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240615.SAT〜240621.FRI

ぼくの友人であり最初のクライアントである作家、雲野たかよし達によるグループ展へ。今年からアルコールインクという画材を使い始めたようだ。アルコールとインクをキャンバスで合わせると予想不可能な滲み方をするそうで、その上に鉛筆で描き足して女性の顔に仕上げるのだそうだ。同じテーマに向き合い続けるタイプの作家だから、手法の変化が分かりやすい。
全てをコントロールしきるのではなく、自分の支配下にないモノを何かに見立てる作業は、ぼくが取り組む再生の建築と通じるところがあるかも知れない。

Aビルは地下店舗の内装工事がほぼ完了。特殊な工事でもあったから少しの不安を抱えて受けた消防検査では、いくつか細かい指摘を受けてしまった。とはいえ営業再開は予定通りに進められそうなのでひと安心。いちばん怖いのは大きな指摘を受けて営業再開が遅れることだった。解体した塔屋のスラブの打設、サッシの取付が順次進んでいる。現場定例は22回目になった。

Sビルは模型とパースを持って現地でクライアントと打ち合わせ。かなり気に入ってくれたのでこの方針でスタディを詰めることにする。仕事の依頼を受けた当初は内装工事だけをやりたいという話だったから、提案が受け入れられたことが本当に嬉しい。悩ましいのはクライアントの予算に外装や外構が想定されていないこと。何とか他の工事内容を調整しておさめていこう。

Lビルは12回目の現場定例。EVメーカーに出席してもらい、昇降路を新設するために設けるスラブ開口の位置と大きさ、加えて新設するシャフト壁の仕様に基づいて枠の見込寸法が各階で変則的になることについて入念に確認。想定していた回答にホッとする。残り時間は少ないけれど、細かい技術的・デザイン的な詰めを進めよう。耐震補強部分は打ち込んだアンカーの引張試験。構造図と照合しながら手際よく進める。新人スタッフは初めて尽くしで準備に覚えることに大変だろうが頑張っている。来週の配筋検査に合格すればいよいよ打設だ。配合計画書がようやく届いたので、監理指針をもとにチェックするよう担当スタッフに指示。まもなく構造家のチェックバックも届く。コンクリートは特に安全性への影響が大きく、やり直しも効かない工事だ。担当者以外も含めて品質管理の手順はしっかりスタッフに教えよう。

Iビルはクライアントに基本計画と耐震診断の見積もりをメールで提示。まもなく了承の返答が来る。AWAの過去最大プロジェクトと比べても倍の規模感だ。居ながら施工を要望されているが、正直言って難易度はかなり高い。場合によってはクライアントの要望に応えられない可能性もある。施工会社に時間をもらって簡単に概要を説明するとともに、設計段階からの協力を仰ぐ。

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