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「好き」を追究すると決めた

2023年 晩秋。私の心はいつもヒリヒリとしていた。
2023年は、広報・ブランディングの仕事はほぼ手付かずで、これで良いのだろうか?といつも悩んでいた。

そこに火をつけたのが、同僚から紹介されたこの本。

「苦しかったときの話をしようか」

著者は有名なマーケターの方で、大学生になった我が子のためにキャリア形成について書きためた文書がもとになっている。

この本には、こんなふうに書いてあった。

会社に依存せず、スキル(職能)を身につけることのできる会社で働くこと。スキルは大切な個人資産だ。

たしかにその通りだ。私だって、もっと広報のスキルを身につけたい。でも振り返ると、この1年で広報をどれだけやれたか?と言ったら、ほとんどできていない。
ほとんどできていないのがなぜかと言えば、広範囲を知るゼネラリストの仕事が振られてきているからだ。

この本に言わせれば、そんな中途半端な人材は途中で放り出されるのだという。

たしかにその通りだ。私は新卒からずっとバックオフィス系の仕事を続けてきて、小さな会社の裏方なら一人で回せる自信がある。それなのに「そんな仕事は未経験者でもできるよね」と、直接は言わないまでも、そういう風にバックオフィス人材を探す様子を複数回、目撃した。

だからこそ広報のスキルを身につけたかったし、やって良いというから動こうとしたら、誰かがスカートの裾を踏んでいて前に動けない。そんな気分だった。

そんなモヤモヤした気持ちから一転、前向きに将来を考えることができるようになったのは、年末年始の長期期間中に、あらゆる本を読みまくったからだ。

マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法

マルチ・ポテンシャライトは「自分の好きな複数の分野で活躍することができる才能」を持つ人のこと。日本では「器用貧乏」のような言葉でマイナスに捉えられがちだけど、実際、好きな分野が複数にまたがる人は少なくないらしい。

(↓ TEDを見るとわかりやすいです)

私も多分、マルチ・ポテンシャライトで、例えば経理だけを担当する、みたいな生き方ができない。だから広報だけでなく、バックオフィス(経理・総務・人事・営業事務他)として、会社の裏方の色々を幅広く面倒見ることができたんだと思う。

一方で、特定の方面におけるスキルがないというのもまた事実。

でも生きる上で、好きなこと&やりたいことを、一つしか持ってはならないなんてルールはないのだ。

この本に、背中を押してもらえたことで、心が軽くなった。

「ルネサンス 歴史と芸術の物語」

ルネサンスとは、14世紀にイタリアで始まった文化運動のことだ。この時代に活躍した人物で有名なのがレオナルド・ダ・ヴィンチ。彼は”万能人”と呼ばれていた。

万能人とは、複数分野で同時に一線に立っていたような人を指す言葉らしい。この時代、専門分野というものがまだ進んでいなかったため、レオナルドのように、複数分野で活躍した人物が、数多くいたらしい。

ちなみに、万能人という言葉は、別に「天才」を意味しないのだとか。そうか。複数分野を追究するのに、天才である必要はないのか。

「ない仕事の作り方」

とはいえ、どう考えてもレオナルドは天才だし、昔の人すぎる。現代人で、マルチ・ポレンシャライトとして活躍してる人はいないだろうか?と探していたら、出会ったのがこの本。

みうらじゅんさんの本で、それまで世の中に「なかった仕事」を作っていくノウハウが紹介されている。すごく面白くて、ワクワクした。

そうだ。好きなことを、やれば良いのだ!

こうして私は、残りの年末年始の時間を、自分が好きだったことや、やりたかったことをリストアップして過ごすことにした。

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