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米国のロリィタコミュニティの会合に初めて参加した日

今回の記事では、米国の現地ロリィタコミュニティの会合への参加申込からイベント当日の出来事についてレポートします。

記念すべき日を詳細に記録したい、そのうえ読者の方に状況が伝わるようにしたいという思いがあり、必要以上に詳細で長文になることをここでお断りしておきます。写真だけでも楽しんでいただけると思います!

前回の記事では、渡米後、現地の知り合いゼロの状態から家から最寄りの現地ロリィタコミュニティへの参加に至るまでの経緯を記載しています。

1.事前準備

Facebookのロリィタコミュニティのイベント予定に、テーマがOld school(いわゆる懐古ロリィタ:ロリィタファッションの中でも、無地や総柄のシックなお洋服が多い)な、近所の植物園散策のイベント予定が立っていたので、これは参加しなければと思いました。

イベントページを見てみると、「参加する場合、X月X日迄にこのメールアドレスにXXドルをご自身の名前を添えてPaypalしてください。植物園への入場料およびトラムツアーの料金です。」とあったので、その通りに手続きしました。すると、すぐに主催の方からFacebookのメッセンジャーで参加費受領の連絡が来ました。これで参加申込は完了のようです。

参加申込はしたものの、お友達がいないために心細く感じました。まずはコミュニティのページで自己紹介をしたところ、いくつかコメントをもらうことができました。

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不審な人だと思われたくなかったので、コメントしてくれた方々にFacebookの友達リクエストを送り、承認してもらえた後にメッセンジャーでチャットしました。その中で1人の方が同じイベントに参加することがわかり、当日会えることになりました。個人的に、英語での対面コミュニケーションに慣れていないこともあり、テキストでやりとりした上で会えるのが安心でしたし、私を認識してくれている方が当日いることがとても心強かったです。

2.当日

移動

私は車の運転にまだ慣れていないので、家族に運転をお願いして植物園まで向かいます。集合場所に関しては、「プライベートツアーに来たことを植物園の係員に伝えてもらえれば駐車位置を教えてもらえる」とのことでした。主催の方が当日の自撮りをFacebookにアップしていたので、それも頭に入れておきます。合流できない場合を想像してかなり不安でした。集合時間の少し前に到着して、係員さんの言う方向や建物の名前を頼りに広大な駐車場を進むと、明らかに異質な集団が見えました。ロリィタコミュニティの会合の皆さんに間違いありません。米国の地でロリィタさんを目にしたのが初めてだったので、嬉しくてたまりませんでした。

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写真:集合した場所

いきなりですが当日のコーディネートです。まだ大部分の私のお洋服や小物が日本から届いておらず、アトリエピエロさんの通販にお世話になりました(迅速な対応に助けられました)。シンプルなコーデに、ボーダーニーソックスとPhysical Dropさんの王冠トートをポイントに合わせました。見えませんがV系バンドマンの方のメイク動画を見て真似したのと、それに合わせて髪をハーフツインにしたのががんばった点(当社比)です。

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合流

車を降りて小走りで向かうと、皆さんが温かく迎えてくれました。この会合では最初に植物園をトラム(路面電車のようなもの)に乗って見学するのですが、出発は集合時間の30分後です。それまで皆さんで集合場所で雑談します。ここで驚いたのが、皆さん初対面にも関わらずとても大らかでフレンドリーという点です。私は簡単に自己紹介をして集団の中心から外れていたのですが、皆さんが「新しくきた人だから輪に入れるように」と集団の中心の位置に私を入れて話してくれたり、ロングワンピースを着た方が石畳にスカートを広げて座り込んでその上にかごバッグや飲み物を置き「ピクニックブランケットだから座って良いよ」と言っていたり、気温が比較的低い日だったために半袖の方が踊り出したりと、私が知る初対面のロリィタさんの動きとは良い意味で大きく異なるものでした。以前よりメッセンジャーでやりとりをしていたお友達にも無事に会うことができ、皆さんのおかげで移動時の緊張がすぐに消えました。

トラムツアー

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写真のトラムが今回の会合のために貸し切りで準備されており、そこに乗り込みます。参加人数は20人ほどということもあり、遠足みたいでわくわくしました!

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※皆さんメイク込みでとても華やかで素敵なのですが、お顔にモザイクを掛けています。写真に混ぜてもらえて感謝です!

いよいよ出発時間となり、トラムが動き出しました。直前に到着してトラムに飛び乗ってくるロリィタさんがいて、間に合ったことにみんなで喜びました。トラムツアーは植物園のスタッフさんがナビゲーションしながら運転し、園内を周る30分弱のものです。

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写真左:植物園の創始者か出資者の方の像(あいまい)

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私の隣に座っている方は、くま柄のJSKとくまみみカチューシャを他の方と双子してて可愛かったです!画面左は今回の会合の主催の方で、黒ロリ+腕のタトゥーがクールでした。

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初めて周りの方にお願いして一緒に撮ってもらった写真です!わいわいと話しながら見学します。

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写真のエリアは北米で2番目に大きいローズガーデン、とガイドの方が言ってた気がします(あいまい)。シーズンになったらとても美しそうですよね!私はオフシーズンの植物園や庭園も趣があって好きなのですが、桜や椿はとても綺麗に咲き誇っていました。

皆さん、スマートフォンでずっと写真や動画を撮っているというよりは、その時間をしっかりと楽しんでいる印象でした。

園内散策

景色を楽しんでいると、トラムツアーが終了して集合場所に戻ってきました。そこでみんなで集合写真を撮りました!私は新参者なのと比較的低身長なこともあり、中央に置いていただいています。

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最高じゃないですか、、、

2枚目はカメラマンさんが「もっとドラマティックに!」と声を掛けます。

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ドラマティックすぎる、、、!

