猫好きは全ての猫が大好きだ(#074)
「猫好きは全ての猫が大好きだ・しかし・犬好きは自分の犬が一番好きだ」
これは本当だ。私は犬好きの板挟みになって困ったことがある。ちなみに、私は猫好きだ。犬に何か要求されて(ボール投げ・散歩)じっと見られるストレス値は半端なく・耐えられない。マジに放っておいてほしい、と思う。
私がアイロンがけの仕事をしていたお宅に子犬が来た。犬種は忘れたがずいぶん珍しい種類の血統付きの犬で、お金と時間をかけてその子犬はやってきた。どんなにお金がかかろうと、時間がかかろうと、パピーはパピーだ。アホだ。しつけ・訓練を必要とする。そこが、猫と違う。子猫は教えなくても、ちゃんと砂場でおしっこして、砂かけてかくす。
シドニーに来て、生まれて初めて自分のペットいうのをかった。ハンターと名付けた黒猫が、うちに来てすぐ、小さい前足でトイレの砂をかいて場所を整え、ちょこんと座ってオシッコをした。その姿を見た時の感動を今でも忘れない。最後はちゃんと砂をかけて隠した。誰も教えてないのに、ちゃんとトイレのマナーを知っている。素晴らしい・美しい・手を叩いて褒めた。
それに比べて、犬は全てを1から教えないといけない。鈍臭い。可愛いけどアホな子犬のトレーニングを手伝うことになった。他の犬が近くを通りかかっても、飛びかかることなく静かに歩く練習だ。ウチの犬ヘンリーが手伝いに参加した。夫がヘンリーを連れて近くのビーチへ出向いた。ビーチ沿いの通りをオーナーに連れられた子犬が向こう側から歩いてくる。夫とヘンリーはこちらから向こうへ歩いていく。すれ違う。ヘンリーは普段から夫に厳しく訓練されているので、犬が近くにいても気にせず歩き続けることができる。それを何度も繰り返す。最初は落ち着きなくうろうろしていた子犬も、30分間の練習の末、何とかヘンリーを気にせずにすれ違い・歩き続けることができた。
そこまではいい。
今日はありがとう、じゃあさようなら。と別れてからだ。
私はそのあと、判で押したように同じことを、子犬のオーナーと夫からきかれた。
「ウチの犬のこと向こうは何か言ってた?」
言いましたよね。犬好きは自分の犬が一番好きだと。
どちらも自分の犬の評判のことしか気にない。相手の犬のことなんて関係ない。こんなにもはっきりと犬好きの特徴丸出しだったので、びっくりした。あきれた。笑った。
うちで飼っていた黒猫ハンターも大型犬ヘンリーももういない。今となってはオカメインコ2羽だけだ。一度動物を飼うと、動物のいない生活は思ったよりきつい。しかし、先のことを考えると犬猫は責任が大きすぎて飼えないと判断した。その穴を埋めるように、私は犬と猫の油絵を描き続けている。
全ての猫が好き・自分の犬が一番好き。あなたはどっちかな?どっちでもない?
あなたの想像力がわたしの武器。今日も読んでくれてありがとう。
追記:
今日のえんぴつ画は、10年前までうちで飼ってた犬、ヘンリー。南アフリカ原産のローデシアン・リッジバックという大型犬だ。夫がイギリスで飼ったことのある犬種なので、同じ犬を飼った。実質彼の犬だ。ジェントル・ジャイアント。
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