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ドラマ日記『お迎え渋谷くん』&『からかい上手の高木さん』(初回)

恋をしたことがない若手売れっ子俳優の渋谷大海(京本大我さん)が、年の離れた妹(諸林めいさん)のお迎えがきっかけで保育士・青田愛花(田辺桃子さん)に出会い、不器用ながらも恋を育んでいく“うぶキュン”ラブコメディー『お迎え渋谷くん』の初回。

渋谷大海は、今をときめく若手売れっ子俳優。誰もがうらやむ朝ドラのオファーを、年の離れた妹・音夢の送り迎えを理由に断るほど妹に過保護で、そのせいか恋愛経験はゼロ。ある日、溺愛する音夢が新しい保育園に通うことになり、渋谷くんは担任の青田愛花と出会う。

原作では青田が主人公で28歳、渋谷が21歳と年下男子設定。本作では主人公が渋谷に変えられており、実年齢も京本さんが29歳で、田辺さんが24歳と逆転。初回を見たところ、ドラマ経験豊富な田辺さんが裏主人公として基軸となっている印象。

青田の信条は「平和があれば何でもできる」、周囲に波風を立てないため、自分で全てを引き受けてしまうタイプ。ギャル保育士・金丸(ゆいちゃみさん)は働かないし、先輩保育士の白川(周本絵梨香さん)や緑川園長(信川清順さん)にはプレッシャーをかけられる日々。

ちなみに、信川さんは大河ドラマ『光る君へ』で、主人公・まひろ(吉高由里子さん)の弟(高杉真宙さん)の乳母・いとを演じています。

渋谷はテレビCMに出演するほどの有名人ですが。初登園の時には木登りして蜂の巣を撤去する変人でしたし、お迎え時の足元は雪駄で、自宅では作務衣と飾らないキャラクター。

渋谷と青田の関係が動き出したのが、園の保護者参観日。休日返上、一人で人形劇『赤ずきんちゃん』の準備をした青田。疲労の為か、声が出なくなり。その様子を察知した渋谷が参加を申し出て、人形劇を無事乗り切るどころか、有名人の渋谷の登場に保護者は大喜び。

今週のハイライトはこの後。渋谷にお礼を言いに行った青田。その指が絆創膏だらけなのを見て、「(声が出なかった理由)わかってます」と渋谷。人形劇を無事終えたという安堵と、自分(の苦労)を理解してくれる人がいるという思いから、涙が溢れ。

保護者がそれに気が付き、ざわつき始めた瞬間。渋谷の目からも涙。花粉症だと言いながら、青田をその場から連れ出し、上手く誤魔化してくれました。休養室で眠る青田を見つめる渋谷。

この段階で、すでに渋谷の心が動き始めていたのでしょう。次の撮影での頭ポンポンシーン。渋谷の演技がバグって、バスケのドリブル状態に(笑)。それを見ていたマネージャーの品川(長谷川京子さん)から、「(演技のために)誰でもいいから“キュン”してこい」と命じられ。

終盤、お迎えに行った渋谷。園児たちの前で、ホースの水で虹を作っている青田の表情を見て“キュン”。暴れるホースの水で濡れ髪となった青田(女優を濡らす定番演出)。それを見て“キュン死”し、仰向けにバッタリと倒れる渋谷(近年あまり見ないベタ演出)。

ラスト。起き上がった渋谷は青田を見つめ「先生、俺にもっと”キュン”を教えてください」とド直球。青田「えっ…おっ…おおおおお!」と声の切り替えがさすがでした。

なかなか面白い作品でした。次週も視聴継続。

とある中学校、隣同士に座る「からかい上手の高木さん(月島琉衣さん)」と「からかわれっぱなしの西片(黒川想矢さん)」。そんな2人の日常のやり取りを描く“照れたら負けのからかい青春ラブコメディ”『からかい上手の高木さん』の初回。

高木さんは、“消しゴムに好きな人の名前を書いて使い切ると両想いになれる”という、小学生の頃に流行ったおまじないの話を持ち出す。消しゴムと西片を交互に見て、ニヤニヤする高木さんの反応に焦り、確認する西片だったが…。

黒川さんは14歳、月島さんは16歳と子役年齢の二人が主演の日常系。とはいえ、黒川さんは映画『怪物』の主演の一人ですし、月島さんもムロツヨシさん主演ドラマ『たーたん』に主要キャストで出演予定だったと報じられています(制作中止)。

映画監督の今泉力哉さんが演出を担当しているだけあって、映像が映画的。全編を香川県小豆島でロケした効果もあるのでしょう。映画『世界の中心で愛をさけぶ』のような雰囲気。

高木さんにからかわれ、騒いでいる西片を一喝する教師の声に聞き覚えがあるなと思ったら、江口洋介さんでした。Aimerさんの主題歌「遥か」もいいです。

海辺でペットボトルを介した間接キッス、西片の嫉妬心に火を付けてからの二人乗り。ここで無粋にヘルメットをつけさせないところも、作品に真摯だなと。最後は、帰宅した高木さんの消しゴムから見える「西」の文字。

現実の中学生にしては、淡い、淡すぎる、そこがいい。一種のファンタジーとして、世界観に浸るのが正解。とはいえ、ちょっとひっかるのは、時代設定。学校の雰囲気やからかいネタなど、全体にレトロな1980年代風ですが、スマホがしっかり出て来ていて。原作やアニメもそうなのかな?

余談:昨日のTBSラジオ『こねくと』で、渡辺美里さんの「10 years」が流れていました。彼女の曲の中で一番好きな作品。作詞は本人で、作曲は大江千里さん。『不適切にもほどがある!』でムッチ先輩が、キャラ変したモデルの大江さんですが、美里さんとのコラボも多く。


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