0121

この地ではからっ風と呼ばれる強風が、今日も吹いていた。風は北西側から吹いてくる。そちらの方向がぐるりと田んぼになっているアパートに住んでいるので、風がまともにぶつかってくる。その音の凶暴さや風圧、揺れるかんじが本当にこわくて、以前は強風の日は家にいられなかった。だから天使のチャンティングというものを知った時、わたしは願った。この風が一刻も早く収まりますように。この風がなるべく弱まりますように。でも、それは叶えられなかった。それでもわたしはお願いし続けた。わたしをこわくするこの風を何とかしてください、と。

どうしてそれを思い出したのか、不意に、不安や心配は天使に預ける、とどこかで読んだのを思い出したのだ。わたしは風が吹くとこわくなる。だからその風をなくしてしまえばいいと思っていたけれど、こわくなるその心持ちを天使に預ければいいのでは?そうひらめいて、お願いし、チャンティングした。強風でこわくなる、わたしの不安、心配、怖れを預けます。アインソフオール。

そしてどうなったか。天使はわたしのこわさをちゃんと預かってくれたし、今も預かってもらっている。外側の状況を何とかしようとするのではなくて、それを受け取る自分の内側に働きかけようと思った、あの時の視点の転換は大きいことだった。でもその転換さえも、もしかしたら天使がもたらしてくれたのかもしれない、書いていてそう思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?