ユーモアはもちろん、皆さんのファッションにも注目です。とっても自由に楽しんでいらして見ていてこちらもエネルギーをもらえます!

さて、集合写真を撮った後は園内を徒歩で散策します。園内は綺麗に整備されていて、当日は天気も良く土曜日ということもあり他にも多くのお客さんで賑わっていました。ツアー中や散策中に驚いたのは、たくさんの一般の方(主に女性、年齢問わず)から「とても可愛い!」「素敵なお洋服!」などと声を掛けてもらえることです。コミュニティの皆さんも笑顔でありがとう!と返していました。ポジティブでハッピーな空間です。

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皆さん、ご友人と一緒に来ていてもそこで固まることなく、色んな方とフレンドリーに話していました。また、「初めてこの州のイベントに来た」「初めてロリィタファッションを着た」「仕事終わりで5時間掛けて移動してきた」など、各々さまざまな状況の中で一緒にこの時を楽しんでいました。皆さんがあまりに楽しそうなので、すでに仲が良いのかな?と思っていたのですが、話を聞いてみると参加者の3分の1くらいの方はこのコミュニティのイベントに初参加とのことで驚くとともに、あたたかい環境で素敵だなと感じました。

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この写真めちゃめちゃ好きです。エモ、、

今更ですが、このイベントに参加するにあたり、英語での会話に慣れていないのに初対面の方々と楽しめるかな?と不安に感じていましたが、特に心配はいりませんでした。好きなファッションがお互いの最初の共通言語と言えると思いますし(共感でコミュニケーションのハードルが下がるはずという私の意見です)、好きなものを見ると言いたいことが出てきましたし(言えたかは別問題です)、相手がファッションについて話しているときは内容が頭に入ってきました。友達が楽しそうに話しているのについていけるように、同じタイミングで笑えるように英語を練習したいなと思えます!

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余談ですが、桜はアメリカだとワシントンDCでしか見られないものだと私は思っていたのですが、全然そこかしこで見れます。

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皆さん加工カメラアプリはあまり使われないようでした(私の写真は編集がないと掲載できません)。

おやつ休憩

しばらく園内を散策したり写真を撮りあったりした後に、主催の方が手配してくれたのか、園内のカフェでみんなでお茶することになりました!皆さんカフェに入ると同時にマスク着用・アルコール消毒をしていて、米国では今そのような感染症対策をする方が多いのかなと思います。良い天気だったのでテラス席に出て、散策でたくさんお話してくれた方々と一緒に座らせてもらいました!

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注文したもの:お湯だけもらってレジ前でティーバッグを選べる紅茶、チョコチップがぎっしり入ったパウンドケーキ(2つで6ドルくらい)。しっかり甘いです。

どんな豪華な会食や外食よりも、この場所にいることが私にとってとても幸せで嬉しかったです!

最初は4人席だったのですが、後から6人でテーブルを囲むことになりました。大人数かつフリートピックの雑談となると、彼女達がお話ししていることをほとんど理解できなくなりました。仕事の話や、おそらく彼女達が中高生の時に好きだったもの(日本で言うところの厨二病的な)についても話していたと思います。「これ知ってる?」とボンテージパンツのような服の写真を見せてくれました。生まれた場所や瞳の色が異なれど惹かれるものは同じなんだな、と嬉しかったです。

お別れ

カフェでの歓談の時間が少し落ち着いてから、自由解散になりました。集合してからすでに3時間が経っていました。私はしばらく皆さんのお話を聞いた後に、体調があまり良くなかったのと、車の都合もあることから、皆さんよりも先に帰ることにしました。帰ることを伝えると、皆さんがコミュニティへの歓迎の言葉を伝えてくれました。カフェから駐車場まで一人で行けると言ったのですが、1人の方が駐車場が見えるまで送ってくれて、その優しさがとてもとても嬉しかったです。駐車場の前でハグをしてお別れしました。

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写真は今回の植物園です!

3.さいごに

このイベントに参加して、何よりも人柄が大らかでフレンドリーで、皆さんのことが大好きになってしまいました。

帰宅後はFacebookで写真を共有したり、参加者の方々のお名前とお顔を一致させたり、お友達になった方々とメッセージのやりとりをしました。その中で、新たに共通の趣味(ヴィジュアル系バンドのファン)があることが分かったり、また遊びに出かける約束をしたりと大きな収穫がありました!これから彼女達と仲良くなることが楽しみですし、その中で新たな何かに出会うことも楽しみでなりません。思い出深い日になりました。

大変長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。少しでも楽しい雰囲気が伝われば幸いです。

あこ


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