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終身雇用で成り立つ幻想・ビジネス

今回は、FPで得た知識とは違って、ちょっとした雑談です。

トヨタが「もう終身雇用無理っす宣言」したニュース、みなさんも記憶に新しいと思います。
*厳密には「日本の雇用に寄与しているのだからもう少しインセンティブ欲しいぽよ」と言いたかった模様ですが、「終身雇用がいよいよ終わりだ」という論調で世に広まりました。

このニュースを見て、私も「あぁ終身雇用も終わってしまうのかなぁ」などと思ったわけですが、実際に終身雇用が終わったらどんな世の中になってしまうのでしょうか。

個人のキャリアパスの変化や、サラリーマンの中に格差が広がっていきそうなどなど、想像は広がるわけですが、個人的に一番興味深いことは

終身雇用という幻想をもとにした経済の成り立ちです。

カッコつけて書きましたが、要するに
「終身雇用ということを前提として設計されているビジネスはこれからどうなるのだろう」ということです。

まず思いつくのが、そうです。

ローンです。

勘のいい方はこれだけで全てわかったと思いますが、
家を買ったり車を買ったりする際に、多くの人はローンを組むと思います。

ローンを組むためには、そのローンを組みたい人の「与信(ホンマにこの人にお金貸して返ってくるんか?という)調査」が必要なわけで、金額が大きくなればなるほど厳しくなります。

その与信調査の中でも大きな項目が「どこで働いているか」であって、理由は言わずもがな。
「今そこで働いているのであれば、30年後もこれくらいのお給料はもらっているであろう」などの予想ができるからですよね。

でも、終身雇用がなくなるということは、いつでもクビになる可能性がありますよ、ということであり、「今ここで働いている」ということが何ら将来の返済能力の担保にならなくなるということではないでしょうか。

ですから、このニュースをトヨタが発表したことに、「ん!?」と思ってしまったわけです。
なぜなら、車の消費を上げるのも支えるのも「カーローン」が必須なわけで、トヨタのような大企業が終身雇用ができないと表明しては自社の売り上げにも影響あるのでは!?とか、わざわざ発表することなの!?とか、考えてしまったわけです。

まぁ、一番最初にも書きましたが、発表の真意としては「終身雇用がもう無理」ということでは無いようなので、少し安心?なのですが、それでも終身雇用というモデルが成り立たなくなってきているのかもしれませんね。
企業側の理論だけでなく、労働者も生涯一つの企業に勤めるという価値観でなくなってきているのも感じます。

少し脱線しましたが、終身雇用を前提として、終身雇用という幻想のもとに成り立っているビジネスや社会というのは空想として面白かったのでnoteに書いてみました。

何か大きな流れの転換点の中で生きているような、そんな感覚になる最近です。


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