出家した昌山役として古田新太さんが再登場。無下にできない己の立場を使って、あちこちに出向き接待させている様子。この人物が終盤に意外な働きをすることに。

命がけで、秀吉の朝鮮出兵を止めた家康。さらに、茶々(北川景子さん)を遠ざけるべきと進言するも秀吉は抵抗。そこに現れたのが昌山で、トップに立つ者の孤独と、主君を諫める家臣の大切さを説き。ついに秀吉は茶々を遠ざけることを決意したのですが…。

茶々が再び身ごもるも、予告では「秀頼はあなたの子だとお思い?」のセリフ。茶々の不義密通相手は、今回は誰に設定されるのでしょうね。

ある出来事をきっかけに、18歳から10年間引きこもり生活を送る無職の黒目すい(飯豊まりえさん)が、高校の同窓会の招待状が届いたことから始まる物語。先が読めない予測不能の衝撃作『何曜日に生まれたの』の最終回。

単行本刊行記念のサイン会で、公文竜炎(溝端淳平さん)が熱狂的なファン(山之内すずさん)に襲われた。久美(シシド・カフカさん)は対応に追われ、現場は大混乱に!一方、その頃…すいは公文の妹・蕾(白石聖さん)に会うため1人病院へ。

初回の感想にこんなことを書いていました「野島作品だけにちょっと構えていましたが、様々な要素をバランスよく配した印象で、露悪的なところもなく、楽しめました」と。放送前の野島伸司さんのインタビューを読み返すと、最終回が多幸感に満ちた着地点だったのは必然だったなと。

「何年もリモート授業を強いられてしまい、華やかな大学生活を送れないまま退学したり、引きこもりになってしまった若い人たちのことがずっと心に引っ掛かっていたんです。 そんな行動規制を強いられた特殊な状況下で、キラキラした青春時代を送ることが出来なかった20代前半の子たちに寄り添えるような物語を書いてみたい」

名言も多かった本作。「何があってもみんな無事。命に別状なんかない。そんなハッピーな世界線があったらいいな。レインボーパワーで」、「雨に濡れなきゃ虹は見られない」、そして「ここから先は、リアルになる」。映画『線は、僕を描く』やドラマ『空飛ぶ広報室』にも通じるメッセージ。

いい作品でした。


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