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梅が咲いていた。紅梅だった。もう梅が咲くのかと思った。びっくりした。ぽかぽかとした陽気で、車の中は暑いくらいだった。そうだ、ロウバイも見ていない、と思った。ぼんやりしていると、季節はあっという間に過ぎ去ってしまう。今まで何をしていたんだと自分を責めそうになったけれど、やめた。これから見ればいいのだし。わたしが行くまで待っていてくれる梅友もいるのだし。行きたいときに、見れるときに、自分のタイミングで会いに行けばいい。

映画『オンネリとアンネリのふゆ』をDVDで見た。お店でなぜか目に入った、まったくの未知の作品だったけれど、目に入るということがすでに答えだ。オンネリとアンネリの二人のおうちがとてもかわいらしくて、ご近所さんたちもすてきにかわいくて、こういう世界がわたしは好きだなと思った。ちいさくてかわいくてやさしい世界。こんな言葉では何も言い表せていないけれど。『オンネリとアンネリのふゆ』が二作目だと知って、一作目の『オンネリとアンネリのおうち』もすぐに見た。こちらは雪のない季節の話。あたりがまだ明るい中、二人がベッドに入って眠るシーンがあって、お昼なのに眠るのか、いやもう夜か、そうか白夜か、と北欧の短い夏を思った。それからもう一度『オンネリとアンネリのふゆ』を見た。雪が積もっただけで、そこはまるで別の場所みたいに見えた。

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