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0209 プリズム

彩雲を撮ろうとしていたスマフォの画面の中で、チカチカッと太陽が瞬いた気がした。風が吹いていたから、空気中の何かが反射してそう見えただけかもしれないと思った。でも確かに光った、何だったんだろう、なにかすごいものを見たような。気になったけれど、そのままスーパーで買い物をした。

家に帰りついてから、やっぱりさっきのチカチカが気になって、なんとなく画面の中でしかきっと見えない気がして、スマフォを通して太陽をとらえた。じっと待っていると、チカチカがやってきた。放射状に光がパッ、パッときらめいた。光がフラッシュする音まで聞こえるようなかんじがした。ちゃんと写っているかどうかわからないけれど、とにかく撮り続けた。おおおお、とか、ぎゃー、とか、わー、とか、そういう言葉とも言えないどよめきの中で、シャッターボタンをタップした。気のせいでも錯覚でもなく、光線が写真に残っていた。

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びっくしたけれど、見せてくれてありがとうとお空に伝えた。これ以上はちょっと言葉にならない。たくさんのものを受け取った気がしている。

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