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ドラマ日記『モンスター』(第4話)

“常識”にとらわれず、“感情を排除”して相手と向き合う得体の知れないモンスター弁護士・神波亮子(趣里さん)が、まるでゲームのように法廷闘争に立ち向かう、異色のリーガル・エンターテインメント『モンスター』の第4話。

名門として知られる大学のサッカー部で、体罰が横行しているという記事が週刊誌に掲載される。しかも、部員Aと名乗る人物による匿名の告発とあって部内は騒然。杉浦義弘(ジェシーさん)の高校の同級生でサッカー部コーチの甘利弘樹(佐野岳さん)が、亮子に相談したいと事務所にやって来る。

ドラマ自体はフィクションでも、ニュースが元ネタなのかなと思わせる場合があって、例えば『全領域異常解決室』の第3話は、理化学研究所の小保方晴子さんを彷彿とさせましたし、本作の第4話は近年多発する大学運動部による一連の不祥事がベースにあるのでしょう。

報道を受けて、神宮寺和也(夏生大湖さん)を中心に部員たちが大学側を訴える集団訴訟を起こし、人情派弁護士の赤塚奈緒(久保田磨希さん)が代理人となります。

大学側の代理人となった亮子は、街コンなど様々な手段で情報を集め、赤塚と法廷外で直接対決。赤塚が示した体罰があったかのような証言は、亮子によりことごとく潰され。さらに神宮寺にも疑惑が生まれ、就活などを考えた他の部員たちは離脱。

真相はスポーツ推薦の武田大樹(本田響矢さん)と神宮寺の友情物語。立場上、監督(越村友一さん)に逆らえない武田は、過剰な練習で怪我をしていて、それに唯一気が付いていた神宮寺が、武田を慮っての訴訟でした。

訴訟は取り下げられますが、大学側はまだ告発者の件にこだわっており、それに対して亮子が言い放った言葉が今週のハイライト。マスコミあるいはネットの情報に踊らされる現代人への警鐘かな。

どうでもいいです、そんなこと。本当かどうかわからないことに右往左往したり、得になりそうとか、刺激的だというだけで群がったり。ただ流されてみんなと同じ空気に乗っかってるだけなのに、世の中を動かした気になる。そっちのほうがはるかに愚かなんじゃないですか?

個人的には本田響矢さんがメインゲストだったのが今週のツボ。朝ドラ『虎に翼』で梅子(平岩紙さん)の三男坊・光三郎を演じました。良い子キャラだったのに、父・徹男(飯田基祐さん)が亡くなると、その愛人・すみれ(武田梨奈さん)と付き合い始め、梅子が家を出るきっかけとなりました。

あっ、告発者は明示されなかったものの、コーチの甘利であろうことが匂わされて終了。

余談:新シリーズになってからは、ほとんど見ていなかったNHK『新プロジェクトX~挑戦者たち~』ですが、19日放送の「約束の春 ~三陸鉄道 復旧への苦闘~」は、朝ドラ『あまちゃん』好きとしては見逃せず。

久ぶりに東日本大震災の津波の映像を見ましたが、今見ても衝撃的ですね(かなり多用されているので、トラウマのある方はご注意を)。最難関な区間を担当した工事責任者が超絶カッコよ過ぎました。こうした人たちが日本を支えてるんですよね。


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