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本のこと

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本についてふれた日記のまとめです。面白かった(退屈だった)本、これから読みたい本、おすすめしたい本など。
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記事一覧

180704 メガネをかけること

アラーム音で起きた。今日も雨。 7時前に研究室に到着。午前中を目一杯使って、プロジェクトの状況整理と研究(3時間)。 お昼前に、一日のうちで1番重要なことを終えられると、午後から気楽でよい。 午後は、夏休みに予定している東北旅行の宿をとったり、読みかけだった『まなざしのデザイン』を読み終えたり、ゆるゆると過ごす。 建築を学ぶようになってから、行きたい場所がたくさん増えた。知識はメガネのようなもので、視界に入っていたのにも関わらず見えていなかったものをくっきりと浮かび上がら

180619 生け捕り、AKB48、W杯

明日のゼミへ向けて、朝からひたすら研究。 仮説を走らせてみて結果を出す、結果を観察して新しい仮説を立ち上げる、そしてまたそれを走らせる、の繰り返し。 ココが面白いはず!というポイントは見えているのだけれど、まだうまく生け捕りができない。気長にやろう。 夕方、建築家の作品集(洋書)をパラパラと眺めていたら、AKB48と初音ミクが載っていて驚く。しかも隣に「THERD NATURE」なんて見出しが書いてある。どういうことだ。あとでゆっくり読むことにする。 夜、後輩がW杯(コロ

180615 世界への接近、平田オリザ、ありのまま

人は、世界をそのままのかたちでは認識できない。 なんらかの中間項、それはレンズのような、装置のような、あるいはメディアのようなもの、を通してのみ、世界へと接近することができる。そして、その中間項は、人によって異なるのだろうと思う。 ぼくにとってのそれは、幼いころは文学を読むという行為であったし、いまでは建築をみる(経験する)ことも大きくあると思う。 他にも映画や絵画をみること、走ること、ここにこうして文章を書くということも、中間項なのかもしれない。 いずれにしても、なんらか

180614 都市の建築、誤読、焼肉

昼すぎから、1週間ほど前から読んでいた、アルド・ロッシ『都市の建築』の輪読会。 都市を分析することと建築を設計することの関係、ロッシの日本における建築作品の解釈、ヨーロッパの都市(石の文化)と日本の都市(木の文化)のちがいなど、さまざまなテーマを横断しながら、彼の思考と作品を読み解いていく。 実際は、読み解くというよりも、発展的に誤読する、というような雰囲気だったかもしれない。 ひとりでテキストと向き合うだけでは得られない気づきや飛躍が、輪読会の面白さであり難しさでもある。

180610_2 万引き家族、世界、視野搾取

※きのう、誤って消してしまったと書いた日記を、もう一度書きました。 劇場を出たあと、風景の色が違ってみえたり目にとまるものが少しズレたりすることがある。そんな感覚が好きで、映画館にいく理由のひとつはそこにあったりする。 でも、今日ほど世界が変わってしまったように思えたのは、はじめてだった。 昼下がり、是枝監督の『万引き家族』を観た。劇場を出ると、そこにはまるで生まれ変わったかのような世界が広がっていた。 高層マンションの谷間にポツンと取り残された今にも壊れそうな

180610 万引き家族、2004、春の庭

是枝監督の『万引き家族』と、中山英之さんの『2004』と、柴崎友香さんの『春の庭』について書いた日記を、公開直後に誤って消してしまった。 これらは、わたしたちそれぞれにとっての現実世界の外側に、もうひとつの現実を立ち上げる作品である。そしてそこには3人に共通する「視野搾取」的なつくりかた(方法)が関わっているのではないか、という内容でした。 書き直す気力はないので今日はこれでおしまい。 (追記 こちらに書き直しました) #日記 #エッセイ #映画 #建築 #小説 #本

180608 雨合羽、ハードル、小説と建築

朝から雨。研究室へ向かう途中、げんきに散歩中の保育園児とすれちがう。色とりどりの雨合羽。 午前中はプロジェクトのミーティング。 いま研究室では実施プロジェクトが同時に3件動いていて、そのうちのひとつの取りまとめをしている。 順調にいけば、秋口にモノとしてできあがる予定。まだまだハードルがたくさんありそう。 そとへおひるを食べに行き、戻ってきて2時間研究。 今週はなかなか思うように進まなかったので、週末の宿題にしようと思っていくつか文献をプリントした。日曜日にでも気楽に読む

