なぜ僕らはキックベースが好きだったのか

小学生の時。

チャイムがなる15分前に学校に行ってキックベース。
ダッシュで給食食べてキックベース。
放課後空き地に集まってキックベース。

来る日も来る日もキックベース。

少年は何がそんなに楽しかったのか。

大人になって振り返ってみる。

まず僕はキック力に自信があった。
毎打席ホームラン狙えるし、あえて外野の前に落とすこともできた。友達に見られて気持ちよかった。それは楽しいはずだ。そんなん毎日やるに決まってる。

じゃあ一緒にやってた友人が全員そうだったかというと違う。

友人のA君はキック力に自信がなかった。軸足も、足首も、膝も上手く使えてない。

でもA君は足が速かった。
思いっきり蹴る!!と見せかけてのセーフティバントが得意だった。高出塁率を誇る先頭バッター(キッカー?)だった。

友人のB君は後ろの方の打順だった。
そこまでキック力もない。足も速くない。
でも投げる(転がす)のが上手かった。スピンとかかけてたし、ちょっとバウンドさせたりしてた。強打者もB君の球には苦戦した。


でも

投げるのが上手かったB君は、
蹴るのが苦手なA君には易しい球を投げた。

足が速いA君は、
盗塁したり、できるのにしなかったりした。

僕は右足で蹴ったり左足で蹴ったりした。


みんな周りを良くみてたし、
ひとりだけ楽しもうとするやつはいなかった。

苦手があっても得意でカバーした。

全員が全員の特徴を把握し、楽しめるように工夫した。

スポーツはそうじゃないと。

勝ち負けも大事だけど、まずはみんなが楽しめるものじゃないと。

ここの気持ちを忘れたらダメだ。

と、思いました。

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