ドラマ日記『女神(テミス)の教室~リーガル青春白書~』&『ワタサバ』
ロースクール(法科大学院)を舞台に、裁判官で実務家教員の主人公・柊木雫(北川景子さん)と、彼女を取り巻く人々が自身の価値観をぶつけ合いながら、法曹界の在り方を問うリーガル&ロースクールエンターテイメント『女神(テミス)の教室~リーガル青春白書~』の初回。
「人を知らなければいい法律家にはなれない」をモットーにする東京地方裁判所の裁判官・柊木雫は、1つ1つの案件に時間をかけすぎて、日々の仕事を効率よくこなせないでいた。そんなある日、柊木は、裁判所所長からロースクールへ派遣教員として突然の勤務辞令を受ける。
「ロボット演技」と評されるキャラが主人公のドラマが時々あります。『家政婦のミタ』とか『義母と娘のブルース』とか。北川さんの代表作である『家売るオンナ』もそう。しかし、今回の雫というキャラは柔和で自然、人に寄り添う法律家という役どころなのが新鮮でした。
一方、実際の事件を取り扱うわけではないロース―クルですから、ストーリー上はキャラ立ちした人物も用意されていて。それが雫と教育方針が異なる合理主義者の藍井仁(山田裕貴さん)であり、雫の授業に反発るす照井雪乃(南沙良さん)であったり。
模擬裁判を通じて、劣等生組が優等生組に勝利する展開。その後、雫の友人で弁護士の安藤麻理恵(佐藤仁美さん)の事務所を訪れ、法律家として人と向き合うことの重要性への気づきを与えるまでが描かれました。リーガルドラマというよりは、青春群像劇になりそうです。
「私ってサバサバしてるから」と自称する、網浜奈美(丸山礼さん)。どんな窮地に陥っても反省せず(気づかず)、持ち前のハートの強さと歯に衣着せぬ言動で、日夜事件を起こし続ける網浜と、常識的な大人たちが繰り広げる共感型コメディ『ワタシってサバサバしてるから(ワタサバ)』の初回。
編集部で働く綱浜奈美は「私ってサバサバしてるから」が口癖。やりたい放題好き勝手を繰り返し、周りはいつも振り回されていた。一方、新人の本田麻衣(トリンドル玲奈さん)は仕事もできて皆の人気者。網浜は勝手にライバル視する。
『あなたのブツが、ここに』や『作りたい女と食べたい女』など、だいぶ定着してきたNHKの「夜ドラ」枠。若者向けの挑戦的な作風が持ち味ですが、今回は思いっきりコント寄りに振ってきた印象。いや、これはドラマというよりコント。
自分のことを「サバサバしている」と自称する女性をデフォルメした丸山さんの演技圧が凄い(笑)。合コン後、丸山に無理やりタクシーに引き入れられる営業部のエース・山城を演じる犬飼貴丈さんの怯えた演技は面白かったですけどね。