リモートワークの肝は、”オフィス”の捉え方
私は、フルリモート、一部リモート合わせて約10年リモートワークの経験がある。日本では、結構長い方じゃないだろうか。
そんな私が思う、リモートワークの成否のポイントをお伝えしたい。
まだらリモートワークの難易度は高い
”まだらリモートワーク”=出社してる人もいれば、リモートワークの人もいる状態。
この場合、オフィスにいる人たちは、これまで通りに会話をして、仕事を進めていく。なんの違和感も無いが、ここでリモートワーク中のメンバーとの情報格差が生まれる。この情報格差を埋めるために、何が誰に伝わっていて、伝わっていないかを考える工数が生じたり、考えなかったためにリモートワークしてるメンバーが仕事がしにくくなったりする。
リモートワークで生産性が落ちるという話のうち、制作物などのリアルな「物」に関連することを除けば、このケースが大多数なのではないかと思う。
フルリモートではどうか
一方フルリモートでは、リアルなオフィスで働いている人はいないので、全てのことが、オンラインミーティングかチャットで行われる。誰に伝わってるとか伝わってないとか考える余地がない。全て、文字で伝えるのが基本だから。
チャットは、オープンなルーム(チャンネル・チャネル等、呼び名はいろいろ)でやりとりすれば、オフィスで会話するかのように、周りの人にも伝わる。
チャットが「オフィス」の代替になっているのだ。
しかも、リアルオフィスと違う利点がある。そのときその場にいなくても、伝わるのだ。自分が別のことをしていたときに、どんなやりとりがされていたかを追うことができる。
雑談もリモートでするから、そのときその場にいない人も参加できる。そこから生まれる仕事のアイデアもある。
これからのオフィスはチャットの中に
先に述べた「まだらリモートワーク」でも、基本的にオフィスはチャットの中にある、と捉えれば、もう少しうまくいくのではないだろうか。
リアルに顔を合わせて話したことも、その後はチャットでやりとりする。
「さっき話した●●●の件、×××で進めておきますね!」
こんなことがチャットに残っているだけで、その場にいなかった全員が、
「あの人とこの人は●●●の件について話したんだな」とわかる。
たったこれだけのことで、情報格差は縮まる。
チャットを中心に位置づけるだけで、リアルの良さも活用しながら、リモートワークの良さを伸ばせるのではないだろうか。
チャットを活用できないなら、生産性は下がるが・・・
だから、チャットなんてやってられない、なんでも顔を見て話した方がいいに決まってる、と言うならば、その組織のリモートワークの生産性は低いものにとどまるのは自然なことだとも思う。
ただその場合、生産性を下げているのは、リモートワークなのか、「なんでも顔を見て話した方がいい」と言う人なのか?
チャットベースで仕事を進めるスキルが求められる
労働人口が減っていく日本において、「なんでも顔を見て話した方がいい」という昔ながらの働き方を押し通して、チャットで仕事を進めるスキルを身につけないのは、仕事に必要なスキルを身につけないということに他ならないと思う。
チャットベースで仕事を進めるスキルを身につけ、オフィスをチャットに移せれば、もっとたくさんの優秀な人たちと仕事ができる可能性も広がるのだから。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?