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241012.SAT〜241018.FRI|グッドデザイン・ベスト100受賞‼︎

ようやく情報解禁となったけれど、《REDO JIMBOCHO/神田神保町武田ビル再生》が今年度のグッドデザイン・ベスト100を受賞した。独立して最初の作品である《art BLD.》に続くグッドデザイン受賞。
今回はクライアントであり構造設計・施工者であるキーマンと、不動産コンサルタントの創造系不動産との共同受賞だ。
ベスト100プレゼンは金賞を目指してしっかり準備したつもりだったけれど、本番では何回か噛んでしまうという失態をしてしまった。プレゼン後の審査員のリアクションもいまいちだったので金賞も特別賞も難しいかなと思っていたけれど、結果が出るとやはり悔しい。
とは言えプロジェクトのチームメンバーと共同でベスト100に入れたことは素直に喜んで、祝賀会は楽しもう。

グッドデザイン・ベスト100のお知らせ

後日、グッドデザイン賞の審査員をされている大野力さんの講演会@田島ルーフィングへ(大野さんは僕たちが応募した作品とは別のセクションでの審査担当)。
プログラムから図式を建ち上げる設計方法やプログラムそのものを提案対象とする辺りは、オランダの建築家に影響を受けたという説明にもうなずく。一方で、その図式が顕在化されるどころか建物に溶け込ませてしまう点で、扱い方はOMAやBIGとは全く異なっている。たぶん大野さんにとって、図式は巨大なプロジェクトに少数精鋭で立ち向かったり初手でクライアントのトップと方針を合意するためのツールであって、表現する対象ではないのだろう。では何を表現するのかがこれを書きながら気になり始めたり。

週末に鳥取で見学した《倉吉市庁舎(設計:丹下健三)》などを思い出す。こちらは構造をや形式をとにかく全面的に押し出している作品である。

《倉吉市庁舎》丹下健三

鳥取ではAビルの現場定例にズームで出席。車を運転しながらなので耳だけの参加になる。

構造家から届いたIビルの精密診断結果をチェックして、担当スタッフに納品の依頼してクライアントとMTGのセットを指示。補強設計に入りたいけれど、補強案をいくつ検討するかで恐らく構造家から提示されるフィーが変わるし、構造家としてはその前に一案に絞って欲しい空気感を感じる。

Gビルは先日の打ち合わせで決まった補強方針について、クライアントから色々な催促の連絡が来たり構造家からスケッチが送られてきたり、慌ただしくメールが行き交っている。担当スタッフからのメールには、クライアントからPMとして信頼されている雰囲気が漂っている。忙しい僕を相手にするより得策だと判断したのかも知れないが、僕にとっても担当スタッフにとってもそれは喜ぶべきことだ。

Lビルは現場定例でメーカーのミスによる工程の調整を再確認し、間仕切り壁の墨出し位置を確認する。クライアントの営業担当は会議室の面積や寸法を細かく気にしている。リーシングにかなり影響すると考えているようだ。
テナントからの下階への漏水状況について、スラブ下の仕上げが撤去されていたので現地を確認。カメラも挿入して目視してもらったりして、原因はテナントの排水管が劣化したことにより破損し、さらに厨房の施工状況もあまりよろしくなかったことのようだと一応の結論を出した。あとはオーナーがテナントとどう調整するかで、現場としては結論を導いた根拠資料をまとめて提出することに。

学生時代の先輩から、親族が所有するマンションで同じような水漏れが起こったと相談が来たので工務店と現地へ。こちらは問題なさそうなので様子を見ましょうと言って解散し、事務スタッフに請求書を送るよう指示。

そんな風に実務はこなしつつ、経営者としては諸々の仕事をこなさなければならない。パッと思いつくものを類型化するとこんな感じだろうか。
◯ブランディング
・ウェブサイト更新を含むリブランディング
・今期で整理するブランドイメージを誰にどのように伝えていくかを検討
◯会計
・来月分の給与や外注費の支払い手続きや、税金などの引落とし予定の確認
・今期の売上や納税額の見通しを整理し、納税口座に必要な残高を準備
・来期の売上目標を立て、目指す新規プロジェクトの数や規模感を想定
◯ルール整備
・契約書や就業規則のブラッシュアップ
・業務フローを明確化した資料の作成
◯スタッフの強化
・スタッフのグレードの基準を明確化した資料の作成
・スタッフの評価や賞与の検討
・スタッフごとの体調やプライベートを含む諸事情の確認、働き方の検討(一級の試験が終わったからもっと働きたい、など)
・就職希望者のポートフォリオの確認や面談
◯ほか
・ひとり経営合宿のスケジュール
・スタッフに渡していない相談レベルのプロジェクトの対応
・事務所の移転の検討(移転先候補の内覧、家賃と今後の売り上げ目標・見込みとの比較、スタッフや来客の動線イメージなど)

こうしてみると何でも屋みたいに思えてくる。TODOが広範になるほど、軸になるコンセプトや価値観の大切になることは建築の設計を通してよく分かっているつもりだ。
「再生をデザインする」というコンセプトを体現できるようにしっかり頑張ろう。

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