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箱(#079)

毎日文章を書くことは自分で決めた。だから、それにともなう責任・ストレスに対して誰かに文句言いたいなら、鏡を見て自分に言うしかない。こういう「文句言いたくなる」マインドは罠だ。ネガティブな色とニオイのする罠だ。

私は毎日、その罠・トラバサミに足をはさまれそうになる。。足を一歩踏み出すとガチャッと不吉な大きな音をたててトラバサミが私の足をつかむ。尖った歯骨まで食い込む。きっとものすごく痛い。その罠を仕掛けたのは誰だ?ワタシだ。絶対にその罠は避けるべきだ。

あなたもきっとこういう気持ちになったことがあるでしょう。箱の中にすっぽり入ってしまって、世界の全てはその箱の中でしか存在しないと思ってしまうようなこと。それが「自己憐憫の箱」だったら、「なんてワタシは可哀想なの・この世界でひとりぼっち」と箱の中で泣いて・箱いっぱいになるまで涙があふれ出て・自分の涙で溺れそうになる。それは箱の形をした罠だ。そしてその罠を作ったのは箱に入っている本人だ。

はっと我にかえって、その箱から出る。そして自分が本来入るべき・自分で作った別の箱に入る。すると「え?ワタシって天才かも・なんて生きるのって楽しくて・こうもいろんなことが自由にできるんだろう」と浮かれて箱の中で踊ったりする。

私がここで言いたいのは、人の気分なんて、スイッチ一つで180度変わるのが可能なんだということ。それはひとつの箱から次の箱に移るように簡単にできる。もちろん、ホルモンやなんかでコントロールが難しい場合もある。それでも「私が気分を選ぶことができる」という自由・特権はちゃんと私の手のうちのあるのだ。

毎日、「今日の夕ご飯何にしようかしら」とお母さんが頭を悩ませるように、「今日は何を書こうかしら」と私は思う。その時の<気分>が「罠」にならないように。私が選んだ「わくわくの箱」であるように。意識的に調整している。それをここに書いておきたい。今が、習慣づける大事な時期だからだ。この時期を超えたら、毎日自然に迷いなく「わくわくの箱」だけにスッと入ることができるようになるのではないか。それを期待してトレーニング中なのだ。今はまだ、罠がちらついて危ない。

「わくわくの箱」にスッと入るためのトリガーは「子供の時のことを思い出す」こと。私と弟が自由に落書きをしていいように、A4サイズの大量のザラ紙がいつも家に常備されていた。私はそれにたくさん落書きをした。文字も書いた。その時の自由な気持ち。自分の世界は鉛筆を持ったこの手を動かすことで、いとも簡単に紙面に形となってあらわれる。その不思議さ・嬉しさ・わくわくは今でも思い起こすことができる。子供の時に体験した気持ちは、こうやって死ぬまで効果を発揮することができるのだ。これってすごいことだ。

昔から望んでいることがある。強いメンタルが欲しい。サイコパスみたいなやつじゃなくて、自分で「わくわくの箱」をさっと選べるタイプの強いメンタル。それがあれば、お金なくても、健康が乏しくても、きっと充実した人生を送り終えられる。きっと誰かを助けたり助けられたりすることも喜びになる。そういう強いメンタル。毎日文章を書くことでそれが可能になるんじゃないかと、実験中なのだ。数年後、この文章を読み返したときに、「めっちゃ私のメンタル強くなったよ」と言ってますように。

「わくわくの箱」にスッと入るためのあなたのトリガーはなんだろう?
あなたの想像力がわたしの武器。今日も読んでくれてありがとう。

えんぴつ画・MUJI B5 ノートブック


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