2020年映画賞の行方

全米の映画館が閉鎖されるなど、散々だった2020年の映画界。ハリウッド大作も次々と公開延期となり、3大映画祭の一つ、カンヌ国際映画祭も通常通りの開催を断念。

欧米に比べると感染者が少なかった日本。『名探偵コナン』『るろうに剣心』など、公開延期作品も少なくないとはいえ、『劇場版 鬼滅の刃』のメガヒットなど、明るい材料も。

日本の映画賞は、「日本アカデミー賞」「ブルーリボン賞」などの発表がある2月が本番ですが、前哨戦となる「TAMA映画賞」や「報知映画賞」などはすでに発表。来年の各賞を予想する意味で、概観してみましょう。

まずは作品賞。ヨコハマ映画祭は『海辺の映画館』で、大林宣彦監督の遺作です。TAMA映画賞も『海辺の映画館』と『ラストレター』の2作品。報知映画賞は『罪の声』で、野木亜紀子さんの脚本です。

次は最優秀主演男優賞。ヨコハマ映画祭は『浅田家!』の二宮和也さん、TAMA映画賞は『ラストレター』の福山雅治さんと『喜劇 愛妻物語』の濱田岳さん、報知映画賞は『罪の声』の小栗旬さん。

そして最優秀主演女優賞。ヨコハマ映画祭は『喜劇 愛妻物語』の水川あさみさん、TAMA映画賞も『喜劇 愛妻物語』の水川さんと『MOTHER マザー』の長澤まさみさん、報知映画賞も『喜劇 愛妻物語』の水川さん。

最後は新人賞。ヨコハマ映画祭は『ラストレター』の森七菜さんほか、小西桜子さん、藤原季節さん、宮沢氷魚さんの4人、TAMA映画賞も森さんと松本穂香さん。 報知映画賞は『ミッドナイトスワン』の服部樹咲と宮沢さん。

ここで今後の映画賞の個人的予想。まずは作品賞。好みは『ラストレター』ですが、作品としては『喜劇 愛妻物語』。しかし、圧倒的な興行収入からすると『劇場版 鬼滅の刃』かな。『千と千尋の神隠し』の例もありますし。

次は最優秀主演男優賞。評判を聞く限りでは『ミッドナイトスワン』の草なぎ剛さんのような気もしますが、ジャニーズ独立の影響がまだ残っているとすれば、『浅田家!』の二宮さんかなあ。いずれにしろ、二人の並びもみたいところ。

最優秀主演女優賞は、これまでのところ『喜劇 愛妻物語』の水川さんで確定にも思えますが、『スパイの妻』の蒼井優さんがいました。これは強敵、というか本命?

最後に新人賞は激戦。現在連ドラ『恋あた』に初主演中の森さんを推したいところですが、映画『初恋』・ドラマ『猫』など、今年12本もの作品に出演している小西さんも抜群の演技力ですし、『あさが来た』の蒔田彩珠さんも本格派なんですよね。さてどうなりますか。


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