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二丁目にあるアデイのいいトコ言ってみよう!

「アデイは、新宿二丁目っぽくないバーよね~」

「文壇バー?っていう噂だから、ちょっと怖くさぁ~」

 これはたまに、というよりもやや頻繁に、僕が耳にするお言葉です。では、「新宿二丁目っぽい店」とは、どんな店なんでしょう? 煌びやかなドラァグクイーンが「おいでおいで~」と手をこまねく店や、キレッキレのお笑い(および毒)でお客を悩殺する店でしょうか? ハッピーゲイライフを当て込んで「あわよくば」を見つけるための店かもしれないし、カラオケで昭和歌謡を歌ってウェイウェイと盛り上がる店かもしれません。まさに千差万別で、ここが雑多にひしめくエリアだからこそ、新宿二丁目らしい店になりえるように思われます。

 そして、この「A Day In The Life」 は? 僕が思うアデイのいいところ、挙げてみようと思います。

■曜日ごとに担当者がいる

 平日は、各曜日担当が独りで営業をしています。ステキな主婦、イケメン学生、崖っぷちのおっさん(汗)が皆様お迎えします。この投げ網で漁をするような間口の広さにより、「同じ店でもちょっと雰囲気、違うじゃな〜い」と感じることができるはずです。ある曜日から他の曜日へ河岸を往来したり、馴染んだ曜日に定着したり、お客様の飲み方もいろいろです。週末は、伏見グランマと週末スタッフがお待ちしています。やはり、二丁目の仲通りも店内も、盛り上がるのは金曜や土曜になります。

■イベントを多数開催

 日本のサブカルチャーの(ある意味で)最先端をひた走る新宿二丁目です。この地の片隅にあるアデイでは、これまでいろいろなイベントが開催されました。作家である店主の待望の新刊、伏見憲明『新宿二丁目』(新潮新書)や、中村うさぎ&こうき『ぼくは、かいぶつになりたくないのに』(日本評論社)などの書籍が刊行された際には、店の内外でトークイベントや絵画展が開催されました。定期的におこなわれる読書会では、本や映画を一作選び、ワンテーマで語り合います。周年パーティーや、作家のトークショーも開催されました。そうそう、セクシー系?のイベントや婚活をバックアップする企画などもありました。水曜日でも、何度か作家をお招きしたトークショーをやっております。

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■自意識の交差点である

 現在、新型コロナウイルスで世の中しんどい様相です。でも、その遥か前から、こちとら人生やられ放題です(僕はね)。「自分のとこだけ、ずっと逆風が吹いているんですけど……」と感じること、ありません? 世間の物差しから外れてしまい、「あれあれ〜?」と過剰な自我を持て余してしまう。そんな時にこそ、アデイの真骨頂なのであります。

 お店にはカラオケの設備がなく、誰かと話したい時には最適です。年齢も職業も幅広い方が肩を並べて会話をするので、相対的に自己を再認知できる効果があるようです。自然と「なーんだ、心配ないわ」という調整ができ、顔面への風当たりも和らぐこともあります。これも、言葉を生業にする作家の店だからこそ、実感できることかもしれません。

 しかし、誰かと共通項を見出して盛り上がったりすると、同質の座標に在る故の自意識の摩擦なんかが生じることも予見できます。でもここはいわば公道、人と人が行き交う交差点。自意識も、決して縦方向に優位を競うのではなく、水平に、適正な速度と距離で、ドライビンすればよいと思われます。

そして僕は、交通量の多い交差点のど真ん中で、しばしば轢かれそうになる。もう少し、まともな信号機にでもなりたいと思うのでございます……。

A Day In The Life

東京都新宿区2-13-16 藤井ビル203
070-3352-2764

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