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MA2 初心者向けセルフマニュアル システム概要

はじまして
普段バーチャル照明や、実際のライブ、コンサートなどで照明オペレートをしている あくび ともうします。

よくXやYoutubeなどで「MA2の使い方を知りたい」というお声をいただきます。
いつもどこで情報を発信するか悩んでおりましたが、テキストベースで画像も一緒に発信できるnoteで発信していくことにしました。

こちらのセルフマニュアルでは、GrandMA2を本当に最初から触る方や、
やってみたくても何を参考にしたらよいかわからない方に向けてのマニュアルになります。
今回は初回という事で全編無料公開としてどのように説明してるかを見て頂ければと思います。

もちろん照明用語や専門用語は出てきますがなるべく多くの方に理解いただきたいので別の言い回しや例えなどを多く使用していきます。

マニュアルの流れとしては、MA2を触る上で知っておかなけければいけない概要や、システムから入り
パッチ、画面の構成の基礎部分を説明し最終的には明かりを作れるところまで説明していこうと思います。
実際の卓の画面を用いながら解説画像なども使用しわかりやすく説明していきます。

前置きが長くなりましたが、今回はまずMA2の概要について説明していきます。

まずMAのシステムに関して
grandMA社のコンソールは基本的にパラメーターという概念を持っています。
これは卓からの信号出力を管理するシステムとなります。
基本的にパラメーターを持たないデータでは信号の出力はできません。
パラメーターを取得するためにはgrandMA社のデバイス(卓やプロセッサー)が必要となります。

以下画像に代表的なデバイスが持っているパラメーターを記載しています。

MAシステムの概念

画面が3面ついているFullサイズは8192パラメーター
画面2枚のLightは4096パラメーターとなっており、パソコンと接続して使用するCommandWingは2048パラメーターとなっております。

このパラメーターはなにを意味しているかというと、
出力できるチャンネルの数となります。
厳密には16bit制御のFineチャンネル(PAN/TILTなどによく使用される機能)
はカウント外となりますが・・・

分かりやすく書くと、のちに出てくるエンコーダーと呼ばれるコントローラーで制御できる数になります。
ですので逆にチャンネルを持たない機能でもエンコーダーで触れる状態だと
パラメーターとしてカウントされてしまいます。
(RGB制御のみの灯体をMA側で調光チャンネルを持たせるバーチャルディマーなど このお話はまた今度)

これをDMXの回線数に置き換えるとFullサイズで16回線分
Lightでは8回線分
CommandWingでは4回線分となります。

またデバイス同士を組み合わせることでパラメーター数の上限を拡張することもできます。
またMAデバイスの中にはパラメーターを持たない機器もあります。
(MA3 nodeシリーズなど ※onPC nodeシリーズはパラメーターを持つ)

ですのでWindows上で動かせるGrandMA onPCソフトだけでは信号の出力は
出来ない
という事になります。
外部のビジュアライザー(シミュレーションソフト)や実際の灯具を動かしてみたいという方はMAデバイスの購入が必要になります。

しかしMAには[MA3D]というビジュアライザーがあります。
こちらのビジュアライザーに関してはパラメーターの制限を受けることなく使用する事ができます。
実際に私がYoutubeに上げている動画もMAonPCとMA3Dの組み合わせなので
灯体数が多くても問題なく使用できる状態です。

さて、ここまでパラメーターのお話をしてきましたが
実際どのようにパラメーターを解放できるのかという所を説明します。

デバイスによってやり方が異なりますが、
まずFullサイズやLightサイズといった実際の卓を使用する場合は
卓を起動した時点で常にパラメーターは割り当てられた状態になります。
特に割り当て等の作業は必要なく卓を使用している以上は常にパラメーターが解放されています。

次にPCと接続して使用するCommandWingの場合
CommandWingはUSBケーブルを使用してパソコンと接続します。
接続した上でCommandWingの電源を入れ、PC側でonPCソフトを立ち上げると接続の際の注意事項ポップアップが開きそれを閉じるとパラメーターが割り当てられます。
onPCソフトの場合は一度パラメーターが解放されると別のデータをロードするかonPCを終了するまでパラメーターは保持されます。

次にMA3onPCnodeやNPU(NetworkProcessingUnit)の接続方法です。
まずPCとデバイスを同一ネットワークに接続します。
この時両デバイスが同じネットワークグループに属している必要がります。
MA側でMAセッションを開始しNodeやNPUをセッションメンバーとして接続します。

接続するとパラメーターが解放され出力が可能になります。

趣味でMAを触られる方は特に気にしなくても問題ないことですが、
仕事でMAを扱われる方や趣味の延長でなにかイベントのオペレートをされる方にはぜひ知っておいていただきたい内容です。

次回はパッチの仕方を説明しますがパッチの際もパラメーターが出てきますのでぜひ覚えていただけると!

と、こんな感じで文章説明と画像で説明をしていきます。
今回は文章ベースの画像でしたが次回パッチ編からは画像を使用したりとだんだんボリューム感が増えていきます。
照明を目指す皆さんの力となれば・・・


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