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0707
引き続きエリザベス・コストヴァ『ヒストリアン』。
一気呵成に読むつもりだったけれど、何度も眠気に襲われ中断。
少し眠っては読み、また眠っては読みを繰り返す。
昔に比べると、読むのが遅くなった。その先を知りたくて、びゅんびゅんと疾走するように読んでいた子どもの頃。何を読んでも新鮮で、すべてをぐんぐん吸収していた。めくるめく読書体験というものがあるならば、その時のことを言うのだろう。
無邪気に疾駆する読み方は、もうほとんど戻ってはこない。それをさみしく思ったこともあるけれど、いまは自分のペースに合わせて読めるようになったことを成長だと思える。
ヒストリアンとは歴史学者のこと。ヒストリアンは、自分の目にした資料や文書から、事実を丁寧にすくい取る。資料を読み、関連する文書を探して読み、そうやってひとつひとつを積み上げていく。
本を読んでいるわたしもまた、そこに書かれている一文一文を追っていくしかない。
ヒストリアンの地道な作業と、わたしの地道な読書が、本を通して重なり合う。
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