ひとはこれを焦燥と呼ぶのだろう

焦りばかりで何も手につかず、理想に焦がれて上を見上げるしかできない。呼吸が浅くなる。酸素を求めて口を開けど、言葉を発するには至らない。いっそ目を閉じて休むことを選択できたのなら、楽になれるのかもしれない。視線だけは、何かを求めて忙しなく動き回っている。
ああ、なんて情けないことか。

やっとの思いで伸ばした手は、空を掴まんとしている。そう、たとえ誰もが無謀だと笑おうとも。

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