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二人羽織がしたい

つい先日、会社に向かう朝のバスの中でぼんやりと、二人羽織について考えていた。

「そういえば二人羽織ってしたことがないなあ」

会社に着いて、タイミングを見計らっては、会う人会う人に聞いてみた。

「二人羽織って、したことありますか?」

二人羽織の経験がある人は居なかった。

二人羽織は、それをする二人だけでは完成せず、それを見る観衆が居て初めて完成するものだと思う。それが一層、二人羽織のハードルを上げているように感じた。

そもそも、私の二人羽織を見たいと、時間を割いて集まってくれる人などいるのだろうか。

少なくとも、人を集めるためには、集まった人に提供できる価値が必要だ。そのためには、私もしくは相方が「この人の二人羽織をぜひ見たい」と思えるだけの人物である必要がある。

もしくは、二人羽織の世界チャンピオンになるなどして、「あの二人の技をぜひ見たい」と思わせる必要がある。

仮に、私が綾瀬はるかと知り合いで、一緒に二人羽織をしてくれると彼女が言ったとしても、私は二人羽織の「前」を担当したいのだ。二人羽織の「後ろ」の綾瀬はるかを誰が見に来ようか。

「私はこのまま、一生二人羽織をすることなく死んでゆくのだろうか」

そう思うと急に怖くなった。

やり残しのない人生にしたい。できるチャレンジはできるうちにしよう。そう思った。

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