180606 スケッチ、文章の姿、ミニチュア

5時間半すいみん。昨日全然動かなかったせいか、早くに目が覚めた。 そのままの勢いでノートに30分スケッチ。勢い余って45分もやってしまった。がんばりすぎは響くのでひかえたい。毎日淡々と。 研究室へ行き、何本か論文を読む。既往研究を辿っていくと、2年前に一度読んだことのあるものにぶつかった。 再読すると、当時と全く異なる見えかたがして驚く。どこかで聞いた、「文章は相手によってその姿を変える」という話はほんとうなのだと実感した。 午後は、輪読会とプロジェクトのミーティング。あ

180605 日付、曜日、雨上がり

どうでもいいけれど、いつも日付の書き方に悩んでいる。 いちばん日記っぽいのは、たぶん「6月5日(火)」みたいな書き方。曜日の持つ質感はすごい。でも見返すことを考えると、2018年という情報がほしい。かといって「2018年6月5日(火)」では長すぎるし、ちょっと堅苦しい。カジュアルにするために英語を駆使して「JUNE5,2018(Tue.)」とか?うーん、これも長い。結局、曜日を諦めて「180605」形式に落ち着く。短さと6桁のリズムは、気に入っている。 これからもしばらく悩む

180601 抽象化、寄り道、メタファー

6時間きっかり眠った。カーテンをあけると、すでに太陽が高くのぼっている。 学祭のにぎやかな空気をすり抜け、研究室へ。普段の平日よりも人が少なく、ゆったりとした空気。 午前中、マガジンを作ろうと思い立ったものの、背景写真に悩む。 自分で撮った写真がいいけれど、特定のなにかが写ったものにしてしまうとそのひとつが特権化されてしまうし、かといってアイコンみたいものってなかなか写真で撮らないし、云々。 結果、自分でいくつかイラストを描いた。ものごとを抽象化して示すってとても難しいね

180531 普通、デザイン、質感

9時に目が覚める。眠っているあいだにiPhoneの電源が切れてしまったよう。おかげでぐっすり眠れた。 お昼ごはんのあと、学部生の講義にもぐって構造設計者の方のお話を聞く。 紹介された建築は、ねじれていたりゆがんでいたり、構造的なチャレンジから不思議なかたちをうまく引き出しているものが多く面白かった。 ただ彼が何度も口にした「これだと普通すぎてつまらないので」という言葉が少し引っかかった。 「つまらない」という理屈は、デザインする側のエゴではないか。本当は無理にチャレンジをし

180529 1週間、日記、偶然の連帯

お昼にうどんを食べたあと、今日でnoteをはじめて1週間だなと思い、これまでの6日間の日記を読み返す。 書く内容や形式が無意識の前提に囚われているような気がしてきて(食べたものについてほとんど書いてないなとか、朝から出来事を順番に書いているけど他の書き方もありそうだなとか)、少し不自由を感じる。もっと自由に書きたい。 そういえば、と思い出して、図書館へ行き『新潮』2018年3月号を手に取る。日記リレーの特集号。365日を52人の1週間日記でつないでいる。 パラパラと頁をめ

180525 歯科医師、出会い系、書店員

お昼前に、昨日までより少し冷たい風を感じながら、歯医者へ。 これまで自分となにも関係のなかった人が、自分の内側のことについて自分よりも圧倒的に詳しいという状況が、少し不思議だった。 午後は、『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』を読んだ。 タイトルそのままの内容。出会った相手の関心事に近そうな本をすすめたら、そんなものはもうすべて読んでます、と返されたという話(とその後の著者の変化)がいちばん面白かった。 ちょうど昨晩、学

180524 罫線、厳しさ、くうき

お昼を少し過ぎたころ、数冊のキャンパスノートと『村上さんのところ』が届いた。 ここ数年はスケッチをするのにクロッキーブック(マルマンのSサイズ、たしか100枚)を使っていたのだけれど、キャンパスノート(コクヨのA4、A罫、40枚)に変えることにした。 まっさらな無地のページよりも、うすい罫線があった方が、むしろ自由に使えるのではないかと思って(使えるといいな)。 届いたキャンパスノートは、高校生のころ使っていたものと少しデザインが変わっていて、懐かしさと新鮮さが混ざ