【2024年10月 6府県旅行記】②広島 早朝の市内めぐり
10月に5日間で6府県、総移動距離2500キロを回るダイナミックな旅をしてきました。
こちらはその旅行記です。
旅程
10月11日 退勤後羽田発―広島泊
10月12日 広島→島根→広島泊 →今回
10月13日 広島→大阪→名古屋泊
10月14日 名古屋→岐阜泊
10月15日 岐阜→金沢→帰宅
早朝
10月12日はまず、6:58広島駅発の芸備線で三次駅まで移動することになっていた。
5時過ぎに目を覚まし、ホテルの部屋でテレビをつけると、昨日決まった日本被団協のノーベル平和賞受賞のニュースが流れてきた。このようなタイミングで広島にいるということに何か運命的なものを感じ、せめて原爆ドームを見てから駅に行こうと思い立つ。
荷物があるのと電車に乗り遅れるわけにはいかないので、タクシーで効率よく回ろうと考え、ホテルの前でタクシーをつかまえた。
そんなつもりじゃ
タクシーに乗り込むとシニア世代の男性運転手が愛想よく迎えてくれた。
原爆ドームに行きたい旨を話すと、まだ行ったことがないのか、それはいかんと方言交じりで答えた。(その後運転手さんの会話にはすべて語尾に方言が入っていた気がしますが、再現できないのでわかる方は方言を補完しながら読んでいただければ)
時間がないので見える場所で一番近くまでとお願いし、いったんおろしてもらう。
初めて間近で見る原爆ドーム。
終戦からもうすぐ80年。まだ遺跡というには早い。生々しい姿がそこにあった。胸がつぶれそうになる。想像すらつかない多数の死者の魂の平穏と、平和に生きて音楽や旅ができることへの感謝を込めて黙とうした。
涙をぬぐってタクシーに戻ると、運転手さんが「ここでよかったんか」と聞く。せっかく来たのに、こんな裏側じゃなくて正面を見たほうがいいと。2,3分で行けるからと。
お気持ちはありがたいが、電車の時間もあるしといったん断るものの、間に合うよという運転手さんの言葉を信じ、正面に回ってもらうことに。
「この辺がいいんじゃないかな」
と車を停め、運転手さんも一緒に降りてきた。
「写真撮ってあげるから」
いや、自分の写真は別にいいんだけど、、と思ったもののせっかくなので撮影してもらった。
さて、目的は果たしたし、いつかもっとゆっくり来ようと心に決め、タクシーに戻り駅に向かってくださいというと、「昨日の夜広島に来てもうどこか行っちゃうのか。だめだよちゃんと広島も観光して行ってよ」と運転手さんに言われる。そうしたいのはやまやまだけど、私は6時58分の電車に乗らなければならない。なんならその前にコンビニに寄って車内で食べるおにぎりやお茶なども買っておきたい。にもかかわらず、広島を見せたい運転手さんは「せっかくだから広島城も見ていこうか」と。
私は広島市内の土地勘が全くない。平和記念公園で写真を撮ったのが6時半。ほんとに間に合います???と聞くと、大丈夫大丈夫という。ここで降りるわけにもいかないので、運転手さんを信じることにした。
広島城の近くまで車を走らせ、車内からかろうじて天守閣を眺め、時間ギリギリでやっと駅へ。駅前は駅ビルの建て替えに伴う工事中で、囲いが立っているところで降ろされた。
「ここから駅に入れます?」
「左のほうに入口があると思うけど、だめそうならその囲いを乗り越えて入ってね」
「本当に!?」
「冗談だよ」
知らない土地で方向音痴を担がないでほしい。。
そしてその運転手さん、端数はいいよとタクシー代をおまけしてくれた。
「絶対また広島に来てね」と言って。
さて、荷物を持って小走りで立ち寄った改札横のコンビニでかろうじて温かいお茶とおにぎりを買い、芸備線のホームへ向かう。
今回の移動
タクシー ホテル→平和記念公園→広島城(車窓から)→広島駅
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